uCosminexus EUR システム設計ガイド
EURでは,スプールデータを操作したときの情報を監査ログとして出力できます。
監査ログを出力するかどうかは,EUR Server - Spool Serviceの環境設定ファイル(EURPMLS.ini)のAUDITセクションのSPOOLAUDITLOGキーで設定します。監査ログを出力する場合は,SPOOLAUDITLOGキーに「1」を指定します。
図5-1 監査ログファイルの切り替えの流れ
監査ログファイルの出力形式は,監査ログのフォーマットであることを示す「CALFHM」,監査ログのリビジョン番号,該当する出力項目の順で出力されます。
監査ログの出力形式を次に示します。
CALFHM X.X,△出力項目1=値1,△出力項目2=値2, ・・・ ,△出力項目n=値n▼ |
監査ログファイルの出力項目は,共通出力項目と固有出力項目の2種類があります。それぞれについて説明します。
共通出力項目に出力される値および内容を次の表に示します。
表5-11 監査ログの共通出力項目
項番 | 出力項目 | 値 | 内容 | |
---|---|---|---|---|
項目名 | 出力される属性名 | |||
1 | 共通仕様識別子 | - | 「CALFHM」固定 | 監査ログのフォーマットであることを示す識別子が出力されます。 |
2 | 共通仕様リビジョン番号 | - | 「1.0」固定 | 監査ログを管理するためのリビジョン番号が出力されます。 |
3 | 通番 | seqnum | 通番(1~10桁の10進数) | 監査ログの通し番号が出力されます。 初期値は「1」です。最大値に到達した場合は初期値に戻ります。 |
4 | メッセージID | msgid | KEEUnnnn-x | EURのメッセージIDが出力されます。
|
5 | 日付・時刻 | date | YYYY-MM-DDThh:mm:ss.tttTZD※1 | 監査ログの出力対象となる機能を実行した日時およびタイムゾーンが出力されます。 |
6 | プログラム名 | progid | 「EUR」固定 | 監査ログを出力するプログラムの名称が出力されます。 |
7 | コンポーネント名 | compid |
|
監査ログを出力するコンポーネントの名称が出力されます。 |
8 | プロセスID | pid | プロセスID | 監査ログを出力するコンポーネントのプロセスIDが出力されます。 |
9 | 発生場所 | ocp:host | ホスト名 | 監査ログを出力するホストのホスト名が出力されます。 |
10 | 事象の種別 | ctgry |
|
監査ログのカテゴリ名が出力されます。 |
11 | 事象の結果 | result |
|
監査ログの出力対象となる機能の実行結果が出力されます。 |
12 | サブジェクト識別情報 | subj:uid |
|
監査ログの出力対象となる機能を実行したユーザ名が出力されます。 |
固有出力項目に出力される値および内容を次の表に示します。
表5-12 監査ログの固有出力項目
項番 | 出力項目 | 値 | 内容 | |
---|---|---|---|---|
項目名 | 出力される属性名 | |||
1 | 動作情報 | op |
|
監査ログの出力対象となる機能の操作種別が出力されます。 操作種別に対応する帳票管理GUIの操作については,表5-13を参照してください。 |
2 | オブジェクトロケーション情報※1 | objloc:name | 格納ファイル名 | 格納ファイル名が出力されます。 |
3 | objloc:date | YYYYMMDDhhmmss※3 | 作成日時が出力されます。 | |
4 | objloc:jobid | ジョブID | ジョブIDが出力されます。 | |
5 | objloc:printstartpage※2 | 印刷開始ページ | 印刷開始ページが出力されます。 | |
6 | objloc:printendpage※2 | 印刷終了ページ | 印刷終了ページが出力されます。 | |
7 | objloc:printerclass※2 | プリンタクラス名 | プリンタクラス名が出力されます。 | |
8 | objloc:clientaddress※2 | クライアントIPアドレス | クライアントIPアドレスが出力されます。 | |
9 | objloc:dispprintdlg※2 |
|
ダイアログ表示モードが出力されます。 | |
10 | objloc:printerselect※2 |
|
プリンタ指定方法が出力されます。 | |
11 | objloc:serverprinter※2 | サーバプリンタ名 | サーバプリンタ名が出力されます。 | |
12 | objloc:servertray※2 | サーバトレイ名 | サーバトレイ名が出力されます。 | |
