5.5 シェル変数
シェル変数とは,値を定義してからジョブ定義スクリプトが終了するまで引き継がれる変数のことです。JP1/Advanced Shellはシェル変数を設定および使用できます。シェル変数の値を参照・変更すると,ジョブ定義スクリプトを実行する環境をカスタマイズできます。
Windowsの場合,システムのプロパティで設定した環境変数など,ジョブコントローラ起動時に設定されている環境変数の名前は,VAR_ENV_NAME_LOWERCASEパラメーターを次のように指定することで,大文字に変換されてシェル変数として取り込まれます。
VAR_ENV_NAME_LOWERCASEパラメーターの指定 |
ジョブコントローラ起動時に設定されている環境変数名の変換 |
---|---|
ENABLE |
環境変数の名称はHOME,PATH,SHELLだけ大文字に変換し,それ以外の環境変数名はそのままの名称でシェル変数として取り込みます。 |
DISABLE |
環境変数の名称はすべて大文字に変換して,シェル変数として取り込みます。 |
また,ジョブコントローラ起動時に設定されている環境変数の名前がJP1/Advanced Shellで使用できる変数の命名規則に一致しない場合,シェル変数に取り込まれますが,そのシェル変数を使用することはできません。変数の命名規則については,「5.1.2(1) 変数の命名規則」を参照してください。
なお,JP1/Advanced Shellでは変数名として使用できないシェル変数があります。このシェル変数を使用すると,エラーメッセージが表示されます。使用できないシェル変数を次に示します。
COLUMNS,EDITOR,EXECSHELL,FCEDIT,HISTFILE,HISTSIZE,KSH_VERSION,MAIL,MAILCHECK,MAILPATH,POSIXLY_CORRECT,SH_VERSION,TMOUT,VISUAL
また,次のシェル変数はJP1/Advanced Shellが内部的に使用するシェル変数であるため,使用しないでください。使用してもエラーメッセージは出力しません。
PS1,PS2,PS3