uCosminexus DocumentBroker Version 5 概説

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3.3.1 リファレンスファイル文書の管理の概要

ここでは,リファレンスファイル文書を管理するための,リファレンスファイル管理機能の概要について説明します。

リファレンスファイル管理機能とは,文書の実体であるコンテンツを任意のディレクトリに格納し,文書のプロパティとコンテンツロケーションだけをデータベースで管理する機能です。

この機能には,次のような特長があります。

リファレンスファイル管理機能では,バージョンなし文書およびバージョン付き文書をリファレンスファイル文書として管理できます。

コンテンツを任意のディレクトリに登録し,そのコンテンツの格納先を,コンテンツロケーションとしてデータベースに登録します。コンテンツロケーションには,ユーザが管理するコンテンツのコンテンツ格納先ベースパスを基点とする相対パス(コンテンツ格納先パス)を登録します。コンテンツは,DocumentBrokerの機能で操作します。

リファレンスファイル管理機能を使用する場合,データベースとコンテンツの整合性を考慮する必要があります。このため,1メソッド1トランザクションとすることを前提としています。文書作成をn件連続で実行し,エラーが発生したときは,ロールバックしたあとにコンテンツだけが存在する状態となります。また,文書削除をn件連続で実行し,エラーが発生したときは,ロールバックしたあとにコンテンツの存在しない文書が残ります。

なお,リファレンスファイル管理機能では,オブジェクトとコンテンツが不整合となる場合があります。不整合となる場合の内容を,次の表に示します。

表3-8 オブジェクトとコンテンツが不整合となる場合

機能 エラー発生個所 不整合の内容 対処
文書の作成 コンテンツを登録したあとのエラー 登録コンテンツが残ります。 再度実行して文書を作成してください。
文書の更新 更新前のコンテンツを削除したあと,更新後のコンテンツを登録するまでのエラー コンテンツの存在しないオブジェクトが残ります。 文書を削除したあと,更新後のコンテンツを使用して文書を作成してください。
更新後のコンテンツを登録したあとのエラー コンテンツの存在しないオブジェクトが残り,登録コンテンツが残ります。 文書を削除したあと,更新後のコンテンツを使用して文書を作成してください。
文書の削除 コンテンツを削除したあとのエラー コンテンツの存在しないオブジェクトが残ります。 再度実行して文書を削除してください。
バージョンのチェックアウト コンテンツを複写したあとのエラー 複写したコンテンツが残ります。 チェックアウトを取り消し,コンテンツを削除したあと,ロールバックを実行してください。
バージョンの削除 コンテンツを削除したあとのエラー コンテンツの存在しないオブジェクトが残ります。 再度実行してバージョンを削除してください。
チェックアウトの取り消し コンテンツを削除したあとのエラー コンテンツの存在しないオブジェクトが残ります。 再度実行してチェックアウトを取り消してください。