6.3.4 クラスタソフトへの登録(UNIXの場合)
JP1/IM - Managerをクラスタ運用するには,論理ホストのJP1/IM - ManagerおよびJP1/Baseをクラスタソフトに登録して,クラスタソフトからの制御で起動・停止するように設定します。
起動については,リソース,JP1/Base,JP1/IM - Managerの順番でサービスを起動してください。
(1) クラスタソフトに登録するスクリプトの作成
UNIXのクラスタソフトでは,通常,スクリプトなどによりアプリケーションを制御するツールを作成して,クラスタソフトに登録します。このときのスクリプトには一般的に,起動,停止,動作監視,強制停止の機能が必要です。
ここでは,スクリプト設計に必要なJP1/IM - Managerの情報を次に説明します。この情報を基に,クラスタソフトの仕様に合わせて,JP1/IM - Managerを制御するスクリプトを作成し,クラスタソフトに登録してください。
登録する機能 |
説明 |
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起動 |
JP1/IM - Managerを起動します。
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停止 |
JP1/IM - Managerを停止します。
なお,停止コマンドが終了したあと,後述する強制停止コマンドを実行することをお勧めします。これは,何らかの問題がある場合でも確実にプロセスを終了させ,フェールオーバーが失敗することを防ぐためです。 |
JP1/IM - Managerの動作監視※1 |
JP1/IM - Managerが正常に動作していることを監視します。
正常動作していることは,jco_spmd_statusコマンドの戻り値によって判定します。このコマンドでは,各プロセスが動作しているか,動作していないかで動作状態を判定しています。 動作監視の機能を提供していないクラスタソフトもあります。また,JP1/IM - Managerの障害時にフェールオーバーする必要がない場合,この機能は登録しません。
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IMデータベースの稼働状態の確認※2 |
IMデータベースが正常に稼働しているかどうかを確認します。
稼働状態は,jimdbstatusコマンドの戻り値によって判定します。
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強制停止 |
JP1/IM - Managerを強制的に停止し,使用中のリソースを解放します。
jco_killall.clusterコマンドを実行すると,JP1/IM - Managerの終了処理を一切行わずに,各プロセスを強制的に停止します。
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- 参考
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JP1の再起動について
クラスタ運用のJP1の障害を検知した場合に,待機系サーバにフェールオーバーする前に,同じサーバでJP1を再起動して回復を試みる場合があります。
この場合は,JP1のプロセス管理による再起動を使用しないでください。
クラスタソフトはJP1の障害検知後に再起動を試みるため,障害の内容によってはJP1の再起動機能が影響を受け,正常に動作できない可能性があります。より確実に再起動を行うために,クラスタソフトからの制御でJP1を再起動してください。
(2) リソースの起動停止順序の設定
論理ホストのJP1/IM - ManagerおよびJP1/Baseを実行するには,共有ディスクおよび論理IPアドレスが使用可能になっている必要があります。
クラスタソフトの制御により,次のように動作するように起動停止の順序またはリソースの依存関係を設定してください。
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論理ホストの起動時
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共有ディスクおよび論理IPアドレスを割り当てて使用可能にする。
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JP1/Base,JP1/IM - Managerの順に起動する。
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論理ホストの停止時
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JP1/IM - Manager,JP1/Baseの順に停止する。
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共有ディスクおよび論理IPアドレスの割り当てを解除する。
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