JP1/NETM/Network Monitor - Manager

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14.13 環境設定

ネットワークの監視,機器情報の収集など,ネットワーク監視に関する設定を行います。

環境設定画面には,ネットワーク監視を行うために設定が必要な項目だけを表示する「基本設定画面」と,詳細は設定項目を含めて表示する「詳細設定画面」があります。「基本設定画面」と「詳細設定画面」の切替は,下部に表示されている「基本設定画面」,「詳細設定画面」のボタンを押すと切り替わります。デフォルトでは「基本設定画面」が表示されます。

設定を変更後,「更新」ボタンをクリックすると環境設定の変更が行われます。デフォルトの「変更&再読込み」は変更情報が監視処理に即時反映されます。「変更のみ」は環境設定ファイルを更新するだけで,監視処理には反映されません。次の監視処理起動時に反映されます。「変更&監視処理起動」は環境ファイルを更新後,監視処理を起動します。初期構築時(監視処理が停止している場合)にチェックします。

「基本設定画面」

環境設定画面(基本設定画面)(1/2)

[図データ]

環境設定画面(基本設定画面)(2/2)

[図データ]

「詳細設定画面」

環境設定画面(詳細設定画面)(1/2)

[図データ]

環境設定画面(詳細設定画面)(2/2)

[図データ]

環境設定の項目No1「検出モード」の設定は監視ネットワークごとに設定します。

項目No2からNo9は,集中監視サーバ単位で設定されますので,環境設定変更時には注意ください。

表14-5 環境設定内容一覧

No 項目 設定値 デフォルト
1 検出モード 不正接続機器を検出したときの動作を設定します。「不正機器を検出する」をチェックすると,許可機器一覧/固定機器一覧にしたがって,不正機器を検出し,ログへの出力,トラップによる報告を行います。
「不正機器を検出しない」をチェックした場合,監視ネットワークに接続されている機器の検出を行いますが,不正機器を検出する処理は行いません。ログへの出力,トラップによる報告も行いません。
「不正機器を検出しない」
2 トラップ情報(共通)※1 ログのトラップ送信対象範囲を設定します。「警告」の場合は警告のみ,「操作」の場合は警告と操作,「情報」の場合は警告と操作と情報が出力されます。
通常は,「警告」をチェックします。
「警告」
3 トラップ情報(SNMP)※1 SNMPマネージャにトラップ情報を通知するための,情報を設定します。
「バージョン」はSNMPマネージャが受信するSNMPのバージョンをV1またはV2で設定します。
「送信先IPアドレス」はSNMPマネージャのIPアドレスを設定します。
「コミュニティ名」はSNMPマネージャと通信を行なう際のコミュニティ名を32バイト以内で指定します。
「送信元IPアドレス」は集中監視サーバのIPアドレスを設定します。
「送信元IPアドレス」は通常設定不要です。(0.0.0.0のまま)JP1/NETM/Network Monitorがネットワークの設定から自動的に取り出して,SNMP送信時に設定します。監視サーバが,複数のIPアドレスを持ち,送信元IPアドレスを特定したい場合に指定します。

  • バージョン「V1」
  • 送信先IPアドレス「0.0.0.0」
  • コミュニティ名「Public」
  • 送信元IPアドレス「0.0.0.0」
4 トラップ情報(独自)※1 統合管理装置(JP1/NETM/Network Monitor - Manager)にトラップ情報を通知するための,情報を設定します。
「送信先IPアドレス」は統合管理ツールのIPアドレスを設定します。送信先ポート番号は,統合管理ツールで設定した受信ポート番号とあわせて設定してください。
「送信元IPアドレス」,「送信先ポート番号」が0(デフォルト)の場合には,送信しません。

