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JP1 Version 10 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


5.1.1 インストールとセットアップの前に

Performance Managementをインストールおよびセットアップする前に確認しておくことを説明します。なお,Windows Server 2008またはWindows Server 2012に関する注意事項については,「4.10.5 Windows Server 2008またはWindows Server 2012を利用する場合の注意事項」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 前提OS

Performance Managementプログラムが動作するOSを次の表に示します。

表5‒1 前提OS(Windowsの場合)

OS名

PFM - Manager

PFM - Web Console

PFM - Base

Windows Server 2003

Windows Server 2008

Windows Server 2012

(凡例)

○:動作する

PFM - AgentまたはPFM - RMの前提OSは,それぞれ異なります。詳細については,各PFM - AgentまたはPFM - RMマニュアルを参照してください。

(2) システム構成の検討

PFM - Managerに接続するPFM - AgentまたはPFM - RMの数を検討します。見積もり方法の詳細については,「付録A.1 システム構成」を参照してください。

(3) システム見積もり

Performance Managementシステムで必要なリソースの見積もりや設定を実施します。見積もり方法の詳細については,「付録C システム見積もり」と各PFM - Agentマニュアルを参照してください。

(4) ネットワーク環境の設定

(a) IPアドレスの設定

Performance Managementシステムのすべてのホストは,ホスト名でIPアドレスを解決できる環境を設定してください(IPアドレスからホスト名を解決できる環境にする必要はありません)。IPアドレスを解決できない環境では,Performance Managementをインストールできません。

監視ホスト名(Performance Managementシステムのホスト名として使用する名前)には,実ホスト名またはエイリアス名を使用できます。ただし,実環境のホスト名変更での影響を抑えるためにエイリアス名を使用することをお勧めします。

  • 監視ホスト名にエイリアス名を使用している場合

    設定しているエイリアス名でIPアドレスを解決できるように環境を設定してください。

  • 監視ホスト名に実ホスト名を使用している場合

    Windowsシステムではhostnameコマンド,UNIXシステムではuname -nコマンドを実行して確認したホスト名で,IPアドレスを解決できるように環境を設定してください。

    なお,UNIXシステムでは,hostnameコマンドで取得するホスト名を使用することもできます。詳細については,「6.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を参照してください。

監視ホスト名の設定については,「5.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を参照してください。

ホスト名とIPアドレスは,次のどれかの方法で設定してください。

  • hostsファイル

  • DNS

  • Performance Managementのホスト情報設定ファイル

    • jpchostsファイル(PFM - Manager,PFM - Agent,PFM - RM,およびPFM - Baseの場合)

注意
  • Performance Managementは,DNS環境でも運用できますが,FQDN形式のホスト名には対応していません。このため,監視ホスト名は,ドメイン名を除いて指定してください。

  • 複数のLAN環境で使用する場合は,jpchostsファイルでIPアドレスを設定してください。詳細については,「5.3.1 ネットワーク構成の設定および変更手順」を参照してください。

  • Performance Managementは,DHCPによる動的なIPアドレスが割り振られているホスト上では運用できません。Performance Managementを導入するすべてのホストに,固定のIPアドレスを設定してください。

  • 名前解決を実施するホスト名のIPアドレスにループバックアドレスは設定できません。

  • hostsファイルにlocalhostとしてループバックアドレスの設定が必要です。

  • PFM - Managerホストにホスト名を2つ以上設定している場合,システム上のPFM - AgentまたはPFM - RMホストでjpcconf mgrhost defineコマンドによって設定する接続先PFM - Managerホストのホスト名は,次のようにする必要があります。

    PFM - Managerの監視ホスト名に実ホスト名を使用している場合

    Windowsシステムではhostnameコマンド,UNIXシステムではuname -nコマンドを実行して確認したホスト名

    PFM - Managerの監視ホスト名にエイリアス名を使用している場合

    設定しているエイリアス名

  • PFM - ManagerホストとPFM - Web ConsoleホストおよびJP1/ITSLMホスト間でIPアドレス変換(NAT変換)が実施されている場合,またはPFM - ManagerホストとPFM - Web ConsoleホストおよびJP1/ITSLMホスト間で複数のIPアドレスが使用されている場合は,通信で使用するホスト名の設定が必要です。

    詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,PFM - ManagerとPFM - Web ConsoleおよびJP1/ITSLMの通信で使用するホスト名の設定について説明している個所を参照してください。

  • Performance Managementシステム上では,サーバのホスト名または監視ホスト名に設定するエイリアス名が一意になるようにしてください。

    なお,サーバのホスト名の確認方法は,監視ホスト名の取得方法によって次のように異なります。

    監視ホスト名の取得方法がhostnameの場合:hostnameコマンドで取得されるホスト名

    監視ホスト名の取得方法がunameの場合:uname -nコマンドで取得されるホスト名

  • Performance Managementシステム上では,各ホストが使用するIPアドレスが一意になるようにしてください。

(b) ポート番号の設定

Performance Managementプログラムのサービスは,デフォルトで次の表に示すポート番号が割り当てられています。これ以外のサービスまたはプログラムに対しては,サービスを起動するたびに,そのときシステムで使用されていないポート番号が自動的に割り当てられます。また,ファイアウォール環境で,Performance Managementを使用するときは,ポート番号を固定してください。ポート番号の固定の手順は,「5.3.1(1)(c) ポート番号を設定する」を参照してください。

表5‒2 デフォルトのポート番号とPerformance Managementプログラムのサービス(Windowsの場合)

サービス説明

サービス名

パラメーター

ポート番号

備考

サービス構成情報管理機能

Name Server

jp1pcnsvr

22285

PFM - ManagerのName Serverサービスで使用されるポート番号。Performance Managementのすべてのホストで設定される。

NNM連携機能

NNM Object Manager

jp1pcovsvr

22292

PFM - ManagerおよびPFM - BaseのNNM連携機能で,マップマネージャーとオブジェクトマネージャーの間の通信で使用されるポート番号。PFM - ManagerまたはPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。

サービス状態管理機能

Status Server

jp1pcstatsvr

22350

PFM - ManagerおよびPFM - BaseのStatus Serverサービスで使用されるポート番号。PFM - ManagerまたはPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。

監視コンソール通信機能

View Server

jp1pcvsvr

22286

PFM - ManagerのView Serverサービスで使用されるポート番号。PFM - Managerホストで設定される。

Webサービス機能

Web Service

20358

PFM - Web ConsoleのWeb Serviceサービスが使用するポート番号。監視コンソールのWebブラウザとPFM - Web Consoleホストの間の通信で使用される。

Webコンテナ機能

Web Console

20359

20360

PFM - Web ConsoleのWeb Consoleサービスが使用するポート番号。

(凡例)

−:該当なし

これらのPerformance Managementが使用するポート番号で通信できるように,ネットワークを設定してください。

(5) インストールに必要なOSユーザー権限について

Performance Managementプログラムをインストールするときは,必ず,OSのAdministrators権限を持つアカウントで実行してください。

(6) 前提プログラム

ここでは,Performance Managementをインストールする場合に必要な前提プログラムを説明します。

図5‒1 プログラムの構成図

[図データ]

注意
  • アラームイベントが発生したときに,Eメールでシステム管理者に通知する場合,Eメールを送信するためのSMTPサーバが必要です。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,アラームによる稼働監視について説明している章を参照してください。

  • Performance Managementとそのほかのシステムとの連携機能を使用する場合は,前提プログラムが異なる場合があります。連携機能についての詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,統合管理製品(JP1/IM)と連携した稼働監視について説明している章,サービスレベル管理製品(JP1/ITSLM)と連携した監視について説明している章,およびネットワーク管理製品(NNM)と連携した稼働監視について説明している章を参照してください。

