8.4.9 ユーザ情報のインポート
CSV形式のファイルを使用して,ユーザ情報のインポートができます。
(1) 形式
DWAdminClient.bat△IMPORTUSERINFO -property△プロパティファイル -file△インポートファイル -result△実行結果ファイルの保存先
(2) 引数
項番 |
オプション |
説明 |
---|---|---|
1 |
-file |
インポートするCSVファイルのパスを指定します。 ファイルパスにスペースを含む場合は,ファイルパスを””(ダブルクォート)で囲んでください。 |
2 |
-result |
実行結果ファイルの保存先のパスを指定します。 ファイルが存在しない場合は,新しくファイルを作成します。すでにファイルが存在する場合は,上書きして保存します。 |
3 |
-property |
「8.3.2 共通オプション」を参照してください。 |
(3) 解説
(a) インポートできるユーザ情報
インポートできるユーザ情報を次に示します。
項番 |
ユーザ情報 |
作成 |
参照 |
更新 |
削除 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
ユーザ |
○ |
○ |
○ |
○ |
2 |
ドメイン |
○ |
○ |
× |
× |
3 |
グループ |
○ |
○ |
○ |
○※ |
4 |
ユーザの所属 |
○ |
○ |
× |
× |
5 |
代表ユーザ権限 |
○ |
○ |
× |
× |
- 注※
-
指定したグループの直下にユーザ,またはグループが存在する場合は,削除できません。ただし,他のグループとの兼任ユーザだけが存在する場合は,削除できます。
- (凡例)
-
○:インポート可
×:インポート不可
(b) インポートCSV(import_users.csv)ファイルの作成例
インポートCSVファイルの作成例を次に示します。ファイル作成時の注意事項については,「JP1/DH - Server 管理者マニュアル」の「3.5.2(1) 一括管理に使用するCSVファイル作成時の注意事項」参照してください。
[domains] FUNCTION,NAME_EN,NAME_JA,PARENT_NAME_EN,FOR_GUEST,EXPIRE_DATE,QUOTA, USE_USER_OPTION,USER_REGISTERABLE,MAX_DISK_SPACE,TRAFFIC_LIMIT, LIMIT_USER_NUMBER,CUT_OFF_DAY,INPUT_ANY_ADDRESS,USE_UNREGISTERED_ADDRESS CREATE,Hitachi xxxxxx,All Users,FALSE,,,,,51200,51200,100,31,TRUE,TRUE [users] FUNCTION,USER_ID,EMAIL,PASSWORD,NAME,NAME_EN,NAME_KANA,LANG, MEMO,EXPIRE_DATE,QUOTA,USE_USER_OPTION,USE_GUEST_USERS,INPUT_ANY_ADDRESS READ,u1@user,u1@xxx.com,passowrd,ユーザ1,User1,ゆーざ1,ja,メモ,2012/01/01,1024,,, READ,u2@user,u2@xxx.com,passowrd,ユーザ2,User2,ゆーざ2,ja,メモ,2012/01/01,1024,,, [groups] FUNCTION,DOMAIN,NAME_EN,NAME_JA,PARENT_NAME_EN,FOR_GUEST,EXPIRE_DATE,QUOTA,USE_USER_OPTION,USER_REGISTERABLE,INPUT_ANY_ADDRESS READ,domain1,Group1,グループ1,Hitachi xxxxx [binders] USER_ID,GROUP_NAME_EN,FLAG_DELETE u1@user,g1,FALSE u2@user,g1,FALSE [managers] FUNCTION,USER_ID,GROUP_NAME_EN
- 注意事項
-
[groups]定義部に項目名だけを指定する場合は,項目名の「DOMAIN」は省略できます。
各定義部について説明します。[domains]定義部に指定できる項目について,次の表に示します。
項番 |
項目 |
項目(日本語) |
説明 |
省略 |
---|---|---|---|---|
1 |
FUNCTION |
操作種別 |
ドメイン定義部に対して実行する操作種別を指定します。
READを指定した場合,そのレコード(行)は無視されます。 FUNCTIONが存在しない場合は,「CREATE」となります。 |
可 |
2 |
NAME_EN |
グループ名(英語) |
グループ名(英語)を指定します。 なお,ここで指定した名称からスペースを取り除いた値が,ドメイン名となります。ユーザIDの@以降の値と同じです。 |
不可 |
グループ名(英語)の指定規則
|
||||
3 |
NAME_JA |
グループ名 (日本語/中国語) |
グループ名(日本語/中国語)を指定します。 |
不可 |
グループ名(日本語/中国語)の指定規則
|
||||
4 |
PARENT_NAME_EN |
親グループ名(英語) |
親グループのグループ名(英語)を指定します。 「All Users」を指定してください。 |
