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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


16.3 [スコープ]ウィンドウ

監視の対象となる業務を定義したり,定義した業務の実行状態を監視したりするウィンドウです。ログインするJP1ユーザーごとに表示する内容が異なります。

[スコープ]ウィンドウには[メインスコープ]ウィンドウと[サブスコープ]ウィンドウがあります。どちらのウィンドウも業務を監視できますが,[メインスコープ]ウィンドウはさらにモードの変更および監視内容の定義を変更できます

注※

[サブスコープ]ウィンドウは定義モード時に表示することはできません。

ログイン後は[メインスコープ]ウィンドウが表示されます。

[メインスコープ]ウィンドウを次の図に示します。

図16‒3 [メインスコープ]ウィンドウ(定義モード)

[図データ]

図16‒4 [メインスコープ]ウィンドウ(監視モード)

[図データ]

[サブスコープ]ウィンドウを次に示します。

図16‒5 [サブスコープ]ウィンドウ

[図データ]

表示項目について説明します。

アイコンリスト

定義モードの場合に限り表示されます。業務スコープやAJS3ユニット監視オブジェクトのアイコンが表示されており,これをマップエリアにドラッグアンドドロップすることで監視対象のオブジェクトを作成できます。

また,アイコンリストは,[表示]−[アイコンリスト]で表示/非表示を設定できます。

モード

現在の利用モードと,監視状態が表示されます。モードの表示内容を次に示します。監視状態の表示内容については,「13.3.2 監視状態」を参照してください。[メインスコープ]ウィンドウだけ表示されます。

表16‒2 モードの表示内容

モードの表示

説明

定義モード

定義モードであることを表します。

変更中

定義モードから監視モード,または監視モードから定義モードへ変更中であることを表します。

監視モード

監視モードであることを表します。

注意事項

モード変更中は次の操作ができません。

  • ポップアップメニュー表示

  • 状態名のツールチップ表示

    [環境設定]ダイアログボックスの設定に関係なく,コメントをツールチップに表示します。

  • マップエリア上でのアイコン複数選択

    マップエリア上で領域選択,および[Ctrl]キーを押しながらのマウスクリックは有効になりません。また,[すべて選択]メニューを実行しても無視されます。

  • JP1/AJS3 Console Manager上の定義を更新するような操作

    アイコンリストからマップエリアのアイコンリストからドラッグアンドドロップできません。また,マップエリア上でアイコンをドラッグすることはできません。

    次のメニューコマンドを実行した場合は無視されます。

    ・切り取り

    ・コピー

    ・貼り付け

    ・削除([Delete]キー押下時も含む)

    ・監視オブジェクトの自動作成

    ・マップサイズ

    ・背景

    ・監視プロパティ

  • [詳細定義]ダイアログボックスの表示

    次の操作をした場合は無視されます。

    ・[プロパティ]メニューコマンドの実行

    ・AJS3ユニット監視オブジェクトをダブルクリック([Enter]キー押下時も含む)

  • [詳細情報]ダイアログボックスの表示

    次の操作をした場合は無視されます。

    ・[詳細情報]メニューコマンドの実行

    ・AJS3ユニット監視オブジェクトをダブルクリック([Enter]キー押下時も含む)

  • モードの変更

    次のメニューコマンドを実行した場合は無視されます。

    ・[定義モード]

    ・[監視モード]

  • [サブスコープ]ウィンドウの表示

    業務スコープを選択してダブルクリックした場合は,[環境設定]ダイアログボックスの設定に関係なく,現在のウィンドウで開きます。

    また,上位業務スコープを表示する場合は,現在のウィンドウで上位業務スコープを表示します。

    次のメニューコマンドを実行した場合は無視されます。

    ・[別のウィンドウで表示]

    ・[別のウィンドウで開く]

  • 最新情報に更新

    [最新情報に更新]メニューを実行した場合は無視されます。

  • 操作メニューのサブメニュー

    [操作]メニューのサブメニューコマンドを実行した場合は無視されます。

  • JP1/AJS3 - Viewの起動

    次の操作をした場合は無視されます。

    ・[詳細情報]ダイアログボックスの[画面起動]ボタンをクリック

    ・AJS3ユニット監視オブジェクトをダブルクリック([Enter]キー押下時も含む)

    ・[JP1/AJS3 - View画面]メニューコマンドの実行

    ・[ジョブネットモニタ画面]メニューコマンドの実行

ツリーエリア

JP1/AJS3 Console Managerに定義されている業務スコープが階層で表示されます。また,ツリーエリアは,[表示]−[ツリーエリア]で表示/非表示を設定できます。

業務スコープ名]

マップエリアに表示中の業務スコープ名称が完全名で表示されます。また,業務スコープ名は,[表示]−[業務スコープ名]で表示/非表示を設定できます。

マップエリア

定義モードの場合は,アイコンリストからここにアイコンをドラッグアンドドロップすることで,業務スコープやAJS3ユニット監視オブジェクトを作成できます。また,作成したオブジェクトは,移動もできます。

