2.6.2 インシデント連携(アクション連携)
インシデント連携(アクション連携)機能とは,NNMiコンソール画面のインシデントビューで,[アクション]メニューまたは右クリックして表示されるポップアップメニューからSSOのアクションを選択することで,インシデントグラフを表示する機能です。
- 〈この項の構成〉
(1) インシデントグラフの表示
インシデントグラフは,リソース状態変更インシデントの発行前後の収集データを,グラフで表示する機能です。グラフで表示することによって,リソース状態変更インシデントの発行前後で収集データがどのように推移したかを確認できます。
NNMiコンソール画面で,リソース状態変更インシデントを一つだけ選択して,[アクション]メニュー,またはリソース状態変更インシデントを右クリックすると表示されるポップアップメニューから,[SNMP System Observer]−[グラフ]を選択すると,インシデントグラフ表示範囲指定画面が表示されます。インシデントグラフ表示範囲指定画面で,グラフとして表示する範囲を指定してから[グラフ表示]をクリックすると,インシデントグラフ画面が表示され,グラフを確認できます。
NNMiコンソール画面,インシデントグラフ表示範囲指定画面,およびインシデントグラフ画面の表示例を次の図に示します。
なお,インシデントグラフ画面は,NNMiコンソールからのアクション専用の画面です。SSOコンソールのメニューからは表示できません。
(a) インシデントグラフ表示範囲指定画面
インシデントグラフ表示範囲指定画面では,表示するグラフの範囲を指定します。
インシデントグラフ表示範囲指定画面を次の図に示します。
表示項目を説明します。
- インシデント情報
-
対象インシデントの情報を表示します。表示する項目を次に示します。
-
監視マネージャ
-
監視サーバ
-
カテゴリ名
-
グループ名
-
リソース名
-
サブリソース名
-
インスタンス名
-
発生日時
-
値
-
警戒しきい値
-
危険しきい値
-
- [表示範囲 発生日時]
-
グラフに表示するデータの範囲を指定します。
- [前]
-
インシデント発生日時から,どのくらい前のデータからグラフに表示するかを,[日][時間][分]で指定します。※1※2※3
- [後]
-
インシデント発生日時から,どのくらい後のデータまでグラフに表示するかを,[日][時間][分]で指定します。※1※2※3
- [最大プロット数]
-
最大プロット数を指定します。プロット数とは,指定範囲内にある収集データの数を指します。※1※2※3
- [画像サイズ]
-
- [幅]
-
表示するグラフの画像サイズの幅を指定します。※2※3
- [高さ]
-
表示するグラフの画像サイズの高さを指定します。※2※3
- [グラフ表示]
-
インシデントグラフ画面を表示します。
- 注※1
-
表示するグラフは,次の範囲内で収集データが存在する期間となります。
(インシデント発生日時-[前]指定値)
〜(インシデント発生日時+[後]指定値)
ただし,プロット数は,[最大プロット数]の指定値を上限とします。
詳細は,「(3) 注意事項」を参照してください。
- 注※2
-
各ドロップダウンリストとテキストボックスの指定範囲は次のとおりです。
-
日:0〜30
-
時間:0〜23
-
分:0〜59
-
最大プロット数:1〜20000
-
幅:320〜1024
-
高さ:240〜768
-
- 注※3
-
初期値は,NNMアクション動作定義ファイルで設定できます。NNMアクション動作定義ファイルの詳細は,「7.3.30 NNMアクション動作定義ファイル(ssonnmaction.conf)」を参照してください。
(b) インシデントグラフ画面
インシデントグラフ画面では,インシデントグラフ表示範囲指定画面で指定した範囲のグラフを表示します。
インシデントグラフ画面を次の図に示します。
表示項目を説明します。
- インシデント情報
-
対象インシデントの情報を表示します。表示する項目を次に示します。
-
監視マネージャ
-
監視サーバ
-
カテゴリ名
-
グループ名
-
リソース名
-
サブリソース名
-
インスタンス名
-
発生日時
-
値
-
警戒しきい値
-
危険しきい値
-
- グラフ
-
グラフの画像を表示します。画像はPNG形式です。
グラフには,グラフのタイトル,縦軸(データの値と単位),横軸(時刻と日付※1),および線の凡例※2を表示します。
グラフは折れ線グラフで,次の3本の線を表示します。
-
収集データ
-
警戒しきい値(インシデント発生時の値)
-
危険しきい値(インシデント発生時の値)
グラフの表示範囲は,インシデントグラフ表示範囲指定画面で指定した範囲と最大プロット数によります。詳細は,「(3) 注意事項」を参照してください。
また,インシデントの発生日時を垂直線で表示します。
縦軸,横軸の目盛りは,グラフの表示範囲に合わせて自動的に調整して表示します。
画像の名前は次のとおりです。なお,インシデント発生日時の記述形式は「yyyymmddhhmmss」です。
incgraph_リソースID_サブリソースID_インシデント発生日時
例えば,リソースIDが「32」,サブリソースIDが「1」,インシデント発生日時が「2012/01/25 13:27:24」の場合,画像の名前は次のようになります。
incgraph_32_1_20120125132724
-
- 注※1
-
グラフの横軸の右端の時刻と日付は,一部が欠けて表示されることがあります。
- 注※2
-
線の凡例の文字列が長く,グラフ画像の幅を超える場合,幅に入る分までを表示します。
(2) アクションメニューのアクセス権
アクションメニューのアクセス権は,NNMiのロールによって制御されます。アクションに必要なロールは,メニュー項目によって異なります。デフォルトで設定されているロールを次に示します。
メニュー項目 |
ロール |
---|---|
グラフ |
オペレータレベル1 |
実行するために必要なNNMiのロールは運用に応じて変更できます。変更する場合は,NNMiコンソールからメニュー項目のロールを変更してください。詳細はNNMiコンソールのヘルプを参照してください。
なお,ロールは次の中から選択してください。
-
管理者
-
オペレータレベル1
-
オペレータレベル2
- 注意事項
-
URLアクション定義ファイルをNNMiに再度インポートすると,変更したロールはデフォルトに戻ります。
(3) 注意事項
-
グラフの表示範囲
グラフの表示範囲は,指定範囲内で収集データが存在する期間となります。例を次の図に示します。
図2‒61 グラフの表示範囲の例(収集データが存在する期間とグラフの関係) また,指定範囲の収集データ数が最大プロット数を超えた場合は,最大プロット数までのデータをグラフに表示します。例を次の図に示します。
図2‒62 グラフの表示範囲の例(最大プロット数とグラフの関係) 指定範囲の収集データ数が最大プロット数を超えた場合,グラフの右側に「*(アスタリスク)」を表示します。表示例を次の図に示します。
図2‒63 最大プロット数を超えた場合の表示例 -
グラフの結線
グラフのデータ間は,前後の連続性は考慮しないで必ず結線します。
次のような条件で収集した10:00〜13:00のデータをグラフに表示する例を次の図に示します。
-
10:00リソース収集開始,11:00停止
-
12:00リソース収集開始,13:00停止
図2‒64 データ間の結線の例
この例では,図のように11:00と12:00の間も結線します。
-
-
ポート番号定義ファイル(ssoport.conf)のssoconsolewebの値を変更した場合のインシデントグラフの表示可否
リソース状態変更インシデントが発生した後にポート番号定義ファイル(ssoport.conf)のssoconsolewebの値を変更した場合,変更以前に発生したリソース状態変更インシデントから,インシデントグラフを表示することはできなくなります。なお,変更後に発生したリソース状態変更インシデントからはインシデントグラフを表示できます。