uCosminexus EUR システム設計ガイド

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4.4.10 UPC-Aバーコード

<この項の構成>
(1) データの指定
(2) サイズの指定
(3) アイテム枠の幅の指定
(4) プリンタの解像度によって出力できるバーコードの最小サイズ

(1) データの指定

UPC-Aバーコードを表示する場合は,半角数字(0~9)を使用して,12桁(固定)のデータ(データキャラクタ)をデータファイルに指定します。

UPC-Aバーコードの形式を次に示します。

[図データ]

データ(データキャラクタ)は,商品コードを表すキャラクタです。

ナンバーシステムキャラクタは,商品の種別を表すキャラクタです。

チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,バーコードの読み取りの正確性を保つために,データ(データキャラクタ)から,ある計算方法に基づいて求めた値を表すキャラクタです。

業務アプリケーションでチェックキャラクタをあらかじめ付加する場合,例えば,「12345678901」のデータ(データキャラクタ)のチェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,次のような計算方法で求められます。

  1. 桁位置を付けます。求めるチェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,1桁目です。
    桁位置 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
    データ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1  
  2. 偶数桁の数字を加算します。
    1+3+5+7+9+1=26
  3. 2で求めた値を3倍します。
    26×3=78
  4. 1桁目を除く,奇数桁の数字を加算します。
    2+4+6+8+0=20
  5. 3で求めた値と,4で求めた値を加算します。
    78+20=98
  6. 5で求めた値の下1桁の数字を10から減算します。
    10-8=2
    この値が,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)です。
    なお,5で求めた値の下1桁の数字が「0」の場合は,チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は「0」です。

チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,EUR 帳票作成機能で付加することもできます。その場合は,半角数字(0~9)を使用して,11桁(固定)のデータ(データキャラクタ)をデータファイルに指定します。チェックキャラクタ(モジュラチェックキャラクタ)は,[オプション]ダイアログ,または[アイテムのプロパティ]ダイアログで指定できます。

(2) サイズの指定

UPC-Aバーコードで指定できるサイズと単位は0.15~2.1倍です。JIS X0507で規定されている0.8~2.0倍の範囲で指定することを推奨します。

UPC-Aバーコードのサイズは,JIS X 0507で規定されている1モジュール幅に対する倍率を0.01倍単位で指定します。JIS X 0507では,1モジュール幅の標準サイズを0.33mmと規定しています。「モジュール」とは,白バーと黒バー,およびマージンを構成する基本単位を示します。

UPC-Aバーコードは,113モジュールで構成されています。

[図データ]

(1)レフトマージン(9モジュール)
(2)レフトガードバー(3モジュール)
(3)ナンバーシステムキャラクタ(1キャラクタ,7モジュール)
(4)左データキャラクタ(5キャラクタ,35モジュール)
(5)センタバー(5モジュール)
(6)右データキャラクタ(5キャラクタ,35モジュール)
(7)モジュラチェックキャラクタ(1キャラクタ,7モジュール)
(8)ライトガードバー(3モジュール)
(9)ライトマージン(9モジュール)
 

例えば,サイズに「2」を指定すると,「{113(モジュール)×0.33(mm)}×2(倍)」という式によって,幅74.58(mm)のUPC-Aバーコードが帳票に出力できます。

(3) アイテム枠の幅の指定

帳票にUPC-Aバーコードを収めるとき,アイテム枠の幅は,求めた値の小数点以下を切り上げた値で確保すると収まります。この場合は,アイテム枠の幅を75(mm)程度確保すると収まります。

表4-15 UPC-Aバーコードの実サイズ参考値

[サイズ]の値 帳票に出力されるバーコードの実サイズ
0.5 幅 約19(mm)
1 幅 約38(mm)
1.5 幅 約56(mm)

(4) プリンタの解像度によって出力できるバーコードの最小サイズ

出力するプリンタの解像度が300dpiの場合および600dpiの場合
最小サイズは0.8倍です。