5.4.4 操作ログの解析にダッシュボード機能を利用する
ダッシュボード機能を利用すると,ユーザの業務コンテンツの実行に合わせて出力する操作ログを解析できます。業務コンテンツの操作ログの解析結果は,ダッシュボード画面で確認できます。
- ポイント
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ダッシュボード機能で解析できる操作ログは,最大で6か月分です。
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ダッシュボード画面にアクセスするマシンで使用できるWebブラウザは,Internet Explorer 11だけです。
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ダッシュボード画面には同時に2人までアクセスできます。
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業務コンテンツの操作ログをダッシュボード機能で解析する方法については,マニュアル「ナビゲーション プラットフォーム コンテンツ作成ガイド」を参照してください。
ここでは,ダッシュボード機能の運用に必要な次の内容について説明します。
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ダッシュボード機能を利用するための設定
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ダッシュボード機能を利用するときのメモリ容量の見積もり
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ダッシュボード機能を利用するユーザの管理
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ダッシュボードサーバの起動および停止
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操作ログのアップロード
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操作ログの解析情報の定期的な削除
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ダッシュボードサーバのストレージサービスで必要なメモリ容量の変更
- 〈この項の構成〉
(1) ダッシュボード機能を利用するための設定
ダッシュボード機能を利用する場合は,ナビゲーション プラットフォームのユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)でダッシュボード機能に関連するプロパティに必要な値を指定します。関連するプロパティを次に示します。
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操作ログのダッシュボード表示リンクの表示条件(ucnp.base.server.dashboard.link.display)
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操作ログの出力項目の設定(ucnp.base.server.operationlog.user.analyze.info)
プロパティの指定値については,「8.5 ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)の設定」を参照してください。
また,操作ログをダッシュボード機能で解析する時刻は,サービスプロパティファイル(ucnp_service.ini)の次に示すプロパティで変更できます。
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操作ログをダッシュボード機能で解析する時刻(NPDASHBOARDANLTIME)
プロパティの詳細については,「8.4サービスプロパティファイル(ucnp_service.ini)の設定」を参照してください。
(2) ダッシュボード機能を利用するときのメモリ容量の見積もり
ダッシュボード機能を利用するときに必要なメモリ容量は,次の計算式で見積もります。
- 見積もり式
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ダッシュボードサーバのストレージサービスで必要なメモリ容量※1
+ダッシュボードサーバのWebサーバで必要なメモリ容量※2
=ダッシュボード機能全体で必要なメモリ容量(単位:GB)
- 注※1
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ダッシュボードサーバのストレージサービスで必要なメモリ容量は,解析対象の操作ログの容量の1.5倍です。解析対象の操作ログの容量が増加した場合,ストレージサービスで必要なメモリ容量を変更してください。メモリ容量の変更の手順については,「(7) ダッシュボードサーバのストレージサービスで必要なメモリ容量の変更」を参照してください。
- 注※2
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ダッシュボードサーバのWebサーバで必要なメモリ容量は,最大で512MBです。
(3) ダッシュボード機能を利用するユーザの管理
次に示す内容について説明します。
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ユーザの追加および変更
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ユーザの削除
(a) ユーザの追加および変更
ユーザの追加および変更は,コマンドプロンプトを[管理者として実行]で開いて,次に示すコマンドを実行します。ユーザが存在しない場合は新規追加になり,存在する場合は変更になります。
ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\PP\uCPSB\httpsd\bin\htpasswd -b ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\conf\kibana.htpasswd 追加または変更するユーザ名 パスワード
(b) ユーザの削除
ユーザの削除は,コマンドプロンプトを[管理者として実行]で開いて,次に示すコマンドを実行します。
ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\PP\uCPSB\httpsd\bin\htpasswd -D ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\conf\kibana.htpasswd 削除するユーザ名
(c) ユーザの管理に関する注意事項
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ユーザ名に指定できる文字列は,半角英数字で,最大長は31文字です。
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パスワードの最大長は32文字です。
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htpasswdコマンド実行時は,パスワードファイルの作成先と同じディレクトリに,「パスワードファイル名.プロセスID」という名称で,作業ファイルが一時的に作成されます。この作業ファイルは,htpasswdコマンドの終了時に自動的に削除されます。ただし,実行中にキャンセルをした場合は,作業ファイルが削除されないことがあります。作業ファイルが残っている場合は,手動で削除してください。
(4) ダッシュボードサーバの起動および停止
ダッシュボード機能を利用するためには,ナビゲーション プラットフォームとは別にダッシュボードサーバを起動する必要があります。
ダッシュボードサーバの起動方法および停止方法について説明します。
(a) ダッシュボードサーバの起動方法
ダッシュボードサーバの起動には,次の2つの方法があります。
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Windowsサービスを利用する
