<トークン>として指定できる字句の種類と値を次の表に示します。それぞれの字句の詳細については，参照先の説明を参照してください。

表2-24　<トークン>として指定できる字句の種類と値

種　類	値	参照先
正規識別子	先頭が<英字>で，先頭以外が<英字>，<数字>および<下線文字>の値	2.4.7　<識別子>
キーワード	<予約されたキーワード>および<予約されていないキーワード>の値	2.4.5　<キーワード>
符号なし数値リテラル	符号なしの数字の値	2.4.6　<リテラル>
バイナリ長トークン	<符号なし数値>に<multiplier>（k，m，g）が付いた値	2.9　関数指定の構文規則のAS<データ型指定>
区切られた識別子	<ダブルクォート>で囲まれた値 （<区切り文字>，<ダブルクォート以外の文字>および<二重ダブルクォート>を含むことができる）	2.4.7　<識別子>
文字列リテラル	<シングルクォート>で囲まれた値 （<シングルクォート以外の文字>または<二重シングルクォート>（''）が指定できる）	2.4.6　<リテラル>
特殊文字	edmSQLで使用できる特殊文字	2.4.2　edmSQLで使用できる文字
そのほかの文字	<不等号演算子>（<>） <大なり等号演算子>（>=） <小なり等号演算子>（<=） <文字列連結演算子>（||） <右矢印演算子>（->） <二重コロン>（::） <左角括弧> （[） <右角括弧>（]） <アンパサンド>（&）	−

（凡例）

−：該当しません。

<トークン>の詳細について説明します。

(a)　<トークン>が区切られる単位についての詳細

• <トークン>で指定できる要素のうち，<正規識別子>，<キーワード>，<符号なし数値リテラル>および<バイナリ長トークン>は，<トークン>を区切る要素として扱われます。これ以外の<トークン>を指定する場合は，前後に<区切り文字>または区切る要素になる<トークン>を指定して，前後との区切りを明確にしてください。区切る要素を指定しないで指定した場合，複数の<トークン>が一つの<トークン>として扱われたり，字句解析エラーになったりします。
  <トークン>の表記例とedmSQL検索実行時の値の対応を，次の表に示します。
  

  表2-25　トークンの表記例とedmSQL検索実行時の値の対応

  トークンの表記例	edmSQL検索実行時の値
  ABC□123	正規識別子ABCと数値リテラル123
  ABC123	正規識別子ABC123
  ABC'123'	正規識別子ABCと文字列リテラル'123'
  123ABC	正規識別子の先頭に数字は指定できないため，字句解析エラーになります。

  （凡例）

  □：区切り文字

  
  
• <トークン>と<トークン>の間には任意の個数の区切り文字を指定できます。
  例えば，□を区切り文字とした場合，「prop□□□=□□□□□□□□□10」は，「prop=10」と同じ意味になります。また，「COUNT□□□□□(□□□*□□)」は，「COUNT(*)」と同じ意味になります。
  
• <トークン>の中に区切り文字を指定することはできません。ただし，<シングルクォート>に囲まれた文字列リテラルや<ダブルクォート>に囲まれて区切られた識別子の中には，区切り文字を指定できます。
  また，「'<□='」は，文字列定数「'<□='」と識別されるため，エラーにはなりません。
  

(b)　<ダブルクォート><ダブルクォート以外の文字><二重ダブルクォート>に関する詳細

• <ダブルクォート以外の文字>は，使用できる文字コードセットの文字から，<ダブルクォート>を除いたものです。edmSQLで使用できる文字で構成されている必要はありません。
  ただし，DocumentBrokerのメタ定義で使用できる文字およびHiRDBで使用できる文字以外は指定できません。
  
• <二重ダブルクォート>は，<区切られた識別子>内で<ダブルクォート>を指定する場合に使用します。

(c)　<バイナリ長トークン>についての詳細

• <バイナリ長トークン>は，バイナリ型の定義長を指定するためのトークンです。関数の引数に指定する?パラメタに対して，データ型を明示するためのAS<データ型指定>で使用します。

(d)　使用できる<特殊文字>についての詳細

• 次に示す<特殊文字>および演算子は，文字列リテラルの字句としてだけ使用できます。それ以外で使用した場合，字句解析時にエラーになります。
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