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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド


付録A.4 シンボルの作成と削除

NNMでJP1/AJS3 - Managerの運用状態やジョブネット中のジョブの実行状態,JP1/AJS3 - Agentの運用状態についてシンボルを使って監視する場合は,監視を始める前に,監視元であるNNMにシンボルを作成しておく必要があります。

シンボルには,次の2種類があります。

2種類のシンボルを作成する方法,シンボルを削除する方法,および各シンボルの属性について説明します。

〈この項の構成〉

(1) シンボルを作成する

監視先のJP1/AJS3ホストからSNMPトラップを受信している場合,[JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルは,NNMでovwコマンドを実行したときに自動生成されます(SNMPトラップはUDPプロトコルで実現されています。したがって,SNMPトラップ送受信の信頼性はUDPプロトコルに依存します)。

JP1/AJS3 - Managerをクラスタシステムで運用している場合は,一つのJP1/AJS3 - Managerホストに対して物理ホストを表す[JP1AJS2]シンボルと,論理ホストを表す[JP1AJS2]シンボルの二つが作成されます。また,JP1/Cm2状態通知ジョブを使用している場合は,[AJS2USER]シンボルが作成されます。なお,[AJS2USER]シンボルは一つのJP1/AJS3 - Managerホストに対して一つ作成されます。JP1/Cm2状態通知ジョブは,物理ホストと論理ホストにかかわらず,一つのシンボルで状態を表示します。

各シンボルを次の図に示します。なお,実行系・待機系ともに同じ構成のシンボルが表示されます。

図A‒5 [JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボル

[図データ]

一方,ovwコマンドを実行したあとにSNMPトラップを受信した場合は,[JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルは自動生成されません。この場合,シンボルを手動で作成する必要があります。

シンボルの作成方法には,次の3種類があります。

シンボルの作成手順を次に示します。

(a) 指定したホストに[JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルを作成する

  1. NNMのovwコマンドを実行する。

    IP Mapが表示されます。

  2. シンボルを作成したいホストのシンボルをクリックする。

    クリックしたシンボルが選択状態で表示されます。

  3. [管理]−[JP1/AJS2の管理]−[シンボルの作成]−[指定ホストに]を選択する。

    手順2で選択したホストに[JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルが作成されます。

  4. 手順2で選択したホストのシンボルをダブルクリックする。

    ノード・サブマップが表示されます。

  5. [JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルが作成されていることを確認する。

    [JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルは,作成した直後は認識不能状態を表す色で表示されます。JP1/AJS3からSNMPトラップを受信すると,シンボルは通知された状態を表す色で表示されます。[JP1AJS2]シンボルについては,「付録A.5(1) ノード・サブマップに表示される[JP1AJS2]シンボルの見方」を参照してください。[AJS2USER]シンボルについては,「付録A.6(1) ノード・サブマップに表示される[AJS2USER]シンボルの見方」を参照してください。

なお,[JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルは両方同時に作成されるため,不要なシンボルは削除してください。詳細については,「(2) シンボルを削除する」を参照してください。

(b) すべてのホストに[JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルを作成する

  1. NNMのovwコマンドを実行する。

    IP Mapが表示されます。

  2. [管理]−[JP1/AJS2の管理]−[シンボルの作成]−[すべてのホストに]を選択する。

    SNMPトラップを受信したすべてのホストに,受信したSNMPトラップに対応する[JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルが作成されます。この操作時点で受信していないSNMPトラップに対応するシンボルは作成されません。

  3. SNMPトラップを受信したホストのシンボルをダブルクリックする。

    ノード・サブマップが表示されます。

  4. [JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルが作成されていることを確認する。

    [JP1AJS2]シンボルおよび[AJS2USER]シンボルは,通知された状態を表す色で表示されます。[JP1AJS2]シンボルについては,「付録A.5(1) ノード・サブマップに表示される[JP1AJS2]シンボルの見方」を参照してください。[AJS2USER]シンボルについては,「付録A.6(1) ノード・サブマップに表示される[AJS2USER]シンボルの見方」を参照してください。

注意事項

SNMPトラップを受信していないホストにはシンボルは作成されません。例を挙げて説明します。

図A‒6 [すべてのホストに]メニューコマンドの実行例

[図データ]

この例では,監視元ホストはhostAおよびhostBからのSNMPトラップを受信しているため,[すべてのホストに]メニューコマンドを実行すると,hostAおよびhostBのノード・サブマップにシンボルが表示されます。しかし,hostCからはSNMPトラップを受信していないため,hostCのノード・サブマップにはシンボルは表示されません。

(2) シンボルを削除する

JP1/Cm2/NNMまたはHP NNMを使ってJP1/AJS3 - ManagerやJP1/AJS3 - Agentを監視しない場合などには,不要なシンボルを削除します。

[JP1AJS2]シンボルや[AJS2USER]シンボルは自動的に削除されることはありません。NNM上で削除してください。