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コマンドを使用する
- ●Windowsサービスを利用してダッシュボードサーバを起動する
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ダッシュボードサーバと連動するWindowsサービスとして,次のサービスがあります。()内はサービスの表示名です。
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NavigationPlatformDashboardStorageService(Navigation Platform Dashboard Storage Service)
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NavigationPlatformDashboardWebService(Navigation Platform Dashboard Web Service)
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この2つのサービスのスタートアップの種類を「自動」に設定すると,OS起動時にダッシュボードサーバも連動して起動します。
- ●コマンドを実行してダッシュボードサーバを起動する
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ダッシュボードサーバを起動するには,コマンドプロンプトを[管理者として実行]で開いて,次に示すコマンドを実行します。
net start "Navigation Platform Dashboard Storage Service" net start "Navigation Platform Dashboard Web Service"
(b) ダッシュボードサーバの停止方法
ダッシュボードサーバの停止は,コマンドを使用します。
ダッシュボードサーバを停止するには,コマンドプロンプトを[管理者として実行]で開いて,次に示すコマンドを実行します。
net stop "Navigation Platform Dashboard Web Service" net stop "Navigation Platform Dashboard Storage Service"
(c) ダッシュボードサーバの起動時および停止時の注意事項
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ダッシュボード機能を利用するには,ナビゲーション プラットフォームが起動している必要があります。そのため,ダッシュボードサーバを起動した後にナビゲーション プラットフォームも起動する必要があります。
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ダッシュボードサーバを停止しないでOSをシャットダウンした場合の動作は保証されません。OSをシャットダウンする前にダッシュボードサーバを停止してください。
(5) 操作ログのアップロード
操作ログは,npuploadoplog(操作ログのアップロード)コマンドを使ってアップロードします。操作ログのアップロードは,npuploadoplog(操作ログのアップロード)コマンドをタスクスケジューラなどで実行してください。
アップロードした操作ログは,ダッシュボードサーバの操作ログ閲覧画面からダウンロードできます。
使用するコマンドおよびその使用方法の詳細については,「9. コマンド」を参照してください。
操作ログ閲覧画面については,「ナビゲーション プラットフォーム コンテンツ作成ガイド」を参照してください。
- ポイント
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操作ログのアップロードは,マシンリソースを使用する次のような処理と時刻が重ならないように設定することを推奨します。
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レポーティング画面の操作ログの解析処理
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ダッシュボード機能の操作ログの解析処理
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ダッシュボードサーバに蓄積した古い解析情報の削除
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(6) 操作ログの解析情報の定期的な削除
操作ログの解析情報は自動的に削除されません。そのため,解析情報が長期間蓄積された場合やディスク容量を圧迫している場合に,古い解析情報を削除する必要があります。
(a) 解析情報を削除する契機
ダッシュボード機能では,次に示すフォルダ内にある6か月以内の操作ログを解析し,日々ダッシュボードサーバに登録します。
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ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\operationlogs
ダッシュボードサーバに登録された解析情報は,自動では削除されません。そのため,古くなった解析情報を削除するコマンドを,タスクスケジューラなどで日々実行する必要があります。
- ポイント
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解析情報を削除するコマンドは,ダッシュボード機能の操作ログの解析が終わった後に実行してください。ダッシュボード機能の操作ログの解析は1GB当たり1時間程度掛かるため,その後に実行されるようタイミングを調整する必要があります。また,タスクスケジューラで解析情報を削除するコマンドを指定する際には,実行確認で停止させないようにするため,-yオプションを必ず指定してください。
(b) 古い解析情報の削除方法
古くなった解析情報は,次の手順で削除してください。ここでは,6か月前より古い解析情報を削除する手順を示します。
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ダッシュボードサーバを起動する。
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コマンドプロンプトを[管理者として実行]で開いて,npdashboardremoveolddataコマンド(解析情報削除)を実行する。
- コマンドのパス
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ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\bin\npdashboardremoveolddata
使用するコマンドおよびその使用方法の詳細については,「9. コマンド」を参照してください。
(7) ダッシュボードサーバのストレージサービスで必要なメモリ容量の変更
解析情報のサイズが大きくなるほど,ダッシュボードサーバのストレージサービスで使用するメモリ量が増加します。メモリ量の増加に伴い,ストレージサービスで必要なメモリ容量を変更する場合は,次の手順で変更してください。
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ダッシュボードサーバを停止する。
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コマンドプロンプトを[管理者として実行]で開いて,npdashboardsetstoragememoryコマンド(ストレージメモリ設定変更)を実行する。
- コマンドのパス
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ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\bin\npdashboardsetstoragememory 最小サイズ[MB] 最大サイズ[MB]
使用するコマンドおよびその使用方法の詳細については,「9. コマンド」を参照してください。
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ダッシュボードサーバを起動する。