2.6.3 マップ連携(シンボル連携)
マップ連携(シンボル連携)機能では,リソース収集(しきい値監視)でのリソース状態,およびアプリケーション状態(プロセス・サービス監視)が,「正常(域)」「警戒(域)」「危険(域)」「認識不能」の各状態に応じたステータスとしてNNMiマップビュー上のノードシンボルに登録されます。これによって,SSOの監視状態が,NNMiマップビュー上のノードシンボルの色によって視覚的に把握できるようになります。特に,「警戒」や「危険」になっている監視サーバの有無が把握しやすくなります。
また,イベント送信先定義ファイル(ssodest.conf)を設定することで,他ホスト上のNNMiに登録することもできます。
NNMiマップビューおよびノードのプロパティ画面での表示例を,次の図に示します。
NNMiマップビュー上では,SSOの監視状態(リソース状態およびアプリケーション状態)に対応したステータスを登録することで,ノードシンボルが緑,黄,青緑,オレンジ,または赤で表示されます。ただし,ノードシンボルの色は,ノードのプロパティ画面に表示されるステータスのうち,最も重大度の高いステータスに対応する色になります。
SSOの監視状態とNNMiに登録するステータスの対応については,「(2) SSOの監視状態とNNMiに登録するステータスの対応」を参照してください。
ノードシンボルの色およびNNMiのステータスがどのように決定されるかについては,「(3) NNMiに登録するステータスの決定方式」を参照してください。
(1) マップ連携(シンボル連携)の動作条件
(a) ステータスの登録条件
次の条件がすべて成立すると,SSOのリソース状態またはアプリケーション状態が,NNMiマップビュー上のノードのプロパティにステータスとして登録されます。
-
NNMi連携可
-
ssoapmon動作定義ファイル(ssoapmon.def)またはssocolmng動作定義ファイル(ssocolmng.def)のnnm-map-coop:キーの値が「on」である
-
しきい値監視を「する」に設定している(リソース収集の場合)
-
収集(監視)開始※後,最初のリソース状態またはアプリケーション状態が決定している
- 注※
-
収集(監視)を停止しないままssocolmngまたはssoapmonデーモンプロセスを停止し,次回デーモンプロセス再起動時にその収集(監視)が自動的に再開される場合を含みます。
(b) ステータスの更新条件
ステータスの登録条件成立中,次のどちらかの事象が発生したタイミングでステータスが更新されます。
-
リソース状態またはアプリケーション状態が変化した
-
ssomapstatus -syncコマンドを実行した
ssomapstatusコマンドについては,「6. コマンド ssomapstatus」を参照してください。
(c) ステータスの削除条件
NNMiマップビュー上のノードのプロパティに登録されたステータスは,次の事象のうちどれか一つが発生したタイミングで削除されます。
-
収集(監視)が停止された※
-
収集状態が「待機中」または「収集不可」に変化した
-
しきい値監視を「しない」に設定した(リソース収集の場合)
-
ssomapstatus -delコマンドを実行した
- 注※
-
収集(監視)条件の削除およびデーモンプロセスの停止を含みます。
ssomapstatusコマンドについては,「6. コマンド ssomapstatus」を参照してください。
(d) NNMi連携不可となった場合の動作
NNMi連携不可となった場合は,NNMiマップビュー上のノードのプロパティに登録されたステータスはそのまま残り,再度NNMi連携可となったタイミングで最新のステータスに更新されます。ただし,NNMi連携不可となっている間に収集条件を削除した場合は,削除した収集条件に対応するステータスは削除されないで残ります。このときは,ssomapstatus -delコマンドでステータスを削除してください。ssomapstatusコマンドについては,「6. コマンド ssomapstatus」を参照してください。
(e) ステータスの登録,更新,および削除について
ステータスの登録,更新,および削除は,NNMiのノード管理モード(「管理対象」,「非管理対象」,および「サービス停止中」)に関係なく実施されます。
(2) SSOの監視状態とNNMiに登録するステータスの対応
SSOの監視状態とNNMiに登録するステータスの対応を次の表に示します。
SSOの監視状態 |
NNMiに登録するステータス |
||
---|---|---|---|
監視対象 |
監視状態 |
ステータス※1 |
結果 |
リソース状態 |
正常域 |
正常域 |
SSO_Resource_Normal |
警戒域 |
警戒域,注意域※2,重要警戒域,または危険域 |
SSO_Resource_Warning |
|
危険域 |
重要警戒域または危険域※2 |
SSO_Resource_Critical |
|
認識不能 |
注意域 |
SSO_Resource_Unknown |
|
アプリケーション状態 |
正常 |
正常域 |
SSO_Application_Normal |
警戒 |
警戒域,注意域※2,重要警戒域,または危険域 |
SSO_Application_Warning |
|
危険 |
重要警戒域または危険域※2 |
SSO_Application_Critical |
|
認識不能 |
注意域 |
SSO_Application_Unknown |
(3) NNMiに登録するステータスの決定方式
監視サーバごとに複数のリソースを監視したり複数のアプリケーションを監視したりすると,それに応じてリソース状態およびアプリケーション状態も複数持つことになりますが,リソース監視とアプリケーション監視でそれぞれ重大度が最も高いステータスを一つだけ登録します。ステータスは,次の方式に従って決定されます。
-
リソース状態およびアプリケーション状態のうち,重大度の高い状態がNNMiマップビューのノードの色になる※
-
監視サーバに監視対象のリソースが複数ある場合は,最も重大度の高いリソース状態に対応するステータスを登録する
-
監視サーバに監視対象のアプリケーションが複数ある場合は,最も重大度の高いアプリケーション状態に対応するステータスを登録する
-
リソース状態およびアプリケーション状態は,重大度の高い順から「認識不能」,「危険(域)」,「警戒(域)」,および「正常(域)」である
- 注※
-
ノードの色は,NNMiが登録するステータスも含めて決定されます。
NNMiに登録するステータスの決定の様子を次の図に示します。