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JP1 Version 10 JP1/Cm2/Network Node Manager i セットアップガイド


19.9 監視対象外のノードについてSNMPv3トラップを認証するようにNNMiを構成する

NNMiが管理対象外のデバイスからSNMPv3トラップを受信することがあります。NNMiを構成して,これらのデバイスのSNMPv3 engineIDをSNMPv3キャッシュに追加できます。

このようにNNMiを構成することによって,NNMiはこれらのSNMPv3トラップを認証し,格納できます。

次のようにして,これらのSNMPv3トラップを受信し,格納するようにNNMiを構成します。

  1. NNMiコンソールで,[設定]>[通信の設定]を選択する。

    NNMiが受信する各トラップの情報と一致するように,通信の設定を構成します。詳細については,NNMiヘルプの「デフォルトのSNMPv3を設定する」を参照してください。

    SNMPv3ノードのアドレス範囲を含む領域を使用するか,それぞれに特定のノード設定を構成するとよいです。

  2. NNMiコンソールで,[設定]>[インシデント]>[インシデントの設定]を選択する。

    [未解決のSNMPトラップおよびSyslogメッセージを破棄する]の選択を解除します。

    [未解決のSNMPトラップおよびSyslogメッセージを破棄する]の選択を解除すると,NNMiは管理対象外のノードから送信されたトラップを保持します。

  3. NNMi管理サーバー上でovstopコマンドを実行する。

  4. 次のファイルを編集する。

    • Windows:%NNM_PROPS%\nms-communication.properties

    • UNIX:$NNM_PROPS/nms-communication.properties

  5. ファイルの末尾に次の行を追加する。

    com.hp.nnm.snmp.engineid.file=<path to file>file.txt

    <path to file>file.txtエントリは,デバイスを含んでいるファイルのフルパスとファイル名です。これらの構成変更によって,NNMiプロセスを再起動するたびに,NNMiはこのファイルのエントリをSNMPv3キャッシュに読み込みます。

    Linux NNMi管理サーバーでは,ファイルパスは/var/opt/OV/etcなど,通常の形式になります。

    Windows NNMi管理サーバーでは,区切り文字としてスラッシュを使用します。例えば,C:/temp/file.txtなどの形式になります。

  6. 変更を保存する。

  7. <path to file>file.txtファイルを編集する。

  8. デバイスのIPアドレス,ポート,およびエンジンIDをコンマで区切って追加する。各デバイスのエントリを各行に1つずつ追加する。

    エンジンIDは,一連の16進数のバイトです。NNMiは大文字と小文字を区別しないで,スペースを認識します。

    次の例を使用して,エントリを作成します。

    16.1.2.3,161,80 00 00 09 30 00 00 1f e9 a3 33 01
    16.1.2.4,161,80 00 00 11 03 00 00 2d 51 99 30 00
    1050:0000:0000:0000:0005:0600:300c:326b, 161,
    800000090300001f9ea33000
    ff06::c3,161,80 00 00 09 03 00 00 1f 9A A3 30 00
  9. NNMi管理サーバー上でovstartコマンドを実行してNNMiを起動し,<path to file>file.txtファイルを読み込む。

  10. Boot.logファイルを開き,NNMiがファイルを読み込んだことを確認する。

    手順8.で準備したファイルが正しく読み込まれている場合には,次のようなメッセージが記録されます。

    2012-10-17 14:44:44.876 情報 [NnmTrapService] Start: Populate
    engineIDs from file
    2012-10-17 14:45:08.017 情報 [SnmpV3EngineIdCachePopulator]
    Successfully loaded 3 V3 Engine IDs from file /temp/patch2/
    v3hosts.txt

    ノードから有効な構成へのマッピングが失敗した場合には,次のようなメッセージが記録されます。

    2012-10-17 14:45:03.485 警告 [SnmpV3EngineIdCachePopulator] V3
    Engine IDs: Could not resolve SNMPv3 configuration for 16.1.2.6

    上記のようなメッセージが表示された場合は,このノードの[設定]>[通信の設定]を調整する必要があります。

    キャッシュと<path to file>file.txtファイルからエントリを削除する必要がある場合は,<path to file>file.txtに変更を加えてエントリを削除してから,次のようにNNMiを再起動します。

    a NNMi管理サーバー上でovstopコマンドを実行します。

    b NNMi管理サーバー上でovstartコマンドを実行します。