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JP1 Version 10 JP1/Data Highway - Server 構築・運用ガイド


1.1.1 JP1/DH - Serverの特長

JP1/DH - Serverの特長を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) 「遠距離・低品質」なネットワーク状況下でも大容量データを「速く・確実に・安全に」転送できる

JP1/DH - Serverでは,多重転送技術によって,ファイルの転送の性能と確実性の向上を実現しています。このため,海外を含めた,回線が細い・通信が途切れやすい遠隔地へ,大容量のデータを速く・確実に・安全に届けることができます。

注※ 複数のHTTP(S)通信を同時に利用する技術です。

(2) いつ,だれが利用したかを確認できる

いつ,だれが,何のファイルを送信・受信したかをイベントとして参照できます。また,その他の操作履歴のログもダウンロードでき,システムの利用状況を監査できます。

(3) 利用者への導入が簡単

通信には既存のインターネット回線を利用しますので,専用の回線を用意する必要はありません。利用者はJP1/DH - Serverを利用するにあたり,クライアントに専用のソフトウェアを導入する必要がありません。Webブラウザだけで運用できます。

(4) 多言語に対応

JP1/DH - ServerのユーザインタフェースであるWeb画面は,日本語のほか,英語と中国語(簡体字)に対応していますので,海外拠点の現地ユーザでもWeb画面を円滑に利用できます。

表1‒1 利用者ごとの対応言語

利用者

対応言語

一般ユーザ,招待者,未登録ユーザ

日本語,英語,中国語(簡体字)

代表ユーザ,グループ管理者

日本語

(5) JP1/AJS3を利用した自動データ転送の運用ができる

JP1/AJS3と,JP1/Data Highway - Automatic Job Executor(JP1/DH - AJE)を利用するとJP1/DH - Serverを使った大容量ファイルの高速通信を自動化することができます。JP1ジョブネットを定義して,業務サーバに格納されている大容量ファイルを遠隔地と定期的・自動的に送受信するといった業務を作成できます。