Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Automatic Operation 導入・設計ガイド


2.3 他製品と連携するための機能

JP1/AOでは,エラー時のメール通知や,目的の画面を直接表示できるダイレクトアクセスURL,外部のプログラムからJP1/AOの機能を呼び出すAPIなど,管理者の作業効率を向上させる機能を提供しています。

既存のJP1資源グループを活用 − JP1/Baseの認証機能との連携

JP1/AOでは,JP1/Baseの認証機能を利用して,JP1/AOのユーザーアカウントを管理できます。JP1/Baseと連携すると,JP1/AOでのユーザーやユーザーグループの管理が不要になります。また,すでに存在しているJP1ユーザーを利用することもできます。

JP1/Baseを利用してユーザーを管理するには,JP1/Baseの操作画面でJP1ユーザーを作成し,JP1資源グループ名と権限レベルを設定します。このとき,JP1資源グループの名称および権限レベルをそれぞれJP1/AOのリソースグループ名および権限と合わせることで,JP1/AOのユーザーとして管理することができます。

図2‒5 JP1/Baseの認証機能との連携

[図データ]

Active Directoryでユーザーやグループなどを管理 − Active Directoryとの連携

JP1/AOをActive Directoryと連携させると,Active Directoryでユーザー認証ができます。つまり,Active DirectoryのユーザーでJP1/AO にログインできるようになります。

Active Directoryと連携する際は,グループ連携するかどうかを選択できます。

グループ連携しない場合,JP1/AOでユーザーグループやリソースの管理をして,Active Direcotryでユーザー認証をします。JP1/AOとActive Directoryの両方に同じユーザーを登録しますが,パスワードはActive Directoryにだけ登録します。

グループ連携する場合,JP1/AOにログインするユーザーが所属する,Active DirecotryのグループをJP1/AOのユーザーグループとして登録して,Active Directoryでユーザー認証をします。グループのユーザーはActive Directoryで,グループに対するリソースはJP1/AOで管理します。このため,JP1/AOへのユーザー登録は不要です。

注※

JP1/AOが,Active DirectoryをLDAPディレクトリサーバとして使用する場合に利用できます。

図2‒6 Active Directoryとの連携(グループ連携する場合)

[図データ]

JP1/IMと連携したシステム監視 − JP1/IMのイベント監視機能との連携

JP1/IMは,ジョブ管理やストレージ管理などのJP1シリーズ製品やその他のミドルウェア製品と連携し,システム全体の構成管理・運用管理をすることで,システムを統合管理できます。

JP1/AOをJP1/IMと連携させると,次のようなことができます。

図2‒7 JP1/IMのイベント監視機能との連携

[図データ]

JP1/AJS3からのサービスの実行・タスクの実行停止 − JP1/AJS3との連携

JP1/AJS3と連携することで,JP1/AJS3サーバからJP1/AOサーバに対して,次のコマンドの実行を自動化することができます。

図2‒8 JP1/AJS3との連携

[図データ]

スムーズなエラー検知 − メール通知

処理中のタスクが異常検出または失敗の状態になったことを検知した場合,メールで通知できます。通知するメールには,失敗したタスクの詳細画面のURLを表示することもできるので,メールを受け取ってから,エラーに対処するまでの時間を短縮できます。

図2‒9 メール通知

[図データ]

目的の画面に直接アクセスして,作業効率を向上 − ダイレクトアクセスURL

JP1/AOでは,ログイン後,すぐに目的の画面を表示できるダイレクトアクセスURL機能を提供しています。

通常の画面遷移では,ログインしたあと,サービスやタスクが表示された一覧の中から目的のものを探すのに時間が掛かります。ダイレクトアクセスURLを使用すれば,サービスの実行画面や設定画面,およびタスクの詳細画面を,ログイン後すぐに表示できます。

図2‒10 ダイレクトアクセスURL

[図データ]

外部のプログラムからJP1/AOの機能を呼び出して使用する − API

APIを使用して,外部のプログラムからJP1/AOの機能を呼び出せます。APIは,REST(Representational State Transfer)アーキテクチャスタイルに従います。

APIを使用することで,JP1/AOの画面を使用しないで,外部のプログラムからサービスを実行したり,タスクを停止したりすることができます。

なお,APIは,HTTPプロトコルまたはHTTPSプロトコルを用いて通信します。

詳細は,マニュアル「JP1/AO 画面・コマンド・APIリファレンス」−「API」のトピックを参照してください。

図2‒11 API

[図データ]

Hitachi Command Suite 製品へのシングルサインオン − Link&Launch の設定

JP1/AOの操作画面から,Hitachi Command Suite 製品をシングルサインオンで起動できます。そのため,サービス実行時に,Hitachi Command Suite 製品の画面を確認しながら,プロパティ値を入力できます。なお,JP1/AOから起動できるHitachi Command Suite 製品は,JP1/AOと同じサーバにインストールする必要があります。

Link&Launch機能の対象となる製品を次に示します。

JP1/IM - NP画面へのシングルサインオン − JP1/IM - NPの業務コンテンツとの連携

JP1/AOの操作画面から,JP1/IM - NPの画面をシングルサインオンで起動できます。[応答入力]ダイアログボックスから,JP1/IM - NPの業務コンテンツ(業務フローおよびガイド)を参照して,業務の流れと操作手順を確認できます。

図2‒12 JP1/IM - NPの業務コンテンツとの連携

[図データ]