不可 |
5 |
FOR_GUEST |
グループ種別 |
グループの種別を指定します。大文字・小文字の区別はありません。
大文字・小文字の区別はありません。ドメイングループは,招待者グループにはできません。 |
可 |
6 |
EXPIRE_DATE |
アカウント期限 |
アカウント期限をYYYY/MM/DD,またはYYYY-MM-DDの形式で指定します。現在の日付(日本時間)から2031/12/31まで指定できます。 「UNLIMITED」という文字列を指定すると無期限となります。省略した場合は無期限となります。 文字列中の半角スペース,改行,タブ文字は無視されます。なお,YYYY,MM,DDの間にこれらの文字を挟むことはできません。 |
可 |
7 |
QUOTA |
保管容量 |
保管容量をMB単位で指定します。 省略した場合は1GBとなります。 0から最大8796093022207まで指定できます。 |
可 |
8 |
USE_USER_OPTION |
オプション使用許可 |
オプションの使用を許可するかを指定します。大文字・小文字の区別はありません。
大文字・小文字の区別はありません。 |
可 |
9 |
USER_REGISTERABLE |
招待者使用許可 |
招待者の使用を許可するかを指定します。大文字・小文字の区別はありません。
大文字・小文字の区別はありません。 FOR_GUESTに「TRUE」を指定した場合は,「FALSE」を指定します。「TRUE」を指定すると,エラーとなります。 |
可 |
10 |
MAX_DISK_SPACE |
ディスク容量 |
全体ディスク容量をMB単位で指定します。 0から最大8796093022207まで指定できます。 |
不可 |
11 |
TRAFFIC_LIMIT |
ダウンロード制限 |
ダウンロード制限をMB/月単位で指定します。0から最大8796093022207まで指定できます。 |
不可 |
12 |
LIMIT_USER_NUMBER |
最大ユーザ数 |
最大ユーザ数を指定します。 1から最大1,000,000まで指定できます。 |
不可 |
13 |
CUT_OFF_DAY |
ダウンロード制限のリセット日 |
ダウンロード制限のリセット日を指定します。1から最大31まで指定できます。 |
不可 |
14 |
INPUT_ANY_ADDRESS |
任意の宛先入力許可 |
任意の宛先入力を許可するかを,次のどちらかの値で指定します。大文字・小文字の区別はありません。
|
可 |
15 |
USE_UNREGISTERED_ADDRESS |
任意の宛先入力許可 |
任意の宛先入力を許可するかを,次のどちらかの値で指定します。大文字・小文字の区別はありません。
|
可 |
[users]定義部に指定できる項目について,次の表に示します。
項番 |
項目 |
項目(日本語) |
説明 |
省略 |
---|---|---|---|---|
1 |
FUNCTION |
操作種別 |
ユーザ定義部に対して実行する操作種別を指定します。
「READ」を指定した場合,そのレコード(行)は無視されます。 「DELETE」を指定した場合,EMAIL以降は無視されます。また,存在しないUSER_IDを指定した場合,および承認ルートに指定されているユーザの場合で,その承認ルートに指定されているユーザが一人だけの場合は,エラーとなります。 |
可 |
2 |
USER_ID |
ユーザID |
ユーザIDを指定します。 |
不可 |
ユーザIDの指定規則
|
||||
3 |
|
メールアドレス |
メールアドレスを指定します。 FUNCTIONに「CREATE」を指定した場合,この項目の指定は省略できません。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,メールアドレスは更新されません。 |
作成時は不可 |
メールアドレスの指定規則
|
||||
4 |
PASSWORD |
パスワード |
パスワードを文字列で指定します。 FUNCTIONに「CREATE」を指定した場合,この項目の指定は省略できません。FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,パスワードは更新されません。 パスワード文字列をダイジェストで指定する場合は「text:HEX」のあとに,40文字のダイジェスト文字列を記入します。ダイジェスト文字列部分には,大文字・小文字の区別はありません。 ダイジェストは,エクスポート時にパスワード欄に表示されているものを記述できます。 平文のパスワード文字列として「text:HEX」で始まる文字列は指定できません。 |
作成時は不可 |
パスワードの指定規則
|
||||
5 |
NAME |
名前 (日本語/中国語) |
名前(日本語/中国語)を指定します。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,名前は更新されません。 |
可 |
名前(日本語/中国語)の指定規則
|
||||
6 |
NAME_EN |
名前(英語) |
名前(英語)を指定します。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,名前(英語)は更新されません。 |
可 |
名前(英語)の指定規則
|
||||
7 |
NAME_KANA |
名前(かな) |