13 | objloc:clientprinter※2 | クライアントプリンタ名 | クライアントプリンタ名が出力されます。 | |
14 | objloc:clienttray※2 | クライアントトレイ名 | クライアントトレイ名が出力されます。 | |
15 | objloc:groupname※2 | 帳票振り分けグループ名 | 帳票振り分けグループ名が出力されます。 | |
16 | objloc:printcopies※2 | 印刷部数 | 印刷部数が出力されます。 | |
17 | objloc:sortprint※2 |
|
印刷部数の単位が出力されます。 | |
18 | objloc:paperorientation※2 |
|
用紙の向きが出力されます。 | |
19 | objloc:spooltitle※2 | スプールタイトル | スプールタイトルが出力されます。 | |
20 | objloc:spoollimit※2 | 蓄積期限日 | 蓄積期限日が出力されます。 | |
21 | objloc:maxprintcount※2 | 上限印刷回数 | 上限印刷回数が出力されます。 | |
22 | objloc:enableget※2 |
|
取得可否が出力されます。 | |
23 | objloc:executableprint※2 |
|
実行可能印刷方式が出力されます。 | |
24 | objloc:jobkeycategory[n]※2※4 | ジョブ検索キー分類 | ジョブ検索キーの分類が出力されます。 | |
25 | objloc:jobkeydata[n]※2※4 | ジョブ検索キー値 | ジョブ検索キーの値が出力されます。 | |
26 | objloc:addrkeycategory※2 | 宛先キー分類 | 宛先キーの分類が出力されます。 | |
27 | objloc:addrkeydata※2 | 宛先キー値 | 宛先キーの値が出力されます。 | |
28 | 変更前情報※2※5 | before:printerclass | プリンタクラス名 | 項番7のプリンタクラス名の変更前の値が出力されます。 |
29 | before:clientaddress | クライアントIPアドレス | 項番8のクライアントIPアドレスの変更前の値が出力されます。 | |
30 | before:dispprintdlg | ダイアログ表示モード | 項番9のダイアログ表示モードの変更前の値が出力されます。 | |
31 | before:spoollimit | 蓄積期限日 | 項番20の蓄積期限日の変更前の値が出力されます。 | |
32 | before:maxprintcount | 上限印刷回数 | 項番21の上限印刷回数の変更前の値が出力されます。 | |
33 | before:enableget | 取得可否 | 項番22の取得可否の変更前の値が出力されます。 | |
34 | before:printerselect | プリンタ指定方法 | 項番10のプリンタ指定方法の変更前の値が出力されます。 | |
35 | before:serverprinter | サーバプリンタ名 | 項番11のサーバプリンタ名の変更前の値が出力されます。 | |
36 | before:servertray | サーバトレイ名 | 項番12のサーバトレイ名の変更前の値が出力されます。 | |
37 | before:clientprinter | クライアントプリンタ名 | 項番13のクライアントプリンタ名の変更前の値が出力されます。 | |
38 | before:clienttray | クライアントトレイ名 | 項番14のクライアントトレイ名の変更前の値が出力されます。 | |
39 | before:groupname | 帳票振り分けグループ名 | 項番15の帳票振り分けグループ名の変更前の値が出力されます。 | |
40 | before:executableprint | 実行可能印刷方式 | 項番23の帳票振り分けグループ名の変更前の値が出力されます。 | |
41 | before:jobkeycategory[n]※4 | ジョブ検索キー分類 | 項番24のジョブ検索キー分類の変更前の値が出力されます。 | |
42 | before:jobkeydata[n]※4 | ジョブ検索キー値 | 項番25のジョブ検索キー値の変更前の値が出力されます。 | |
43 | 変更後情報※2※6 | after:printerclass | プリンタクラス名 | 項番7のプリンタクラス名の変更後の値が出力されます。 |
44 | after:clientaddress | クライアントIPアドレス | 項番8のクライアントIPアドレスの変更後の値が出力されます。 | |
45 | after:dispprintdlg | ダイアログ表示モード | 項番9のダイアログ表示モードの変更後の値が出力されます。 | |
