6.2.5 設定変更時の作業
クラスタシステムでの運用開始後に実行系サーバの設定を変更した場合には,その内容を待機系サーバにも反映して同期をとる必要があります。同期をとらないと,フェールオーバーしたときに実行系サーバの動作と待機系サーバの動作が変わってしまうことがあります。
次に示す場合には,実行系サーバおよび待機系サーバの両サーバでの設定変更をしてください。
- 〈この項の構成〉
(1) ファイルでの設定変更
次のファイルを編集し,jbssetcnfコマンドで設定を有効にした場合には,実行系サーバから待機系サーバに共通定義情報をコピーする必要があります。
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自動アクション環境定義ファイル(action.conf.update)
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通信環境定義ファイル(console.conf.update)
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状態変更イベント件数の上限監視設定ファイル(evhist_warn_event_xxx.conf)
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対処済み連動設定ファイル(action_complete_xxx.conf)
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状態変更イベント自動削除設定ファイル
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監視オブジェクト初期化設定ファイル
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監視オブジェクトDBの自動バックアップ・リカバリー設定ファイル(auto_dbbackup_xxx.conf)
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相関イベント発行環境定義ファイル
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CMホスト定義ファイル(jcs_atc_cm_host.conf)
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状態変更条件メモリー常駐機能の設定ファイル
セットアップ手順の「6.2.2(4) 共通定義情報のコピー」で説明した手順で,共通定義情報をコピーするようにしてください。
なお,共通定義情報にはJP1/Base,JP1/IM - Manager,JP1/AJS,およびJP1/Power Monitor(06-02以降)の設定情報が格納されています。論理ホストにこれらの製品がセットアップされている場合は,設定情報が一緒にコピーされます。
(2) コマンドでの設定変更
jcochafmodeコマンド,jcochcefmodeコマンド,およびjcocmddefコマンドを実行して,設定を変更した場合には,実行系サーバおよび待機系サーバの両サーバで同様の設定をする必要があります。
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jcochafmodeコマンドを実行した場合
-hオプションを指定して,イベント取得フィルターの位置を変更した場合には,実行系サーバから待機系サーバに共通定義情報をコピーする必要があります。
セットアップ手順の「6.2.2(4) 共通定義情報のコピー」で説明した手順で,共通定義情報をコピーするようにしてください。
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jcochcefmodeコマンドを実行した場合
-hオプションを指定して,共通除外条件の動作モードを変更した場合には,実行系サーバから待機系サーバに共通定義情報をコピーする必要があります。
セットアップ手順の「6.2.2(4) 共通定義情報のコピー」で説明した手順で,共通定義情報をコピーするようにしてください。
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jcocmddefコマンドを実行した場合
-hostオプションを指定して,実行系サーバの設定を変更した場合には,待機系サーバでも同様の設定をしてください。なお,jcocmddefコマンドは共有ディスクがマウントされていなくても実行できます。