2.9.2 OSユーザーの一覧一括取得
機能
このサービステンプレートは,Windows/UNIXのOSユーザーの一覧を,CSVファイルからサーバ一覧を取得して一括取得します。
このサービステンプレートが前提とするサーバを次に示します。
・Windowsサーバ
・UNIXサーバ
次の作業を実施します。
(1) CSVファイルの指定した列から,Windows/UNIXサーバの一覧を取得します。CSVファイルの1行目は列名を記述してください。2行目から100行目までデータを記述してください。ホスト名またはIPアドレスを記述してある列が最低一つ必要です。
(例1)
ホスト名
hostVM001
hostVM002
(例2)
ホスト名,コメント
hostVM001,#Comment1
hostVM002,#Comment2
"172.16.254.7",#Comment3
(2) CSVファイルに記述できるホスト名またはIPアドレスの件数は99件以下で,かつ
(ホスト名またはIPアドレスの文字列長の合計値)+ホスト件数
が1017文字以下です。
(3) 読み込んだフィールドには次のチェックを行います。どれかの条件に当てはまると,タスクが失敗します。
(a)フィールドの文字列長が1024文字より大きい
(b)フィールドに次の特殊記号を含む
「,」(JP1/AOサーバがWindows環境の場合),「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「`」,「%」,両端以外の「"」および末尾の「¥」
(c)フィールドに制御文字(0x00〜0x1f)を含む
(4) Windows/UNIXサーバごとにOSユーザーの一覧を,指定されたファイルにテキスト形式で出力します。ファイルの名称は「OS_Users_XXXX」です。XXXXにはCSVファイルの指定した列の記述内容に応じてホスト名またはIPアドレスが指定されます。Windowsの場合,ファイルの出力フォーマットは,net userコマンドの出力結果と同じ形式です。
(5) OSユーザー一覧ファイルをJP1/AOサーバの指定されたフォルダに転送します。Windows/UNIXサーバ上の転送元ファイルは削除します。
前提条件
【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内Windows/UNIXサーバの稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。
【システム内前提製品】
JP1/Automatic Operation 10-52以降
【サービステンプレート実行システム内前提製品】
なし。
【サービステンプレート実行システム内Windows/UNIXサーバの稼働OS】
(1) Windows Server 2003, Standard Edition/Enterprise Edition (x86/x64) SP1以降,Windows Server 2003 R2, Standard Edition/Enterprise Edition (x86/x64)
(2) Windows Server 2008 Standard/Enterprise (x86/x64),Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter
(3) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter
(4) Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (x86),Red Hat Enterprise Linux 5 (x86),Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (AMD/Intel 64),Red Hat Enterprise Linux 5 (AMD/Intel 64)
(5) Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)
(6) AIX V6.1,AIX V7.1
【システム内前提製品の使用条件】
なし。
【サービステンプレート実行システム内前提製品の使用条件】
なし。
注意事項
【CSVファイルに関する注意事項】
・JP1/AOサーバがWindows環境の場合の注意事項
(1) CSVファイル中のIPアドレスは二重引用符号(")で囲んでおく必要があります。
(2) ODBCドライバの制限のため,CSVファイル名には「[」,「]」,「!」,「`」は使用できません。
(3) データの途中に空白行がある場合,空白行も行数としてカウントされます。データが記述された行が99行以内であっても,途中の空白行を含めた行数が100以上となる場合,タスクが異常終了するのでご注意ください。
・JP1/AOサーバがUNIX環境の場合の注意事項
(1) データの途中に空白行がある場合,空白行も行数としてカウントされます。データが記述された行が99行以内であっても,途中の空白行を含めた行数が100以上となる場合,タスクが異常終了するのでご注意ください。
(2) データには「,」は使用できません。使用した場合,列を正しく区切ることができないため,データを取得できません。
(3) CSVファイルの行の先頭または末尾に存在する半角スペースおよびタブ記号は,その個数に関係なく,存在しないものとみなします。
【CSVファイル以外の注意事項】
(1) このサービスを実行する場合,エージェントレス接続先としてJP1/AOサーバ("localhost"で解決されるループバックアドレス)およびOSユーザーの一覧を取得するサーバを設定する必要があります。
(2) OSユーザーの一覧を取得するサーバのOSがUNIXの場合は,プロパティにマルチバイト文字を使用しないでください。
(3) OSユーザーの一覧を取得するサーバのOSがWindowsでマルチバイト文字を指定する場合は,Windows用出力フォルダ(リモート)プロパティの指定値は248バイト以内となるよう指定してください。
(4) マルチバイト文字を指定する場合は,出力フォルダ名(ローカル)プロパティの指定値は256バイト以内となるよう指定してください。
(5) 「サーバ名の列番号」プロパティには255以内の整数値を指定してください。256以上の値を指定するとタスクが異常終了します。途中の空白列も列数に含まれますのでご注意ください。
(6) リモートおよびローカルに指定するフォルダ名が既に存在する場合,既存のフォルダを上書きします。また,フォルダの下に同名のファイルが存在する場合も上書きします。そのため,指定したフォルダ名に誤りがないか,十分に確認してください。
