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JP1 Version 10 JP1/IT Desktop Management 導入・設計ガイド


4.4 システム構成の検討

構築するシステムの構成を検討します。システムの目的に従って適切な構成を選択します。JP1/IT Desktop Managementで構築できるシステム構成の種類を次の表に示します。

システム構成の種類

特徴

基本構成

管理用サーバおよび管理対象となる機器を配置した基本的な構成です。この構成では、次に示す台数までの機器を管理対象にできます。

  • 操作ログを取得する場合:3,000 台

  • 操作ログは取得しないが、配布機能を使用する場合:5,000 台

  • 操作ログを取得しないで、配布機能も使用しない場合:10,000台

オフライン管理構成

管理対象となるコンピュータに、管理用サーバにネットワーク接続できないコンピュータを含む構成です。スタンドアロンのコンピュータや、拠点内だけのネットワークに接続しているコンピュータの機器情報を管理できます。

エージェントレス構成

管理対象となるコンピュータにエージェントレスのコンピュータを含む構成です。

サイトサーバ構成

サイトサーバを配置して、操作ログの保管先または配布機能の中継地点として設定することで、管理用サーバやネットワークの負荷を分散する構成です。次の場合にこの構成にしてください。

  • 操作ログを取得する場合で、3,000台を超える機器を管理対象にするとき

  • 操作ログは取得しないが、配布機能を使用する場合で、5,000台を超える機器を管理対象にするとき

マルチサーバ構成

データベースサーバを配置して、管理用サーバの負荷を分散する構成です。10,000台を超える機器を管理対象にする場合は、この構成にしてください。

サポートサービス連携構成

サポートサービスサイトと連携する構成です。サポートサービスサイトからサポート情報ファイルを管理用サーバにダウンロードして、最新の更新プログラム情報やウィルス対策製品情報をセキュリティポリシーに反映できます。また、管理対象のコンピュータに最新の更新プログラムを適用することもできます。

Active Directory連携構成

Active Directoryで管理する機器情報を収集するシステム構成です。Active Directoryから収集した情報を管理用サーバに登録できます。

MDM連携構成

MDMシステムと連携してスマートデバイスを管理する構成です。MDMシステムで管理しているスマートデバイスをJP1/IT Desktop Managementの管理対象にして、ほかの機器と同様に一元管理できます。

ネットワーク監視構成

ネットワークを監視して、機器のネットワーク接続を制御する構成です。管理対象のコンピュータにネットワークモニタエージェントが導入されている場合に、機器のネットワーク接続を制御できます。

JP1/NETM/NM - Manager連携構成

JP1/NETM/NM - Managerと連携することで、ネットワーク制御用アプライアンスで監視しているネットワーク接続をJP1/IT Desktop Managementから制御できます。

リモートコントロール構成

リモートコントロール機能を利用してコンピュータを遠隔操作する構成です。コンピュータ間でファイル転送、チャットなどもできます。

JP1/IM連携構成

JP1/IMと連携して、JP1/IT Desktop Managementで発生した障害イベントをJP1/IMで一元管理する構成です。連携するほかのJP1製品の情報も一元管理でき、タイムリーに情報を確認できます。

クラスタ構成

管理用サーバをクラスタ化したシステム構成です。稼働中の管理用サーバに障害が発生した場合、待機中の管理用サーバに切り替えて、運用を続行できます。

関連リンク

〈この節の構成〉