admimport(監査ログのインポート)
機能
admexportコマンドで出力した監査ログのバックアップファイルを監査ログ管理データベースにインポートして,監査ログを閲覧できるようにします。Administrator権限を持つユーザで実行してください。
なお,admexportコマンドで-vオプションを指定し,バックアップファイルを出力した場合は,データ内容が改ざんされていないかどうかを確認します。データ内容が改ざんされている場合は,インポートできません。
形式
admimport [△-k△{mnr | bulk}] △-i△入力ファイル名[,入力ファイル名…] [△-w△作業用フォルダ] [△-c]
コマンドを実行できるサーバ
-
JP1/Audit Management - Managerをインストールしたサーバ
格納先フォルダ
JP1/Audit Management - Managerのインストール先フォルダ\bin
引数
-k {mnr | bulk}
監査ログをインポートする処理方法を次の二つのモードから指定します。この引数を省略した場合は,マイナー挿入モードが指定されます。
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mnr(マイナー挿入モード)
-iオプションで指定した入力ファイルのデータを,1件ずつデータベースのデータ領域とインデクス領域に挿入します。大量の監査ログがデータベースに格納されている環境に,少量の監査ログをインポートする場合は,マイナー挿入モードを指定することをお勧めします。
なお,この引数でマイナー挿入モードを指定した場合,-wオプションで指定した値は無視されます。
-
bulk(バルク挿入モード)
-iオプションで指定した入力ファイルのデータを,一括でデータベースのデータ領域とインデクス領域に挿入します。データベースに大量の監査ログをインポートする場合は,バルク挿入モードを指定することをお勧めします。
入力ファイルのデータを一括で挿入するため一時ファイルが,-wオプションで指定した作業用フォルダに格納されます。作業用フォルダで必要なディスク容量については「4.6.3(2) データベースの操作時に必要なディスク容量」を参照してください。
なお,この引数でバルク挿入モードを指定した場合,-cオプションを指定して,サイズの空き容量があるかどうかをチェックするようにしてください。
-i△入力ファイル名[,入力ファイル名…]
監査ログのバックアップファイル名をフルパスで指定します。ローカルディスク上のパスを指定してください。ネットワークドライブ上のフォルダからは監査ログのバックアップファイルをインポートできません。-kオプションでバルク挿入モードを指定した場合は,入力ファイル名を「,(半角コンマ)」で区切って10ファイルまで複数指定できます。バルク挿入モードを指定すると,admimportコマンドを実行するたびに,データベースのすべてのデータを対象として,インデクスが再作成されます。このため,複数のファイルをインポートしたい場合は,-iオプションで入力ファイル名を複数指定してインポートすることをお勧めします。
-w△作業用フォルダ
この引数は,-kオプションでバルク挿入モードを指定した場合に有効です。マイナー挿入モードを指定した場合,-wオプションで指定した値は無視されます。
監査ログのインポートで使用する作業用フォルダをフルパスで指定します。ローカルディスク上のパスを指定してください。ネットワークドライブ上のフォルダは作業用フォルダとして使用できません。ドライブ直下のパスは指定しないでください。
指定したフォルダが存在しない場合,コマンド実行時に作成されます。
この引数を省略した場合は「JP1/Audit Management - Managerのインストール先フォルダ\db\tmp」が作業用フォルダとして設定されます。
-c
インポート実行前に-wオプションで指定した作業用フォルダに必要なサイズの空き容量があるかどうかをチェックする場合に指定します。作業用フォルダで必要なディスク容量については「4.6.3(2) データベースの操作時に必要なディスク容量」を参照してください。
次のことに注意してください。
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必要なサイズの空き容量がない場合は,処理インポートを実行しないでエラーとなります。
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バックアップファイル内のデータ件数によって,サイズの空き容量のチェックに時間が掛かります。
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このオプションを指定しないときに正常に実行できた場合でも,このオプションを指定して実行した場合,作業用領域不足によるエラーとなることがあります。
この引数は,-kオプションでバルク挿入モードを指定した場合に有効です。マイナー挿入モードの場合は,指定しても無視されます。
注意事項
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このコマンドを実行する前にJP1/Audit Management - Managerのサービスを停止してください。JP1/Audit Management - Managerのサービスの動作中にコマンドを実行した場合,サービス動作中を示すメッセージが表示され,コマンドの実行は中断されます。停止するサービスの詳細は「5.7.2 監査ログ管理サーバを停止する」を参照してください。
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JP1/Audit Management - Managerのインストール時の設定によっては,データベースのパスワード入力が要求されることがあります。パスワードに誤りがある場合は,メッセージが表示され,コマンドの実行は中断されます。
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インポートするファイルのデータが改ざんされていたり,バージョンが08-11以前のJP1/Audit Management - Managerで取得した監査ログのバックアップファイルをインポートしたりする場合,インポートを実行するかどうかを確認するメッセージが表示されます。インポートを実行する場合は,Yまたはyを指定してください。インポートを中断する場合は,Nまたはnを指定してください。
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監査ログのバックアップファイルを定期的にインポートする場合は,インポートの完了後,データベースのバックアップを取得することをお勧めします。データベースのバックアップの取得方法については「10.1.3 データベースのバックアップ」を参照してください。
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マイナー挿入モードによるインポート実行中に「データベース書き込み中にエラーが発生しました。」のメッセージが出力され,監査ログのインポートに失敗した場合は,データベースのバックアップファイルからリストアを実行して,データベースを回復してください。データベースのバックアップデータがない場合は,データベースを再セットアップ後,監査ログのバックアップファイルをインポートしてください。
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データベースに大量のデータが格納されている場合や,インポートする監査ログのバックアップファイルに大量のデータが格納されている場合は,インポートに時間が掛かることがあります。
戻り値
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
コマンドの処理が正常に終了しました。 |
1 |
コマンド引数の指定に誤りがあります。 |
2 |
コマンドの実行権限がありません。 |
3 |
同一マシン上で,すでにほかのデータベース管理コマンドが実行されています。 |
4 |
ユーザによってコマンドが中断されました。 |
6 |
JP1/Audit Management - Managerのサービスが動作しています。 |
7 |
データベースのパスワードの指定に誤りがあります。 |
8 |
バックアップファイルが改ざんされています。 |
12 |
作業用領域として必要なサイズの空き容量がありません。 |
99 |
その他のエラーが発生しました。 |