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JP1 Version 10 JP1/Audit Management - Manager 構築・運用ガイド


付録D.3 監査ログの出力形式

監査ログの出力形式,出力先,出力項目,および出力例について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 監査ログの出力形式

監査ログの出力形式は,監査ログのフォーマットであることを示す「CALFHM」,監査ログのリビジョン番号,該当する出力項目の順で出力されます。

なお,この情報は,JP1/Audit Management - Manager(サーバ)とJP1/Audit Management - Managerの監査ログ管理画面(Web)の共通情報です。

監査ログの出力形式を次に示します。

CALFHM X.X, 出力項目1値1出力項目2値2,・・・,出力項目n値n

(2) 監査ログの出力先

監査ログは,次に示すフォルダに出力されます。

JP1/Audit Management - Managerのインストール先フォルダ\log

なお,クラスタ環境での運用時でも,共有ディスクに格納された監査ログは,収集対象にはなりません。各プログラムの監査ログは,ローカルディスクに出力するように設定しておく必要があります。

(3) 出力項目

出力項目は,共通出力項目と固有出力項目の2種類あります。それぞれについて説明します。

なお,この情報は,JP1/Audit Management - Manager(サーバ)とJP1/Audit Management - Managerの監査ログ管理画面(Web)の共通情報です。

(a) 共通出力項目

共通出力項目に出力される値および内容を次の表に示します。

表D‒2 監査ログの共通出力項目

項番

出力項目

内容

項目名

出力される属性名

1

共通仕様識別子

「CALFHM」

監査ログのフォーマットであることを示す識別子です。

2

共通仕様リビジョン番号

X.X

監査ログを管理するためのリビジョン番号です。

3

通番

seqnum

通番

監査ログの通し番号です。

4

メッセージID

msgid

KDSOnnnn-x

製品ごとのメッセージIDです。メッセージについては「14.3 メッセージ一覧」を参照してください。

5

日付・時刻

date

YYYY-MM-DDThh:mm:ss.tttTZD※1

監査ログの取得日時およびタイムゾーンです。

6

発生プログラム名

progid

「JP1/NETM/Audit」

事象が発生したプログラム名です。

7

発生コンポーネント名

compid

  • CollectManager(監査ログ収集マネージャ)

  • Collector(監査ログ収集コンポーネント)

  • Command(コマンド)

  • DatabaseManager(データベースマネージャ)

  • ManagerConvert(正規化ルールエディタ)

  • ManagerSetup(マネージャセットアップ画面)

  • WebView(監査ログ管理画面)

事象が発生したコンポーネント名です。

8

発生プロセスID

pid

プロセスID

事象が発生を検出したプロセスのIDです。

9

発生場所

ocp:ipv4

IPv4形式(xxx.xxx.xxx.xxx

事象が発生したホストのIPアドレスです。なお,ホストのIPアドレスを取得できない場合は,「-」(ハイフン)が出力されます。

ocp:ipv6

IPv6形式

ocp:host

ホスト名

事象が発生したホスト名です。

10

事象の種別

ctgry

  • StartStop

  • Authentication

  • ConfigurationAccess

  • ContentAccess

  • AnomalyEvent

監査ログに出力される事象を分類するための識別子です。事象の種別の詳細については,表D-1を参照してください。

11

事象の結果

result

  • Success(成功)

  • Failure(失敗)

  • Occurrence(成功または失敗の分類がない事象の発生)

発生した事象の結果です。

12

サブジェクト識別情報※2

subj:uid

JP1ユーザ

事象を発生させたユーザの情報です。

subj:euid

OSユーザ

(凡例)

−:属性名の出力なし

注※1

YYYYは年,MMは月,DDは日,hhは時間,mmは分,ssは秒,tttはミリ秒です。

Tは日付と時刻の区切りです。

TZDはタイムゾーン指定子です。次のどれかが出力されます。

+hh:mm:UTC(協定世界時)からhh:mmだけ進んでいることを示す。

-hh:mm:UTC(協定世界時)からhh:mmだけ遅れていることを示す。

Z:UTC(協定世界時)と同じであることを示す。

注※2

事象がユーザに関連しない場合またはユーザ管理の機能を使用しない場合は,プロセスIDが出力されます。

(b) 固有出力項目

固有出力項目に出力される値および内容を次の表に示します。

表D‒3 監査ログの固有出力項目

項番

出力項目

内容

項目名

出力される

属性名

1

オブジェクト情報

obj

  • [DB]AuditLogInfo(JP1/Audit Management - Managerが蓄積した監査ログ)

  • [DB]StatisticsValueInfo(監査ログの統計)

  • [DB]BackupHistoryInfo(監査ログのバックアップ履歴)

  • [DB]Database(データベース)

  • [DB]StatisticsPatternInfo(統計パターン)

事象を発生させたデータベースに関するオブジェクト名です。なお,値に該当しない動作の情報は,出力されません。

  • [File]AuditLog(JP1/Audit Management - Managerのログファイル)

  • [File]BackupData(バックアップファイル)

  • [File]Config(Configファイル)

  • [File]CSV(CSV形式ファイル)

  • [File]HTML(HTML形式ファイル)

  • [File]PDF(PDFファイル)

事象を発生させたファイルに関するオブジェクト名です。なお,値に該当しない動作の情報は,出力されません。

  • [User]DB(データベースのログインID)

  • [User]JP1(JP1ユーザ)

事象を発生させたユーザ情報に関するオブジェクト名です。なお,値に該当しない動作の情報は,出力されません。

2

動作情報

op

  • Start(開始)

  • Stop(停止)

  • Login(ログイン)

  • Logout(ログアウト)

  • Refer(参照)

  • Add(追加)

  • Update(作成・更新)

  • Delete(削除)

事象を発生させたユーザの動作の情報です。なお,値に該当しない動作の情報は,出力されません。

3

権限情報

auth

  • JP1権限

  • OS権限

事象を発生させたユーザの権限です。なお,値に該当しない動作の情報は,出力されません。

4

リクエスト送信元ホスト

from:ipv4

IPv4形式(xxx.xxx.xxx.xxx

クライアントのIPアドレス(Webブラウザを操作しているクライアント)です。なお,値に該当しない動作の情報は,出力されません。

また,固有情報の場合や値がない場合は「出力される属性名」も出力されません。

from:ipv6

IPv6形式

5

メッセージ

msg

任意のメッセージ

事象の内容を示すメッセージです。

(4) 監査ログの出力例

監査ログの出力例を次に示します。

CALFHM 1.0, seqnum=1, msgid=KDSO2001-I, date=2007-03-01T20:49:54.912+09:00,
progid=JP1/NETM/Audit, compid=ManagerSetup, pid=1234, ocp:host=Hostname,
ctgry=ConfigurationAccess, result=Success, subj:euid=Administrator,
obj=[File]Config, op=Update, auth=Administrator, msg="環境設定に成功しました。"