(a) 監視マネージャーの前提プログラム

監視マネージャーには,PFM - Managerが必要です。また,JP1ユーザーによる統合認証を実施するためには,PFM - Managerと同一ホストにJP1/Baseが必要です。詳細については,JP1/Baseマニュアルおよびマニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,ユーザーアカウントと業務グループの管理について説明している章を参照してください。

(b) 監視コンソールサーバの前提プログラム

監視コンソールサーバには,PFM - Web Consoleが必要です。

(c) 監視エージェントの前提プログラム

監視エージェントには,PFM - AgentまたはPFM - RMと,PFM - Baseが必要です。PFM - BaseはPFM - AgentやPFM - RMの前提プログラムであるため,PFM - Base,PFM - AgentまたはPFM - RMの順にインストールしてください。

ただし,PFM - Managerと,PFM - AgentまたはPFM - RMを同一ホストにインストールする場合,PFM - Baseは不要です。この場合,PFM - AgentまたはPFM - RMの前提プログラムはPFM - Managerになるため,PFM - Manager,PFM - AgentまたはPFM - RMの順にインストールしてください。

監視対象プログラムは,PFM - AgentまたはPFM - RMごとに異なります。各PFM - AgentまたはPFM - RMの監視対象プログラムについては,各PFM - AgentまたはPFM - RMマニュアルを参照してください。

(d) 監視コンソールの前提プログラム

Performance Managementで収集した稼働監視データを確認したり,Performance Managementの設定を変更したりするためには,監視コンソールにWebブラウザが必要です。

Performance Managementの前提となるWebブラウザを次に示します。

  • Internet Explorer

  • Firefox

Webブラウザの種類によってPFM - Web Consoleを使用するための設定が異なります。詳細については,リリースノートを参照してください。

(7) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて

クラスタシステムでのインストールとセットアップは,前提となるネットワーク環境やプログラム構成が,通常の構成のセットアップとは異なります。また,実行系ノードと待機系ノードでの作業が必要になります。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

(8) 障害発生時の資料採取の準備

トラブルが発生した場合にメモリーダンプ,クラッシュダンプ,ユーザーモードプロセスダンプなどが必要になることがあります。トラブル発生時にこれらのダンプを採取する場合は,あらかじめメモリーダンプ,クラッシュダンプ,ユーザーモードプロセスダンプが出力されるように設定してください。

(a) Windows Server 2003の場合の設定方法

メモリーダンプの出力設定

  1. [コントロールパネル]から[システム]をダブルクリックする。

  2. [詳細設定]ページの[起動と回復]の[設定]ボタンをクリックする。

  3. [デバッグ情報の書き込み]で,[完全メモリダンプ]を選択し,出力先のファイルを指定する。

注意

メモリーダンプのサイズは,実メモリーのサイズによって異なります。搭載している物理メモリーが大きいと,メモリーダンプのサイズも大きくなります。メモリーダンプを採取できるだけのディスク領域を確保してください。詳細は,OS付属のドキュメントを参照してください。

クラッシュダンプの出力設定

  1. スタートメニューから[ファイル名を指定して実行]を選択する。

  2. テキストボックスに「drwtsn32」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。

    ワトソン博士のダイアログボックスが開きます。

  3. [クラッシュ ダンプ ファイルの作成]チェックボックスをチェックし,[クラッシュダンプ]テキストボックスに出力先のファイルを指定する。

  4. [OK]ボタンをクリックする。

注意

クラッシュダンプに出力される情報はJP1だけでなく,ほかのアプリケーションプログラムのトラブル情報も出力されます。また,クラッシュダンプが出力されると,その分ディスク容量が圧迫されます。クラッシュダンプが出力されるように設定する場合は,十分なディスク領域を確保しておいてください。

(b) Windows Server 2008またはWindows Server 2012の場合の設定方法

ユーザーモードプロセスダンプの出力設定

次のレジストリを設定すれば,アプリケーションプログラムの異常終了時,即座に調査資料のユーザーモードプロセスダンプを取得できます。

\\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\Windows Error Reporting\LocalDumps