名前(かな)を指定します。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,名前(かな)は更新されません。 |
可 |
名前(かな)の指定規則
|
||||
8 |
LANG |
ユーザ言語 |
ユーザ言語を指定します。
FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,ユーザ言語は更新されません。 |
可 |
9 |
MEMO |
メモ |
メモを指定します。 省略した場合は空の内容で登録されます。入力できる文字数は4,096文字以内です。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,メモは更新されません。 |
可 |
10 |
EXPIRE_DATE |
アカウント期限 |
アカウント期限をYYYY/MM/DD,またはYYYY-MM-DDの形式で指定します。現在の日付から2031/12/31まで指定できます。 省略した場合は,バインダ定義部で最初に所属させたグループの種類により,次のどちらかになります。
FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,アカウント期限は更新されません。 「UNLIMITED」という文字列を指定すると無期限となります。ただし,バインダ定義部で招待者グループに所属させた場合は,省略した場合と同じ扱いになります。 文字列中の半角スペース,改行,タブ文字は無視されます。なお,YYYY,MM,DDの間にこれらの文字を挟むことはできません。 |
可 |
11 |
QUOTA |
保管容量 |
保管容量をMB単位で指定します。 0から最大8796093022207まで指定できます。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,保管容量は更新されません。 省略した場合は,バインダ定義部で最初に所属させたグループのプロパティが引き継がれます。 |
可 |
12 |
USE_USER_OPTION |
オプション使用許可 |
オプションの使用を許可するかを指定します。大文字・小文字の区別はありません。
FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,保管容量は更新されません。 省略した場合は,バインダ定義部で最初に所属させたグループのプロパティが引き継がれます。 |
可 |
13 |
USE_GUEST_USERS |
招待者使用許可 |
招待者の使用を許可するかを指定します。大文字・小文字の区別はありません。
FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,保管容量は更新されません。 省略した場合は,バインダ定義部で最初に所属させたグループのプロパティが引き継がれます。 |
可 |
14 |
INPUT_ANY_ADDRESS |
任意の宛先入力許可 |
任意の宛先入力を許可するかを指定します。大文字・小文字の区別はありません。
FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に指定を省略したときは,保管容量は更新されません。 省略した場合は,バインダ定義部で最初に所属させたグループのプロパティが引き継がれます。項目自体の省略も可能です。 |
可 |
[groups]定義部に指定できる項目について,次の表に示します。なお,親グループと子グループを同時に登録する場合,親グループを先に指定する必要があります。
項番 |
項目 |
項目(日本語) |
説明 |
省略 |
---|---|---|---|---|
1 |
FUNCTION |
操作種別 |
グループ定義部に対して実行する操作種別を指定します。
READを指定した場合,そのレコード(行)は無視されます。 FUNCTIONが存在しない場合は,「CREATE」となります。 DELETEを指定した場合,指定したグループ直下にユーザ,またはグループが存在するときは削除できません。ただし,他のグループとの兼任ユーザだけが存在する場合は削除できます。 指定したグループの削除が[binders]の削除と重複する場合は,[binders]の削除がエラーになります。 |
可 |
2 |
DOMAIN |
ドメイン名 |
ドメイン名を指定します。 ドメイン名(ユーザIDの@以降の値),またはドメインのグループ名([domains]登録時のNAME_ENの値)を指定します。 大文字・小文字の区別はありません。 |
不可 |
3 |
NAME_EN |
グループ名(英語) |
グループ名(英語)を指定します。 |
作成時は不可 |
グループ名(英語)の指定規則
|
||||
4 |
NAME_JA |
グループ名 (日本語/中国語) |
グループ名(日本語/中国語)を指定します。 |
作成時は不可 |
グループ名(日本語/中国語)の指定規則
|
||||
5 |
PARENT_NAME_EN |
親グループ名(英語) |
親グループのグループ名(英語)を指定します。 「All Users」は指定できません。 指定規則は「NAME_EN」と同じです。 |
作成時は不可 |
6 |
FOR_GUEST |
グループ種別 |
グループの種別を指定します。大文字・小文字の区別はありません。