46 | after:spoollimit | 蓄積期限日 | 項番20の蓄積期限日の変更後の値が出力されます。 | |
47 | after:maxprintcount | 上限印刷回数 | 項番21の上限印刷回数の変更後の値が出力されます。 | |
48 | after:enableget | 取得可否 | 項番22の取得可否の変更後の値が出力されます。 | |
49 | after:printerselect | プリンタ指定方法 | 項番10のプリンタ指定方法の変更後の値が出力されます。 | |
50 | after:serverprinter | サーバプリンタ名 | 項番11のサーバプリンタ名の変更後の値が出力されます。 | |
51 | after:servertray | サーバトレイ名 | 項番12のサーバトレイ名の変更後の値が出力されます。 | |
52 | after:clientprinter | クライアントプリンタ名 | 項番13のクライアントプリンタ名の変更後の値が出力されます。 | |
53 | after:clienttray | クライアントトレイ名 | 項番14のクライアントトレイ名の変更後の値が出力されます。 | |
54 | after:groupname | 帳票振り分けグループ名 | 項番15の帳票振り分けグループ名の変更後の値が出力されます。 | |
55 | after:executableprint | 実行可能印刷方式 | 項番23の帳票振り分けグループ名の変更後の値が出力されます。 | |
56 | after:jobkeycategory[n]※4 | ジョブ検索キー分類 | 項番24のジョブ検索キー分類の変更後の値が出力されます。 | |
57 | after:jobkeydata[n]※4 | ジョブ検索キー値 | 項番25のジョブ検索キー値の変更後の値が出力されます。 |
表5-13 監査ログの出力対象となる機能の操作種別
項番 | 機能分類 | 出力対象となる機能 | 帳票管理GUIの操作 | 操作種別 |
---|---|---|---|---|
1 | 帳票出力 | 蓄積 | なし | Spool |
2 | スプールデータの操作 | スプールサーバでの印刷 | 印刷(蓄積拠点サーバ印刷) | PrintSpoolReportServer |
3 | クライアントPCでの印刷 | 印刷(蓄積クライアント印刷) | PrintSpoolReportClient | |
4 | 帳票サーバでの印刷 | 印刷(このマシンで印刷) | memGetSpoolFilePrint | |
5 | 帳票サーバでのプレビュー | プレビュー | memGetSpoolFilePreview | |
6 | 印刷データの取得(ファイル出力) | なし | GetSpoolFile | |
7 | 印刷データの取得(メモリ出力) | memGetSpoolFile | ||
8 | 属性値変更 | 属性変更 | SetSpoolFileAttribute | |
9 | 削除 | 削除 | DeleteSpoolFile | |
10 | 一括削除 | 蓄積期限の切れた蓄積ファイルの一括削除 | DeleteSpoolFileAll | |
11 | 一覧取得 | 検索条件名をクリック | GetSpoolFileOutline | |
12 | 配送サービスへのログイン | なし | DeliveryLogin | |
13 | 配送印刷 | Delivery | ||
14 | 配送印刷した帳票の一覧取得 | GetReportList | ||
15 | EUR Server - Spool Serviceの操作 | EUR Server - Spool Serviceの起動 | なし | Start |
16 | EUR Server - Spool Serviceの停止 | Stop |
帳票管理GUIで複数の帳票を選択して一度に操作する場合やEUR Server - Spool Service Adapterで複数の帳票を指定して一度に実行する場合は,帳票ごとに1レコードの監査ログを出力します。
帳票をスプールサーバに蓄積したときの監査ログの出力例を次に示します。
監査ログのエンコーディングは,OSの言語およびロケール情報によって決まります。監査ログのエンコーディングを次の表に示します。
表5-14 監査ログのエンコーディング
エンコーディング | ||||
---|---|---|---|---|
Windows | UNIX/Linux※ | |||
Shift-JIS | EUC | UTF-8 | 特定しない | |
Shift-JIS(日本語版以外の場合はASCII文字の範囲) | Shift-JIS | EUC | UTF-8 | Shift-JIS(ASCII文字の範囲) |
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