このレジストリキーに,次のレジストリ値を設定します。

  • DumpFolder : REG_EXPAND_SZ <ダンプ出力先のフォルダ名>

    (出力先フォルダには書き込み権限が必要です)

  • DumpCount : REG_DWORD <保存するダンプの数>

  • DumpType : REG_DWORD 2

注意
  • レジストリを設定することで,JP1だけでなくほかのアプリケーションプログラムでもユーザーモードプロセスダンプが出力されるようになります。ユーザーモードプロセスダンプの出力を設定する場合はこの点をご注意ください。

  • ユーザーモードプロセスダンプが出力されると,その分ディスク容量が圧迫されます。ユーザーモードプロセスダンプが出力されるように設定する場合は,十分なディスク領域が確保されているダンプ出力先フォルダを設定してください。

(9) 注意事項

(a) 環境変数に関する注意事項

Performance ManagementではJPC_HOSTNAMEを環境変数として使用しているため,ユーザー独自に環境変数として設定しないでください。設定した場合は,Performance Managementが正しく動作しません。

(b) 同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストール,セットアップするときの注意事項

Performance Managementは,同一ホストに次に示すPerformance Managementプログラムをインストールすることもできます。

  • PFM - Manager

  • PFM - Web Console

  • PFM - AgentまたはPFM - RM

補足

システムの性能や信頼性を向上させるため,PFM - Manager,PFM - Web Console,PFM - Agent,およびPFM - RMはそれぞれ別のホストで運用することをお勧めします。

  • PFM - Managerと,PFM - AgentまたはPFM - RMを同一ホストにインストールする場合,PFM - Baseは不要です。この場合,PFM - ManagerがPFM - AgentまたはPFM - RMの前提製品になるため,PFM - ManagerをインストールしてからPFM - AgentまたはPFM - RMをインストールしてください。

  • PFM - BaseとPFM - Managerは同一ホストにインストールできません。PFM - Baseと,PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストにPFM - Managerをインストールする場合は,PFM - Web Console以外のすべてのPerformance Managementプログラムをアンインストール後にPFM - Manager,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。また,PFM - Manager と,PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストにPFM - Baseをインストールする場合も同様に,PFM - Web Console以外のすべてのPerformance Managementプログラムをアンインストール後にPFM - Base,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。

  • PFM - ManagerがインストールされているホストにPFM - AgentまたはPFM - RMをインストールすると,PFM - AgentまたはPFM - RMの接続先PFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerになります。この場合は,PFM - AgentまたはPFM - RMの接続先PFM - ManagerをリモートホストのPFM - Managerに変更できません。リモートホストのPFM - Managerに接続したい場合は,インストールするホストにPFM - Managerがインストールされていないことを確認してください。

  • PFM - Web Consoleがインストールされているホストに,Performance Managementプログラムをインストールする場合は,Webブラウザ画面をすべて閉じてからインストールを実施してください。

  • 監視ホスト名設定機能を使用している場合,同一ホスト上に07-50以前のPFM - Agentをインストールすることはできません。07-50以前のPFM - Agentをインストールする場合,事前に監視ホスト名設定機能を使用しない設定に戻す必要があります。戻していない場合,07-50以前のPFM - Agentのインストールに失敗することがあります。監視ホスト名の設定については,「5.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を参照してください。

(c) バージョンアップの注意事項

古いバージョンのPerformance Managementプログラムから,バージョンアップする場合の注意事項を次に示します。

なお,バージョンアップについての詳細は,「付録F 移行手順と移行時の注意事項」を参照してください。

  • PFM - Web Consoleを除くPerformance Managementのプログラムをインストールするときには,ローカルホストのPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止しておいてください。PFM - Web Consoleのプログラムをインストールするときには,ローカルホストのPFM - Web Consoleのプログラムを停止しておいてください。なお,停止するサービスは物理ホスト上および論理ホスト上のすべてのサービスです。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