大文字・小文字の区別はありません。ドメイングループは,招待者グループにはできません。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に,登録済みのグループ種別と異なる値を指定したときは,エラーとなります。また,同様の場合に指定を省略したときは,グループ種別は更新されません。 |
可 |
7 |
EXPIRE_DATE |
アカウント期限 |
アカウント期限をYYYY/MM/DD,またはYYYY-MM-DDの形式で指定します。現在の日付(日本時間)から2031/12/31まで指定できます。 「UNLIMITED」という文字列を指定すると無期限となります。省略した場合は無期限となります。 文字列中の半角スペース,改行,タブ文字は無視されます。なお,YYYY,MM,DDの間にこれらの文字を挟むことはできません。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に,指定を省略したときは,アカウント期限は更新されません。 |
可 |
8 |
QUOTA |
保管容量 |
保管容量をMB単位で指定します。 省略した場合は1GBとなります。 0から最大8796093022207まで指定できます。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に,指定を省略したときは,保管容量は更新されません。 |
可 |
9 |
USE_USER_OPTION |
オプション使用許可 |
オプションの使用を許可するかを指定します。大文字・小文字の区別はありません。
大文字・小文字の区別はありません。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に,指定を省略したときは,オプション使用許可は更新されません。 |
可 |
10 |
USER_REGISTERABLE |
招待者使用許可 |
招待者の使用を許可するかを指定します。大文字・小文字の区別はありません。
大文字・小文字の区別はありません。 FOR_GUESTに「TRUE」を指定した場合は,「FALSE」を指定します。作成時に「TRUE」を指定すると,エラーとなります。 招待者グループの更新時は,入力値にかかわらず強制的に「FALSE」となります。 FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に,指定を省略したときは,招待者使用許可は更新されません。 |
可 |
11 |
INPUT_ANY_ADDRESS |
任意の宛先入力許可 |
任意の宛先入力を許可するかを,次のどちらかの値で指定します。大文字・小文字の区別はありません。
FUNCTIONに「UPDATE」を指定した場合に,指定を省略したときは,任意の宛先入力許可は更新されません。 |
可 |
[binders]定義部に指定できる項目について,次の表に示します。
項番 |
項目 |
項目(日本語) |
説明 |
省略 |
---|---|---|---|---|
1 |
USER_ID |
ユーザID |
所属を変更するユーザのユーザIDを指定します。 (例)user1@company
|
不可 |
2 |
GROUP_NAME_EN |
グループ名(英語) |
所属させるグループ名(英語),または所属を外すグループ名(英語)を指定します。 招待者グループに所属するユーザを,ユーザグループに所属させることはできません。ユーザグループに所属するユーザを,招待者グループに所属させることはできません。
|
不可 |
3 |
FLAG_DELETE |
削除フラグ |
ユーザをグループに所属させるか,外すかを指定します。
省略した場合は所属させます。 |
可 |
[managers]定義部に指定できる項目について,次の表に示します。
項番 |
項目 |
項目(日本語) |
説明 |
省略 |
---|---|---|---|---|
1 |
FUNCTION |
操作種別 |
グループ管理者定義部に対して実行する操作種別を指定します。
システム管理者が実行すると「CREATE」で代表ユーザを作成します。 「READ」を指定した場合,そのレコード(行)は無視されます。 |
可 |
2 |
USER_ID |
ユーザID |
代表ユーザ,またはグループ管理者に設定するユーザのユーザIDを指定します。 グループ管理者に指定するユーザは,そのグループに所属している必要があります。なお,一人のユーザを複数のグループのグループ管理者に指定することはできません。 |
不可 |
ユーザIDの指定規則
|
||||
3 |
GROUP_NAME_EN |
グループ名(英語) |
管理対象のグループ名(英語)を指定します。 |
不可 |
グループ名(英語)の指定規則
|
- 注意事項
-
-
GROUP_NAME_ENにドメイングループを指定した場合は,USER_IDで指定したユーザは,代表ユーザとして作成されます。
-
システム管理者が実行する場合,指定したユーザIDの@以降(ドメイン)とグループ名をキーにして,対象グループを特定します。
-
(c) 実行結果ファイルのフォーマット
「JP1/DH - Server 管理者マニュアル」の「3.5.2(2)(a) インポートCSVファイルのフォーマット」を参照してください。
(4) 実行例
DWAdminClient.bat GETSERVERSTATUS -property "C:\DWCLient\property.xml" -result C:\temp\result.xml