監視モードの場合は,定義されている業務スコープやAJS3ユニット監視オブジェクトのアイコンが各状態に割り当てられている表示色で表示されます。各状態の表示色については,「16.3.11 [表示色の設定]ダイアログボックス」を参照してください。また,監視モードの場合,定義されているオブジェクトは移動できません。なお,[詳細定義−[業務スコープ]]ダイアログボックスまたは[詳細定義−[AJS3ユニット監視オブジェクト]]ダイアログボックスで,アイコンファイル名を指定した場合は,指定したアイコンイメージで表示されます。

アイコンにカーソルを近づけるとツールチップが表示されます。ツールチップにはコメントや状態名が表示されます。デフォルトでは,コメントが表示されます。ツールチップに表示する内容は[環境設定]ダイアログボックスで設定を変更できます。

アイコンの下には,対応するオブジェクトの名称とコメントが表示されます。デフォルトではコメントは表示されません。名称およびコメントの表示方法は,[環境設定]ダイアログボックスで設定を変更できます。

背景色のデフォルトは白色です。背景色はユーザー設定ファイルで変更できます。

また,[背景の設定]ダイアログボックスで背景となるイメージファイルを指定すると,マップエリアに背景が表示されます。

次の場合,マップエリアはグレーに表示されます。

  • JP1/AJS3 Console Managerとの接続が切れている状態のとき(ステータスバーには「接続が切れています」と表示されます)。

  • JP1/AJS3 Console Managerとの接続が切れたことを検出し,再接続しているとき。

  • JP1/AJS3 Console Viewからの要求に対して,接続先のJP1/AJS3 Console Managerでエラーが発生し,画面情報を読み直しているとき。

注意事項
  • JP1/AJS3 Console View起動中にアイコンイメージを表示した場合,そのあと,対象のアイコンイメージを削除したり,内容を変更したりしても,表示には反映されません。

  • JP1/AJS3 Console View起動中に背景イメージファイルを作成,削除,更新した場合は,背景の設定が異なる業務スコープを表示したとき,[背景の設定]ダイアログボックスで[OK]ボタンまたは[プレビュー]ボタンをクリックしたとき,または別画面を起動したときに背景イメージファイルが最新の情報に更新されます。

補足事項

定義モードの場合,等間隔配置を有効([オプション]メニューの[等間隔配置]にチェックが付いている状態)にしておくと,AJS3ユニット監視オブジェクトの新規作成,貼り付け,移動の際にオブジェクトを等間隔で配置できます。ただし,すでに定義されているオブジェクトに対して実行しても等間隔には配置されません。

ステータスバー

現在のJP1/AJS3 Console Viewのステータスを示すメッセージ,および最終アクセス時刻が表示されます。

ステータスを示すメッセージの内容を次に示します。

表16‒3 ステータスバーの表示内容

ステータスバーの表示

説明

ウィンドウを初期化しています...

ウィンドウが初期状態であることを表します。

レディ※1

JP1/AJS3 Console ViewからJP1/AJS3 Console Managerホストへの要求が何もない状態を表します。

通信中(要求件数※1

JP1/AJS3 Console Managerホストへの要求処理待ちの件数を表します。

監視中※2

定義した業務スコープやAJS3ユニットの状態を監視している状態であることを表します。

接続が切れています。

JP1/AJS3 Console Managerホストとの接続が切れていることを表します。

注※1

[メインスコープ]ウィンドウだけ表示されます。

注※2

[サブスコープ]ウィンドウだけ表示されます。

なお,最終アクセス時刻とは,JP1/AJS3 Console Managerホストにアクセスしようとした最終時刻,JP1/AJS3 Console Managerから要求の応答があった最終時刻,またはJP1/AJS3 Console Managerホストから状態の変更通知を受けた最終時刻をいいます([サブスコープ]ウィンドウでは,ウィンドウ起動時および状態変更通知を受けたときだけ時刻を更新します)。

補足事項

JP1/AJS3 Console ViewはJP1/AJS3 Console Managerとの接続が切れていないかどうかを定期的※1に確認します。また,JP1/AJS3 Console Managerとの接続が切れていることを検出すると自動的に再接続します※2。ただし,モード変更時や再接続処理中に,接続が切れていることを検出した場合には再接続しません。

[スコープ]ウィンドウのステータスバーに「接続が切れています。」というメッセージが表示されている場合は,[メインスコープ]ウィンドウの[ファイル]−[再接続]を実行すると再接続されます。

注※1

接続が切れていないかを確認する間隔のデフォルト値は300秒で,変更できます。通信オプションのKEEP_ALIVEに値を指定して変更します。設定方法については,「14.2.4 通信オプションを設定する」を参照してください。

注※2

JP1/AJS3 Console Viewのカスタマイズによって自動再接続を抑止できます。自動再接続を抑止すると,再接続する前にメッセージ「KAVC4530-Q 接続先との接続が切れています。再接続しますか?」を表示して,再接続するかどうかをユーザーに確認します。設定方法については,「14.2.3 JP1/AJS3 Console Managerとの自動再接続を抑止する」を参照してください。

〈この節の構成〉