7.3.6 SNMP定義ファイル(ssosnmp.conf)
SNMP定義ファイルには,SSOが発行するSNMPのリクエストについて定義します。なお,このファイルを変更した場合は,次のどちらかの処理を実行してください。
-
ssoapcomおよびssocollectdコマンドの-rオプションを指定して再読み込みを実行する。
-
ssoapmonおよびssocollectdデーモンプロセスを再起動する。
(1) 書式
SNMP定義ファイルには,対象となるSNMPエージェントごとの定義を1行で指定します。各項目は,「(2) 定義内容」の表の記載順序に従って「:(コロン)」で区切って記述してください。
(2) 定義内容
定義内容を,次の表に示します。
項目 |
値 |
---|---|
カテゴリ名 |
大文字・小文字は区別されません。 |
IPアドレス |
対象エージェントのIPアドレスを指定します。指定する形式は,IPv4とIPv6とで異なります。 IPv4の場合は,IPアドレスを「n.n.n.n」の形式で指定します。nには,0〜255の値,またはワイルドカードの「*(アスタリスク)」を指定できます。 IPv6の場合は,IPアドレスを「[x:x:x:x:x:x:x:x]」の形式で指定します。xには0〜FFFFの値,またはワイルドカードの「*(アスタリスク)」を指定できます。 定義のないエージェントには,各項目のデフォルト値が設定されます。 |
Getコミュニティ名 《public》((255バイト以内の文字列)) |
対象エージェントに対してSNMPのGet/Get-Nextリクエストを発行する場合のコミュニティ名を設定します。「:(コロン)」は指定できません。 |
Setコミュニティ名 《Getコミュニティ名》((255バイト以内の文字列)) |
対象エージェントに対してSNMPのSetリクエストを発行する場合のコミュニティ名を設定します。「:(コロン)」は指定できません。 |
応答監視時間 《20》((1〜990)) |
対象エージェントに対してSNMPリクエストを発行した場合の応答監視時間を,1/10秒単位で指定します。 |
リトライ回数 《3》((0〜99)) |
対象エージェントに対してSNMPリクエストを発行した場合のリトライ回数を指定します。 |
ポート番号 《161》((1〜65535)) |
対象エージェントに対してSNMPリクエストを発行する場合のポート番号を指定します。 |
SNMPプロキシのIPアドレス※1 |
対象エージェントに対してSNMPリクエストを発行する場合のプロキシのIPアドレスを,「n.n.n.n」の形式で指定します。nには,0〜255の値を指定します。 |
SNMPバージョン《1》※2,※3 |
「カテゴリ名」がユーザリソースカテゴリ名称の場合に,ユーザリソースを収集する際のSNMPプロトコルバージョンを指定します。 指定できる値は1または2です。 1:SNMP Version1(SNMPv1)でリクエスト発行 2:SNMP Version2(SNMPv2c)でリクエスト発行 「カテゴリ名」が「sso」,「sso-ex」,または「process」の行に指定しても無効です。 |
SNMP定義ファイルを作成する場合の注意事項を次に示します。
-
ファイル内に「カテゴリ名」と「IPアドレス」の組み合わせが同じ定義が複数ある場合,先に記述されている定義を有効とし,以降に記述されている定義は無視します。
-
ファイル内に,「カテゴリ名」が同じで,かつ,共通のIPアドレスに該当する「IPアドレス(ワイルドカード使用時を含む)」の定義が複数ある場合,先に記述されている定義がそのIPアドレスに対して有効になります。したがって,対象エージェントのIPアドレスに「*.*.*.*」または「*:*:*:*:*:*:*:*」を指定した定義が先頭にある場合,その定義に従ったSNMPリクエストがすべてのエージェントに発行されます。
-
ファイル内に同一「IPアドレス」に対するカテゴリの定義が複数ある場合,両者の記述は順不同です。例えば,同一IPアドレスに対して「sso」の定義と「sso-ex」の定義が定義されている場合,どちらを先に記述しても,もう片方が無効になることはありません。
-
SNMPリクエストを発行するリソースのカテゴリおよびターゲットの定義が存在しない場合,カテゴリ名「sso」の定義が有効になります。
-
SNMPリクエストを発行するプロセス監視のカテゴリ「process」およびターゲットの定義が存在しない場合,カテゴリ名「sso」の定義が有効になります。
-
JP1/Cm2/IGSをプロキシサーバとして使用する場合,SNMPプロキシのIPアドレスの設定が必要です。詳細は,「8.2.1(2) JP1/Cm2/IGSをプロキシサーバとして運用する場合」を参照してください。
(3) 定義例
SNMP定義ファイルの定義例を次に示します。
この例では,ターゲット100.100.100.2に対してSSO-Exリソースを収集する場合,「sso-ex:*.*.*.*:public:public:20:3::::」の定義が有効になります。このターゲットに対して,Userリソースを収集する場合は,「sso:*.*.*.*:public:public:8:2:161::」の定義が有効になります。