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JP1 Version 10 JP1/File Transmission Server/FTP(UNIX(R)用)


ftsutil−環境情報の変更・表示−

〈このページの構成〉

形式

変更
ftsutil -C 環境情報オプション オプション引数
表示
ftsutil -L

機能

環境情報を変更または表示します。

引数

-C 環境情報オプション オプション引数

環境情報オプションに従い,環境情報を変更します。

環境情報の変更は,スーパーユーザ権限が必要です。

環境情報の変更後に,JP1/FTPデーモンを再起動することで,変更内容が有効になります。

環境情報オプションの一覧を次に示します。それぞれのオプション引数については,「3.1.1 JP1/FTPの環境を定義する」を参照してください。

表6‒2 環境情報オプション

オプション名

オプション引数

-EH

履歴情報保存件数

((0〜100000))

-EP

プロトコルトレースのファイルサイズ

((4〜1000))

-EM

モジュールトレースのファイルサイズ

((4〜1000))

-ER

ホスト接続時のリトライ回数

((0〜100000))

-EY

ホスト接続時のリトライ間隔

((0〜86400))

-EO

データ送信待ちタイムアウト

((1〜3600))

-EU

データ受信待ちタイムアウト

((1〜3600))

-ES

サーバ(着信)側の送信バッファサイズ

((512〜262144))

-EB

サーバ(着信)側の受信バッファサイズ

((512〜262144))

-ET

サーバ(着信)側のアイドルタイムアウト

((30〜7200))

-EV

サーバ(着信)側のファイル作成マスク

8進数で((000〜777))

-EF

クライアント(発信)側の送信バッファサイズ

((512〜262144))

-EE

クライアント(発信)側の受信バッファサイズ

((512〜262144))

-EK

クライアント(発信)側のファイル作成マスク

8進数で((000〜777))

-EI

JP1/IMイベントの発行(あり|なし)

CHECK|UNCHECK

-EL

伝送結果のシスログ出力(あり|なし)

CHECK|UNCHECK

-EC

最大同時伝送数※1

64〜128≪64≫

-EA

アクセスログのファイルサイズ※2

((0〜100))

-EX

FTP接続応答メッセージの情報抑止(あり|なし)※3

CHECK|UNCHECK

注※1

同時に伝送できる最大数を指定します。同時に接続可能なFTPコネクション(制御)数と同じ意味です。これを超えた伝送は拒否します。伝送の拒否については,「付録G 伝送拒否のメッセージ」を参照してください。

最大同時伝送数を変更すると,次にJP1/FTPデーモンを起動したとき,次に示す項目の状態が初期状態に戻ります。

  • 伝送履歴

  • 伝送番号

  • 接続番号

  • プロトコルトレース

  • モジュールトレース

初期状態に戻るとき,元の状態は削除しますので,JP1/FTPデーモン起動前に,必要な情報はバックアップしてください。バックアップする情報については,「3.7.1 保存・復元する情報」の「(2) 履歴情報」を参照してください。バックアップを復元する場合は,バックアップ時点の最大同時伝送数に合わせて復元してください。バックアップ時点と復元時の最大同時伝送数が一致しない場合,JP1/FTPデーモンは起動できません。

また,初期状態に戻すため,JP1/FTPデーモンの起動が一時的に遅れる場合があります。これを回避するには,あらかじめ上記項目を削除する必要があります。削除ツールを使用すると容易です。削除ツールについては,「付録H 最大同時伝送数変更後の履歴情報削除ツール」を参照してください。

注※2

アクセスログを保存するファイルサイズを指定します。アクセスログでは,FTPサーバ側の接続で,ログインできなくて不正となったアクセス情報を確認できます。アクセスログが指定サイズを超えた場合は,古い情報をバックアップしてから新しくファイルを作成します。値の初期値は0,単位はメガバイトです。使用するディスク容量はバックアップを含め最大で「指定のサイズ×2」必要です。アクセスログはテキストエディターで参照できます。アクセスログについては,「3.16 アクセスログの採取」を参照してください。

注※3

FTP接続応答メッセージの情報抑止が「UNCHECK」の場合,FTP接続時の応答メッセージは次のように表示されます。

[図データ]

FTP接続応答メッセージの情報抑止が「CHECK」の場合,FTP接続時の応答メッセージは次のように表示されます。

[図データ]

デフォルトは「UNCHECK」です。FTP接続応答メッセージの情報抑止を「CHECK」にした場合,FTP接続時の応答メッセージを任意の文字列にすることもできます。FTP接続応答メッセージの情報抑止機能については,「3.17 FTP接続応答メッセージの情報抑止機能」を参照してください。

-L

環境情報を表示します。

(表示例)

[図データ]

注※

最大同時伝送数を変更している場合,最大同時伝送数の欄に「( )」で囲われた数字が表示される場合があります。「( )」内の数値は表示時点で有効な最大同時伝送数です。変更した最大同時伝送数と,表示時点で有効な最大同時伝送数が異なる場合に表示されます。

最大同時伝送数を64から128に変更した場合の表示例を次に示します。

最大同時伝送数:128 (64)

戻り値

0

正常終了

62

変更時の異常終了

64

表示時の異常終了

91

コマンドパラメタの構文誤りによる異常終了