  • PFM - Web Consoleを除くPerformance Managementのプログラムは,すでにPerformance Managementのプログラムがインストール済みのホストに別のPerformance Managementのプログラムをインストールする場合,インストールパスが1つ目のプログラムのものと同じになります。インストールパスを変更したい場合は,インストール済みのPerformance Managementプログラムをすべて削除し,インストールし直す必要があります。

  • PFM - BaseとPFM - Managerは同一ホストにインストールできません。PFM - Baseと,PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストにPFM - Managerをインストールする場合は,PFM - Web Console以外のすべてのPerformance Managementプログラムをアンインストール後にPFM - Manager,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。また,PFM - Managerと,PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストにPFM - Baseをインストールする場合も同様に,PFM - Web Console以外のすべてのPerformance Managementプログラムをアンインストール後にPFM - Base,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。

  • バージョン08-00以降のPerformance Managementプログラムでは,Storeサービスの実行プログラム(jpcsto.exeおよびstpqlpr.exe)の配置先が変更されています。PFM - ManagerおよびPFM - Agentを08-00以降にバージョンアップする際に,旧配置先のStoreサービスの実行プログラムは削除されます。

  • オペレーティングシステムをWindows Server 2008またはWindows Server 2012にバージョンアップする場合,Windows Server 2003対応のPerformance Managementプログラムは,Windows Server 2008またはWindows Server 2012上での動作を保証しないため,一度アンインストールする必要があります。Performance Managementプログラムをすべてアンインストールしてからオペレーティングシステムをバージョンアップし,そのあとでWindows Server 2008またはWindows Server 2012対応のPerformance Managementプログラムをインストールしてください。

  • バージョンアップインストール時,既存のStoreデータベースを自動的にバージョンアップするため,一時的にStoreデータベースの格納先のディスクにStoreデータベースのサイズの2倍の容量を必要とします。バージョンアップインストールの前に,Storeデータベースの格納先のディスク空き容量が十分かどうか確認してください。

    必要な空き容量は,現在のStoreデータベースの合計サイズを基準に考慮してください。例えば,現在のStoreデータベースの合計サイズが100GBの場合,バージョンアップインストールに必要なディスクの空き容量は200GB以上です。Storeデータベースの格納先ディスクを変更している場合は,変更後のディスク容量に対して考慮してください。

(d) PFM - Web Consoleの注意事項

PFM - Web Consoleをインストールする場合の注意事項を次に示します。

  • PFM - Web Consoleを上書きインストールした場合,インストール先フォルダ\conf\に格納されている初期設定ファイル(config.xml)は更新されません。ただし,インストール先フォルダ\sample\conf\に格納されているconfig.xmlファイルは更新されます。

  • PFM - Web Consoleを新規にインストールした場合には,PFM - Web Consoleの設定を有効にするためにシステムの再起動が必要です。

(e) 他システムと連携するときの注意事項

NNMと連携している環境にインストールする場合,NNM連携機能およびovwを停止してからインストールしてください。NNM連携機能については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,ネットワーク管理製品(NNM)と連携した稼働監視について説明している章を参照してください。NNMの環境変数とコマンドについてはマニュアル「JP1/Cm2/Network Node Manager ネットワーク管理ガイド」またはHP NNMマニュアルを参照してください。

(f) そのほかの注意事項

  • Performance Managementのプログラムが1つもインストールされていない環境に新規インストールする場合は,インストール先フォルダにファイルやフォルダがないことを確認してください。

  • Performance Managementのプログラムおよびサービスや,Performance Managementのファイルを参照するような他プログラム(例えばWindowsのイベントビューアなど)を起動したままインストールした場合,システムの再起動を促すメッセージが表示されることがあります。この場合は,メッセージに従ってシステムを再起動し,インストールを完了させてください。

  • Performance Managementのプログラムおよびサービスや,Performance Managementのファイルを参照するような他プログラム(例えばWindowsのイベントビューアなど)を起動したままの状態,ディスク容量が不足している状態,またはディレクトリ権限がない状態でインストールした場合,ファイルの展開に失敗することがあります。Performance Managementのプログラムおよびサービスや,Performance Managementのファイルを参照するような他プログラムが起動している場合はすべて停止してからインストールし直してください。ディスク容量不足やディレクトリ権限不足が問題である場合は,問題を解決したあとにインストールし直してください。

