JP1/Power Monitor
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11.3.2 JP1/AJS3と連携する場合
UNIXのマネージャーホストを監視終了する場合,通常は,まず,エージェントホストを終了させてから,マネージャーホストの終了処理をします。
JP1/AJS3 - ManagerがあるホストをJP1/Power Monitorのマネージャーホストとし,JP1/AJS3 - Agentがあるホストをマネージャーホストと連動して終了させる場合,通常の終了処理をすると,JP1/AJS3 - AgentがJP1/AJS3 - Managerより先に終了します。このような場合,ジョブネットが実行中にもかかわらず,ジョブの実行ホストが終了してしまい,ジョブネットが異常終了することがあります。
このような現象を防ぐためには,pwajs2stp_grpコマンドを使用して,JP1/AJS3 - Managerを先に終了させてから,JP1/AJS3 - Agentを終了させる必要があります。pwajs2stp_grpコマンドは,構成定義ファイルの自動システム終了前コマンドに登録して使用します。この場合,監視終了時の処理の流れは次のようになります。
- pwajs2stp_grpコマンドを実行して,JP1/AJS3 - Managerを終了する。
- エージェントホストを終了する。
- マネージャーホストの終了条件を監視して,マネージャーホストを終了する。
ここでは,pwajs2stp_grpコマンドの設定方法を説明します。
JP1/Power Monitorをインストールすると,pwajs2stp_grpコマンドのサンプルファイルがインストールされます。このサンプルファイルをコピーし,必要に応じてカスタマイズして使用します。設定手順を次に示します。
- サンプルファイルをリネームしてコピーする。
サンプルファイルは下記の場所にあります。
/usr/lib/jp1_aom/sample/pwajs2stp_grp.model
このサンプルファイルを下記の名称にリネームします。
/usr/lib/jp1_aom/pwajs2stp_grp
- pwajs2stp_grpファイルの内容を必要に応じて編集する。
pwajs2stp_grpファイルをテキストエディターで開き,次のように編集します。
- 実行中のジョブネットが終了するのを待って(当日実行予定のジョブネットの実行を抑止して)JP1/AJS3 - Managerを終了する場合
1. 下記の記述を探す。
/usr/bin/jp1_aom/jaomajs2stop -m
2. -mを-rに修正する。
- JP1/AJS3情報定義ファイルに論理ホストが定義されている場合
1. 下記の記述を探し,削除する。
RC=$?
if [ $RC -ne 0 ]; then
echo "jaomajs2stop ended abnormally.(POS=1)(code: $RC)" \
>/usr/lib/jp1_aom/log/pwajsstp_grp.log
exit 8
fi
- ファイルが実行形式になっていることを確認し,構成定義ファイルの自動システム終了前コマンドに登録する。
構成定義ファイルの設定については,「6.1.11 構成定義ファイルを設定する」を参照してください。
- 注意事項
- pwajs2stp_grpコマンド内のJP1/AJS3終了処理でエラーが発生した場合(戻り値が8の場合),エージェントホストは連動して終了せず,マネージャーホストも監視終了しません。エラーが発生した場合,エラーコードが/usr/lib/jp1_aom/log/pwajsstp_grp.logファイルに出力されます。jaomajs2statusコマンド,およびjaomajs2stopコマンドの戻り値を参照し,要因を取り除いてください。
- pwajs2stp_grpコマンドは,自動システム終了前コマンドとして登録された場合にだけ実行できます。それ以外の場合の動作は保証しません。
- pwajs2stp_grpコマンドは,構成定義情報ファイルのジョブネット実行抑止の設定に影響されません。ジョブネット実行抑止が「しない」に設定されていても,JP1/AJS3を計画終了します。
(3) pwajs2stp_grpコマンドから呼び出されるコマンド
ここでは,pwajs2stp_grpコマンドから呼び出されるコマンドについて説明します。なお,これらのコマンドは,pwajs2stp_grpコマンド内でだけ実行できます。pwajs2stp_grpコマンド以外で実行した場合の動作は保証しません。
(a) jaomajs2statusコマンド
- 形式
jaomajs2status
- 機能
- jaomajs2statusコマンドは,コマンドを実行したホストで運用されているJP1/AJS3の状態を調査するコマンドです。対象となるホストは,物理ホストおよびJP1/AJS3情報定義ファイル「/usr/lib/jp1_aom/aomhost_def」に登録されている論理ホストです。対象のホストが複数ある場合,jaomajs2statusコマンドは,一つ以上のホストが稼働中か部分起動中であれば,稼働中または部分起動中を返します。
- 戻り値
0 |
すべて稼働中。 |
1 |
ファイルオープンエラーなどの内部エラーが発生した,またはJP1/AJS3状態取得要求が拒否された。 |
2 |
JP1/AJS3がインストールされていない。 |
4 |
部分起動中。 |
8 |
停止中。 |
16 |
JP1/AJS3実行環境エラー。 |
32 |
内部エラー。 |
64 |
JP1/AJS3状態取得要求が拒否された。 |
- 戻り値1,16,64の場合はJP1/AJS3のログを参照し,原因を取り除いてください。原因が取り除けない場合,JP1/Power Monitor,JP1/Base,およびJP1/AJS3の資料採取ツールを実行し,システム管理者に連絡してください。戻り値32の場合はJP1/Power Monitorの資料採取ツールを実行し,システム管理者に連絡してください。
(b) jaomajs2stopコマンド
- 形式
jaomajs2stop [ -m | -r ]
- 機能
- jaomajs2stopコマンドは,コマンドを実行したホストで運用されているJP1/AJS3 - Managerを計画終了します。
- 引数
- -m
- その日に実行が予定されているジョブネットの実行終了を待って,JP1/AJS3 - Managerを終了します。
- -r
- 実行中のジョブネットの実行終了を待って,JP1/AJS3 - Managerを終了します。
- 戻り値
0 |
正常終了。 |
1 |
ファイルオープンエラーなどの内部エラー。 |
2 |
JP1/AJS3がインストールされていない。 |
3 |
コマンド引数エラー。 |
16 |
JP1/AJS3実行環境エラー。 |
64 |
JP1/AJS3停止要求が拒否された,またはJP1/AJS3が停止していた。 |
- 戻り値16,64の場合はJP1/AJS3のログを参照し,原因を取り除いてください。原因が取り除けない場合,JP1/Power Monitor,JP1/Base,およびJP1/AJS3の資料採取ツールを実行し,システム管理者に連絡してください。
- 戻り値1の場合はJP1/Power Monitorの資料採取ツールを実行し,システム管理者に連絡してください。
- 注意事項
- jaomajs2stopコマンドは,構成定義情報ファイルのジョブネット実行抑止の設定に影響されません。ジョブネット実行抑止が「しない」に設定されていても,JP1/AJS3を計画終了します。
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