12.2.3 メインサイトに運用を切り戻す
ここでは,メインサイトを再構築したあと,メインサイトでの運用を再開する手順について説明します。メインサイトでの運用再開は,次の流れで実施します。
メインサイトで運用を再開する手順を次に示します。なお,非クラスタ環境の場合は,実行系での作業だけを実施してください。
- 注意事項
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ここで説明する手順は,メインサイトとリモートサイトの論理ホスト名が同一名の場合も別名の場合も,共通です。
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メインサイトとリモートサイトの論理ホスト名が同一名の場合,手順の中でコマンドの引数として指定する「リモートサイトの論理ホスト名」は,メインサイトの論理ホスト名と同一です。
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リモートサイトの実行系および待機系でジョブを実行していないことを確認する。
実行中のジョブがないことを確認します。
異なるスケジューラーサービス間の実行順序を制御しているジョブネットコネクタ,およびジョブネットコネクタの転送先ホストの該当するジョブネットも終了させておいてください。
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リモートサイトの実行系および待機系でJP1/AJS3 - Managerを停止する。
リモートサイトのキューレスエージェントサービスに論理ホストをアタッチ(接続)している場合は,次のコマンドを実行してデタッチ(切断)してください。
ajsqldetach -h リモートサイトの論理ホスト名 -k
ajsqldetachコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス2 3. 特別な運用で使用するコマンド ajsqldetach」を参照してください。
JP1/AJS3 - Managerを停止したら,ハードウェアの操作で共有ディスク間のコピーを停止し,メインサイトでメインボリュームが書き込みできる状態にします。
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メインサイトの実行系で,メインサイトとして運用する論理ホストを設定する。
次のコマンドを実行します。
jajs_rpsite -m CHANGE -h メインサイトの論理ホスト名
メインサイトの定義を変更したら,ハードウェアの操作で,メインサイトからリモートサイトへのコピーを開始します。
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メインサイトとリモートサイトの論理ホストが別名の場合,イベント・アクション制御エージェントが記憶するリモートサイトの論理ホスト名を削除する。
この手順は,メインサイトとリモートサイトの論理ホストが別名の場合にだけ実施します。
リモートサイトの論理ホスト自身に対してイベントジョブを実行していた場合,論理ホスト上のイベント・アクション制御エージェントにリモートサイトの論理ホスト名が記憶されます。
そのため,メインサイトとリモートサイトの論理ホスト名が別名の場合は,運用切り戻し時に,メインサイトの論理ホスト上のイベント・アクション制御エージェントからリモートサイトの論理ホスト名を削除する必要があります。
共有しているエージェントまたはメインサイトの論理ホスト上で,次の操作を実行してください。
- (1) イベント・アクション制御エージェントが記憶するマネージャーホスト名の一覧を表示する。
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イベント・アクション制御エージェントにリモートサイトの論理ホスト名が記憶されているかどうかを確認するため,次のコマンドを実行します。
メインサイトの論理ホスト上で実行する場合:
jpoagoec -p -h メインサイトの論理ホスト名
共有しているエージェント(物理ホスト)上で実行する場合:
jpoagoec -p
共有しているエージェント(論理ホスト)上で実行する場合:
jpoagoec -p -h 論理ホスト名
- (2) (1)で表示した一覧にリモートサイトの論理ホスト名がある場合,次のコマンドを実行する。
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メインサイトの論理ホスト上で実行する場合:
jpoagoec -d リモートサイトの論理ホスト名 -h メインサイトの論理ホスト名
共有しているエージェント(物理ホスト)上で実行する場合:
jpoagoec -d リモートサイトの論理ホスト名
共有しているエージェント(論理ホスト)上で実行する場合:
jpoagoec -d リモートサイトの論理ホスト名 -h 論理ホスト名
jpoagoecコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 2. コマンド jpoagoec」を参照してください。
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QUEUEジョブ,サブミットジョブ実行環境データベースのISAMファイルの状態を確認し,必要に応じて再作成する。
標準構成で運用している場合,リモートサイトにコピーされたISAMファイルが正常な状態かどうかを確認する必要があります。ISAMファイルの状態を確認する方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 2.12.1 ISAMファイルの状態確認手順」を参照してください。
ISAMファイルの状態が不正だと,ジョブの起動に失敗するなどの問題が発生し,リモートサイトでの運用が継続できないおそれがあります。その場合は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 2.12.2 QUEUEジョブ,サブミットジョブの実行環境データベースの再作成手順」を参照して,ISAMファイルを再作成してください。ただし,JP1/AJS3サービスの再起動方法については,次の手順に従ってください。
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メインサイトの実行系で,JP1/AJS3 - Managerをディザスターリカバリースタートする。
ディザスターリカバリースタートとは,ジョブの実行を抑止した状態でJP1/AJS3 - Managerを起動することです。
JP1/AJS3 - Managerをディザスターリカバリースタートするには,次の操作を実行します。
- Windowsの場合
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JP1/AJS3のスタートアップパラメーターに-disasterを指定して実行します。JP1/AJS3の起動時の動作を一時的に変更する方法については,「7.2.1 JP1/AJS3起動時の動作を一時的に変更する」を参照してください。
- UNIXの場合
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次のコマンドを実行します。
jajs_spmd -h メインサイトの論理ホスト名 -disaster
jajs_spmdコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス1 2. コマンド jajs_spmd」を参照してください。
なお,拠点を切り戻したあとの初回サービス起動時は,ホットスタートまたはウォームスタートで起動した場合でも,自動的にディザスターリカバリースタートに変更して起動します。
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メインサイトの実行系で,JP1/AJS3 - Managerをディザスターリカバリースタートしたあとに必要な作業を実施する。
メインサイトで運用するために,実行エージェントの定義をメインサイト環境に合わせたり,ジョブの状態を確認したりする必要があります。
メインサイトのJP1/AJS3 - Managerをディザスターリカバリースタートしたあとに必要な作業は,リモートサイトへの運用に切り替える場合にJP1/AJS3 - Managerの起動後に必要な作業と同様です。「12.2.1(2) JP1/AJS3 - Manager起動後の作業」を参照して,メインサイトでの運用に合わせて設定してください。
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メインサイトの実行系で,ジョブの実行抑止を解除する。
次のコマンドを実行して,ジョブの実行抑止を解除します。
ajsalter -s none -F スケジューラーサービス名
ジョブの実行抑止を解除したら,メインサイトで業務を再開してください。