  • 送信先IPアドレス「0.0.0.0」
  • 送信先ポート番号「0」
5 監視情報
●NetBIOS情報
NetBIOSインタフェースにより,接続されている機器の情報を取得する処理を行います。NetBIOSインタフェースではコンピュータ名やワークグループ名の情報も取得します。NetBIOSインタフェースでの情報収集は対象機器のOSがWindows(R)の時に有効です。
「収集する」
●NetBIOS情報収集間隔
NetBIOS情報収集間隔は,NetBIOSインタフェースによる情報収集時の機器間のインターバル時間です。10ミリ秒から60000ミリ秒の範囲で指定することができます。この値を調整することにより,ネットワーク負荷を抑えることができます。
「100」ミリ秒
●ICMP(ping)
ICMPのecho(Ping)によりネットワークに接続されている機器を確認します。NetBIOSインタフェースによる情報収集で確認できない機器の存在を確認することができます。パーソナルファイアウォールが有効になっている機器の情報は収集することができません。
「送信する」
●ICMP送信間隔
ICMP送信間隔は,ICMPインタフェースによる情報収集の機器間のインターバル時間です。10ミリ秒から60000ミリ秒の範囲で指定することができます。この値を調整することにより,ネットワーク負荷を抑えることができます。
「100」ミリ秒
●ARP情報※2
ARP情報は,JP1/NETM/Network Monitor - Detectorが認識するスイッチからARP情報を収集します。収集したARP情報から,そのネットワーク内に接続されている機器のMACアドレスとIPアドレスの対応付けを行います。スイッチ情報内に接続されている機器のARP情報が存在しない場合は,IPアドレスとMACアドレスの対応情報が表示できない場合があります。
また,ARP監視を行う監視装置と同じネットワークを監視する場合には,ARP情報は「収集しない」に設定してください。
「収集しない」
●ARP情報収集周期
ARP情報収集周期は,スイッチ内のARP情報を収集するための周期時間です。1秒から3600秒の範囲で指定することができます。この値を調整することにより,ネットワーク負荷を抑えることができます。
「120」秒
●接続機器の保持期間
「接続機器の保持期間」に1〜365の値(日)を指定した場合,指定期間停止していた機器を接続機器一覧のエントリから自動削除します。保持期間に0を指定した場合は自動削除を行いません。MACアドレスが表示されない機器は,本設定に関係なく,30日で自動削除されます。
「0」日
●機器一覧管理単位
機器一覧単位を「全体」にするとJP1/NETM/Network Monitor - Detectorが監視するネットワーク全体で1つの許可機器一覧として管理します。「ネットワークごと」にチェックすると,監視するネットワーク単位に許可機器一覧を管理します。デフォルトは「ネットワークごと」です。
「ネットワークごと」
●MACアドレスのベンダ指定
MACアドレスの上位3バイトのベンダIDだけで許可機器をチェックするかどうかを指定します。「有効」をチェックすると,許可機器一覧に登録されたMACアドレスの下位3バイトがすべて0の場合はワイルドカードとして,上位3バイトのベンダIDだけでチェックします。これにより,ルータなどを同じメーカの予備品を交換した場合にMACアドレスは変わりますが,ベンダIDが変わらないので,許可機器一覧を更新しなくても許可状態を継続できます。
「無効」
●コンピュータ名の変更
コンピュータ名とワークグループ名(ドメイン名)の取得を行うかどうかを指定します。機器の接続を検知したときにNetBIOS情報を収集し,接続機器一覧に「機器名・グループ名」として表示します。この収集にはWindowsのNBT(NetBIOS over TCP/IP)を使用しますので,NBTを有効にしているWindows PCが対象となります。なお,仮想IPアドレスなど複数のIPアドレスを使用しているPCやパーソナルファイアウォール機能が有効になっているPCからは情報取得できない場合があります。この収集処理を止める場合は,「収集しない」を指定してください。
「検出する」
●許可機器の編集
監視装置で許可機器一覧の編集を可能にするか,不可にするかを設定します。
WebConsole機能やその他連携製品により許可機器の更新を行う場合,「不可」に設定してください。統合管理ツールから「初期設定」を行うと「不可」に設定されます。
「可能」
6 許容停止期間 許容停止期間は,指定した時間以上停止していた機器の接続を拒否するものです。
停止期間は,1〜8760時間の範囲で指定します。0を指定すると,停止期間の監視を行いません。
許可機器一覧/固定機器一覧の「停止期間監視対象」にYが指定されている機器が対象となります(設定方法は,「14.15 アップロード」を参照してください)。
「0」時間
7 最大機器接続台数 接続機器一覧に表示する最大件数です。
256から8192の範囲で指定します。
「4096」件
8 最大ログ件数 集中監視サーバ内に保存するログの最大件数を指定します。4096から65536の範囲で指定します。最大ログ件数をオーバすると古いログを削除してサイクリックにログを保存していきます。
なお,最大ログ件数を変更するとそれまで保存されていたログはクリアされます。
「4096」件
9 不正機器特定情報※3 不正機器が接続された時に,接続位置を特定する場合に,位置特定を「行う」に設定します。「行わない」に設定した場合には,位置特定を行いません。 「行わない」

注※1 不正機器のコンピュータ名検出のログ(ログ・トラップ一覧のNo9)は,SNMPトラップ,独自トラップのいずれか,または両方を定義したときに出力されます。

注※2 ARP情報を「収集する」に設定することにより,「スイッチ」メニューが表示されます。

注※3 位置特定を「行う」に設定することにより,「スイッチ」メニューが表示されます。