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JP1 Version 10 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


6.5.2 自動メンテナンスポリシーファイルの編集方法

自動メンテナンスポリシーファイルは、複数のIDの自動メンテナンスポリシーと、複数のあて先グループの自動メンテナンスポリシーをまとめて定義できます。

自動メンテナンスポリシーファイルに次の半角記号を入力する場合は、別の文字列に置き換える必要があります。

表6‒2 置き換えが必要な半角記号

置き換えが必要な半角記号

置き換えたあとの文字列

<

&lt;

>

&gt;

&

&amp;

"

&quot;

'

&apos;

自動メンテナンスポリシーファイルの構造を次の図に示します。

図6‒37 自動メンテナンスポリシーファイルの構造

[図データ]

1行目のタグは、XML形式ファイルであることを示すタグです。このタグのencodingに指定した文字コードに従って、ファイルが読み込まれます。このタグを省略した場合は、文字コードがUTF-8のファイルとして読み込まれます。

自動メンテナンスポリシーファイルであることを示すタグは、必ず記述してください。

自動メンテナンスポリシーの定義の一覧(ID)および自動メンテナンスポリシーの定義の一覧(あて先グループ)について、それぞれ次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) 自動メンテナンスポリシーの定義の一覧(ID)

形式

定義の形式を次に示します。形式中のインデントは、タグの親子関係を示しています。子タグを記述する場合は、必ず親タグの記述が必要です。

<IDPolicyList>
  <IDPolicy>
    <IDName>ID名</IDName>
    <IDPolicyKind>ポリシー種別</IDPolicyKind>
    [<CondAssetFieldDefinitionValue>
      <AssetFieldDefinitionValue assetItem="資産管理項目">
        <AssetFieldDefinitionName>資産管理項目名</AssetFieldDefinitionName>
        <AssetFieldDefinitionValue>資産管理項目の値</AssetFieldDefinitionValue>
      </AssetFieldDefinitionValue>
    </CondAssetFieldDefinitionValue>]
  </IDPolicy>
</IDPolicyList>

説明

各タグの説明、指定する値、および省略可否を次の表に示します。

タグ

説明

指定する値

省略可否

<IDPolicyList>

IDの自動メンテナンスポリシーの、定義の一覧であることを示します。

<IDPolicy>

IDの自動メンテナンスポリシーの定義であることを示します。

×

<IDName>

任意のID名を指定します。

次の文字を除く、シフトJISコード換算で32バイト以内の任意の文字列

「!」、「"」、「%」、「'」、「*」、「.」、「/」、「:」、「<」、「>」、「?」、「@」、「¥」、「|」、半角スペース、制御文字

×

<IDPolicyKind>

ポリシー種別を指定します。

新規作成ホストによるID登録の場合

newHost

資産管理項目によるID登録の場合

assetFieldDefinition

×

<CondAssetFieldDefinitionValue>

資産管理項目によるID登録の条件の、定義の一覧であることを示します。<IDPolicyKind>でassetFieldDefinitionを指定した場合に記述します。

<AssetFieldDefinitionValue assetItem="資産管理項目">

資産管理項目によるID登録の条件の定義であることを示します。assetItemには、指定する資産管理項目に応じて次の値を指定します。

選択型のハードウェア資産情報の追加管理項目の場合

true

部署または設置場所の場合

false

<AssetFieldDefinitionValue>は、1つのポリシーに対して10個まで定義できます。

×

<AssetFieldDefinitionName>

資産管理項目を指定します。

  • 部署

  • 設置場所

  • 選択型のハードウェア資産情報の追加管理項目

×

<AssetFieldDefinitionValue>

資産管理項目の値を指定します。

<AssetFieldDefinitionName>で指定した資産管理項目の選択項目

×

(凡例)

−:なし ○:配下に要素がない場合に省略できる ×:省略できない

注※

他言語の設定がある資産管理項目を指定する場合は、デフォルトの言語の項目名および値で指定してください。

(2) 自動メンテナンスポリシーの定義の一覧(あて先グループ)

形式

定義の形式を次に示します。形式中のインデントは、タグの親子関係を示しています。子タグを記述する場合は、必ず親タグの記述が必要です。

<DestGroupPolicyList>
  <DestGroupPolicy>
    <DestGroupPolicyKind>ポリシー種別</DestGroupPolicyKind>
    [<CondIpAddress>
      <FromIpAddress>IPアドレス下限</FromIpAddress>
      <ToIpAddress>IPアドレス上限</ToIpAddress>
    </CondIpAddress>]
    [<CondOSKind>
      <OsKind>OS</OsKind>
    </CondOSKind>]
    [<CondOSKindOption>
      <CpuKind>CPUの種別</CpuKind>
      <OsSubversion>OSサブバージョン</OsSubversion>
    </CondOSKindOption>]
    [<CondAssetCostumField>
      <AssetCostumFieldName>ハードウェア資産情報の追加管理項目</AssetCostumFieldName>
    </CondAssetCostumField>]
    [<CondDepartmentGroup>
      <TargetGroupRange>部署の階層数</TargetGroupRange>
    </CondDepartmentGroup>]
    [<CondLocationGroup>
      <TargetGroupRange>設置場所の階層数</TargetGroupRange>
    </CondLocationGroup>]
    [<DestGroupPath>自動メンテナンスポリシーを適用するあて先グループの経路</DestGroupPath>]
    [<DestGroupName>自動メンテナンスポリシーを適用するあて先グループ</DestGroupName>]
    [<DestGroupTargetHostKind>自動メンテナンスの対象とするコンピュータの管理種別</DestGroupTargetHostKind>]
  </DestGroupPolicy>
</DestGroupPolicyList>