  • Performance Managementのプログラムをインストールする場合,次に示すセキュリティ関連プログラムがインストールされていないかどうか確認してください。インストールされている場合,次の説明に従って対処してください。

    • セキュリティ監視プログラム

      セキュリティ監視プログラムを停止するか,または設定を変更して,Performance Managementのプログラムのインストールを妨げないようにしてください。

    • ウィルス検出プログラム

      ウィルス検出プログラムを停止してからPerformance Managementのプログラムをインストールしてください。

      Performance Managementのプログラムのインストール中にウィルス検出プログラムが稼働している場合,インストールの速度が低下したり,インストールが最後まで実行できなかったり,または正しくインストールできなかったりすることがあります。

    • プロセス監視プログラム

      プロセス監視プログラムを停止するか,または設定を変更して,Performance Managementのサービスまたはプロセス,および共通コンポーネントのサービスまたはプロセスを監視しないようにしてください。

      Performance Managementのプログラムのインストール中に,プロセス監視プログラムによって,これらのサービスまたはプロセスが起動されたり停止されたりすると,インストールに失敗することがあります。

  • Performance Managementのプログラムをインストールする場合,Windowsの標準サービスであるApplication Experience Lookup ServiceまたはApplication Experienceがあるかどうか確認してください。ある場合はこのサービスを起動してから,製品をインストールしてください。

  • Windowsの地域と言語の設定が日本語(日本)に設定されているか確認してください。日本語(日本)以外の設定では運用できません。

  • バージョン08-00以降のPerformance Managementプログラムをインストールした場合,ステータス管理機能の設定状態は次のようになります。

    • Performance Managementのプログラムがインストールされていないホストに08-00以降のPFM - ManagerまたはPFM - Baseを新規インストールした場合

      ステータス管理機能の設定状態:有効になります。

    • それ以外の場合

      ステータス管理機能の設定状態:既存のままです。

    注※ 次の場合が該当します。

    • 06-70〜07-50のPFM - Managerを08-00以降にバージョンアップした場合

    • 06-70〜07-50のPFM - Agentがインストールされている環境に,08-00以降のPFM - ManagerまたはPFM - Baseを新規インストールした場合

    なお,06-70〜07-10のPerformance Managementはステータス管理機能を持たないため,この場合の設定状態は「無効」になります。

    ステータス管理機能の設定の変更については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。

  • バージョン08-11以降のPFM - Managerの場合,ヘルスチェック機能を利用できます。バージョン09-00以降のPFM - Managerをインストールした場合,ヘルスチェック機能の設定状態は次のようになります。

    • Performance Managementのプログラムがインストールされていないホストに09-00以降のPFM - Managerを新規インストールした場合

      ヘルスチェック機能の設定状態:有効になります。

    • それ以外の場合

      ヘルスチェック機能の設定状態:既存のままです。

    注※ 次の場合が該当します。

    • 06-70〜08-10のPFM - Managerを08-11以降にバージョンアップした場合

    • 06-70〜07-50のPFM - Agentがインストールされている環境に,08-11以降のPFM - Managerを新規インストールした場合

    なお,06-70〜08-10のPFM - Managerはヘルスチェック機能を持たないため,この場合の設定状態は「無効」になります。

    ヘルスチェック機能の設定については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。

  • インストール時にエクスプローラでインストール先フォルダの表示をしている場合は閉じてください。

  • インストール時にコマンドプロンプトでインストール先フォルダを表示している場合は閉じてください。

  • PFM - Managerをインストールする場合に,インストールするPFM - Managerを接続先に指定しているPFM - Web Consoleのサービスが起動しているときは,PFM - Managerのインストール後にPFM - Web Consoleを再起動してください。PFM - Web Consoleのサービスを再起動しない場合,PFM - Managerで提供されている機能が使用できなくなる場合があります。