(7) リモートに指定したパスのフォルダが存在しない場合は,そのフォルダを作成します。作成したフォルダは削除せずに残ります。定期的に使用しない場合は削除してください。
バージョン
01.52.00
カテゴリ
OS_Operations/Management
プロパティ一覧
[サービス設定]ダイアログボックスおよび[サービス実行]ダイアログボックスに表示されるプロパティの一覧を次に示します。
- (凡例)
-
○:プロパティの指定は必須です。
△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
入出力種別 |
共有設定 |
必須区分 |
---|---|---|---|---|---|
OS.excelFileName |
CSVファイル名(ローカル) |
サーバ一覧を管理するCSVファイル名をフルパスで指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
OS.Column1 |
サーバ名の列番号 |
CSVファイルの列番号を1〜255で指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
OS.userType |
OSユーザー種別 |
操作対象のOSユーザー種別をlocal(ローカル)またはdomain(ドメイン)で指定します。このプロパティはOSユーザーの一覧を取得するサーバのOSがWindowsの場合だけ有効です。 |
入力 |
無効 |
△ |
OS.listOutputFolderNameRemote_Windows |
Windows用出力フォルダ(リモート) |
OSユーザーの一覧を出力するWindowsサーバのフォルダ名をフルパスで指定します。転送後にリモートのファイルは削除されます。 ユーザー一覧の取得先にWindowsサーバが含まれる場合には必ず指定してください。 |
入力 |
無効 |
△ |
OS.listOutputDirectoryNameRemote_Linux |
UNIX用出力ディレクトリ名(リモート) |
OSユーザーの一覧を出力するUNIXサーバのディレクトリ名をフルパスで指定します。転送後にリモートのファイルは削除されます。ユーザー一覧の取得先にUNIXサーバが含まれる場合には必ず指定してください。 |
入力 |
無効 |
△ |
OS.listOutputFolderNameLocal |
出力フォルダ名(ローカル) |
OSユーザーの一覧を出力するフォルダ名をフルパスで指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
[タスク詳細]ダイアログボックスにだけ表示されるプロパティの一覧を次に示します。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
入出力種別 |
共有設定 |
---|---|---|---|---|
common.taskResult |
繰り返しタスクの実行結果 |
タスクごとの成功(true),失敗(false)をコンマ区切りで出力します。 |
出力 |
無効 |
処理で値を引き継ぐためのワーク用変数として使用するプロパティの一覧を次に示します。このプロパティは,タスクログにだけ表示されます。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
入出力種別 |
共有設定 |
---|---|---|---|---|
common.hostNameList |
ユーザー一覧を一括取得する対象サーバ名 |
ユーザー一覧を一括取得する対象サーバ名のリストを指定します。 |
変数 |
無効 |
common.osKind1 |
OS種別1 |
OSユーザーの一覧を取得するサーバのOS種別を格納するワークプロパティです。 |
変数 |
無効 |
common.osKind2 |
OS種別2 |
JP1/AOサーバのOS種別を格納するワークプロパティです。 |
変数 |
無効 |
[サービス設定]ダイアログボックスおよび[サービス実行]ダイアログボックスに表示されるプロパティの入力制限を次に示します。
プロパティキー |
入力可能文字 |
---|---|
OS.excelFileName |
256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」および末尾の「¥」を除く。 |
OS.Column1 |
数字だけ。 |
OS.userType |
次の値のどれかを選択する。 local,domain |
OS.listOutputFolderNameRemote_Windows |
248文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」および末尾の「¥」を除く。 |
OS.listOutputDirectoryNameRemote_Linux |
256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「`」および末尾の「¥」を除く。 |
OS.listOutputFolderNameLocal |
248文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」および末尾の「¥」を除く。 |
フロー仕様詳細
フロー仕様詳細を次の表に示します。
階層 |
[タスク詳細]ダイアログボックスでの表示名 |
ステップ名 |
部品 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
部品名 |
バージョン |
説明 |
エラー時の回復方法 |
|||
1 |
OS種別の出力 |
OS種別の出力 |
OS種別の出力 |
01.51.00 |
JP1/AOサーバのOSを出力します。 |
エラー原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。 |
2 |
サーバ名一覧ファイル読み取り |
サーバ名一覧ファイル読み取り |
CSV・Excelの列データ取得 |
01.52.00 |
CSVファイルからWindows/UNIXサーバのホスト名またはIPアドレスのリストを取得します。 |
エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。 |
3 |
一括取得 |
一括取得 |
繰り返し実行部品 |
01.00.00 |
取得したホスト名に対して,繰り返しOSユーザーの一覧取得を行います。 |
エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。 |