説明

各タグの説明、指定する値、および省略可否を次の表に示します。

タグ

説明

指定する値

省略可否

<DestGroupPolicyList>

あて先の自動メンテナンスポリシーの、定義の一覧であることを示します。

<DestGroupPolicy>

あて先の自動メンテナンスポリシーの定義であることを示します。

×

<DestGroupPolicyKind>

ポリシー種別を指定します。

IPアドレスよるグルーピングの場合

ipAddress

OS種別よるグルーピングの場合

osType

新規作成ホストよるグルーピングの場合

newHost

ハードウェア資産情報の追加管理項目よるグルーピングの場合

assetCostumField

部署の情報よるグルーピングの場合

departmentGroup

設置場所の情報よるグルーピングの場合

locationGroup

×

<CondIpAddress>

IPアドレスによるグルーピングの条件の定義であることを示します。<DestGroupPolicyKind>でipAddressを指定した場合に記述します。

<FromIpAddress>

IPアドレスの下限を設定します。

IPv4形式のIPアドレス

×

<ToIpAddress>

IPアドレスの上限を設定します。

IPv4形式のIPアドレス

×

<CondOSKind>

OS種別よるグルーピングの条件の定義であることを示します。<DestGroupPolicyKind>でosTypeを指定した場合に記述します。

<OsKind>

OS種別を指定します。

  • WindowsXP

  • WindowsServer2003

  • WindowsVista

  • WindowsServer2008

  • Windows7

  • WindowsServer2008R2

  • Windows8

  • WindowsServer2012

  • Windows8_1

  • WindowsServer2012R2

×

<CondAssetCostumField>

ハードウェア資産情報の追加管理項目よるグルーピングの条件の定義であることを示します。<DestGroupPolicyKind>でassetCostumFieldを指定した場合に記述します。

<AssetCostumFieldName>

ハードウェア資産情報の追加管理項目を指定します。<AssetCostumFieldName>は、1個のポリシーに対して6個まで指定できます。

選択型およびテキスト型の、ハードウェア資産情報の追加管理項目

×

<CondDepartmentGroup>

部署の情報によるグルーピングの条件の定義であることを示します。<DestGroupPolicyKind>でdepartmentGroupを指定した場合に記述します。

<CondLocationGroup>

設置場所の情報によるグルーピングの条件の定義であることを示します。<DestGroupPolicyKind>でlocationGroupを指定した場合に記述します。

<TargetGroupRange>

部署または設置場所の情報によるグルーピングの対象とする階層を指定します。

1〜6

×

<DestGroupPath>

自動メンテナンスの対象とするあて先グループが所属する経路を指定します。省略した場合は、すべてのあて先にポリシーが適用されます。このタグは、<DestGroupPolicyKind>で次の値を指定した場合だけ指定できます。

  • ipAddress

  • osType

  • assetCostumField

  • departmentGroup

  • locationGroup

あて先グループ名がシフトJISコード換算で32バイト以内の文字列で、全体が区切り文字「¥」を含めてシフトJISコード換算で190バイト以内の経路

<DestGroupName>

自動メンテナンスの対象とするあて先グループを指定します。このタグは、<DestGroupPolicyKind>で次の値を指定した場合だけ指定できます。

  • ipAddress

  • osType

  • newHost

次の文字を除く、シフトJISコード換算で32バイト以内の任意の文字列

「!」、「"」、「%」、「'」、「*」、「.」、「/」、「:」、「<」、「>」、「?」、「@」、「¥」、「|」、半角スペース、制御文字

<DestGroupTargetHostKind>

自動メンテナンスの対象とするホストの種別を指定します。省略した場合は、すべてのホストが対象となります。

すべてのホスト(中継システムおよびエージェント)の場合

all

エージェントだけの場合

agentOnly

<CondOSKindOption>

OS種別よるグルーピングの条件の、詳細の定義であることを示します。<DestGroupPolicyKind>でosTypeを指定した場合に、任意で記述します。

<CpuKind>

32ビット版と64ビット版を分けてグルーピングするかどうかを指定します。省略した場合は、32ビット版と64ビット版を分けないでグルーピングします。

分ける場合

true

分けない場合

false

<OsSubversion>

OS サブバージョンレベルまでグルーピングの対象とするかどうかを指定します。省略した場合は、分OS サブバージョンレベルを対象にしないでグルーピングします。

対象にする場合

true

対象にしない場合

false

(凡例)

−:なし ○:配下に要素がない場合に省略できる ×:省略できない

注※

他言語の設定がある資産管理項目を指定する場合は、デフォルトの言語の項目名および値で指定してください。