画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド

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19.7.2 イベントログに出力するエラーコードとメッセージ

<この項の構成>
(1) エラーコード
(2) メッセージ一覧

(1) エラーコード

Windows サービスとしてXMAP3サーバを起動または終了する際に,致命的なエラーが発生した場合,Windowsに対してサービス固有のエラーコードを返します。

なお,このエラーは,XMAP3サーバで回復できないエラーがシステムに対して発生したことを通知するためのものです。

XMAP3サーバのWindowsサービス運用時のエラーコードを次の表に示します。

表19-10 XMAP3サーバのWindows サービス運用時のエラーコード

エラーコード 意味 考えられる発生要因
2001001 XMAP3サーバの起動処理に失敗
  • すでにXMAP3サーバが起動されている
  • システムに過剰な負荷が掛かっている
  • メモリ領域の確保に失敗した
2001002 イベントオブジェクトの生成に失敗
  • システムリソースが不足している
2001004 SendMessageがタイムアウト
  • システムに過剰な負荷が掛かっている

注※
エラーを解決するには,「表19-11 XMAP3サーバ出力メッセージの内容と対処方法」を参照してください。

(2) メッセージ一覧

XMAP3サーバをWindowsサービスとして起動したときのエラーログ情報は,Windowsシステムのイベントログのアプリケーションログへ出力されます。出力されたイベントログは,イベントビューアで参照できます。出力される情報の内容と対処方法を次の表に示します。なお,対処後は,対象となるXMAP3サーバを必ず再起動してください。

表19-11 XMAP3サーバ出力メッセージの内容と対処方法

メッセージID メッセージ 対処方法
KBXP50101 サービス名ファイルにエラーがあります1 X3PHOSTファイルを開き,エラーのある行を訂正する。またはサーバ起動ファイルに設定したX3PHOSTファイルのファイル名が正しいか設定を見直す。
なお,サーバ起動ファイルを訂正した場合は,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
KBXP50201 サーバAP名ファイルにエラーがあります1 X3PAPLファイルを開き,エラーのある行を訂正する。
KBXP50301 openに失敗しました2 設定ファイルが開けない。ファイルの存在,またはアクセス権を確認する。またはサーバ起動ファイルの設定を見直す。
なお,サーバ起動ファイルを訂正した場合は,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
KBXP50401 readに失敗しました2 設定ファイルが読み込めません。ファイルのアクセス権を確認する。
KBXP50501 ソケットが生成できませんでした3 TCP/IPの設定を見直す。
KBXP50601 bindに失敗しました。 SERVICESファイルの設定を見直して,ほかのアプリケーションとポート番号が重複していないか確認する。
KBXP50701 ホスト情報の取得ができません4 通信情報(HOSTSファイル,またはDNS)の設定を見直す。
KBXP50801 データ送信に失敗しました。 TCP/IPの設定を見直してください。また,ネットワークに過剰な負荷が掛かっていないか確認する。
KBXP50901 データ受信に失敗しました。 TCP/IPの設定を見直してください。また,ネットワークに過剰な負荷が掛かっていないか確認する。
KBXP51001 自ホスト名の取得ができません。 TCP/IP設定を見直してください。
KBXP51101 サービス情報が取得できませんでした5 SERVICESファイル,またはサーバ起動ファイルの設定を見直す。
なお,サーバ起動ファイルを訂正した場合は,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
KBXP51201 listenに失敗しました。 TCP/IPの設定を見直す。また,ネットワークに過剰な負荷が掛かっていないか確認する。
KBXP51301 サービスの起動に失敗しました6 C/Sセットアップを起動したり,X3PHOSTファイルをメモ帳などで開いたりして,設定を見直す。
KBXP51401 IPアドレスの登録に失敗しました。 システムに過剰な負荷が掛かっていないか確認する。ほかのアプリケーションを終了するか,システムを再起動する。
KBXP51501 ウィンドウの生成に失敗しました。 ほかのプログラムを終了後,再起動する。
KBXP51601 システムコールエラーが発生しました。 システムを再起動する。
KBXP51701 メモリ領域が確保できません。 ほかのプログラムを終了後,再起動する。
KBXP51801 プリンタ情報が取得できないため,印刷サービスを起動しません。 表示・印刷セットアップの「プリンタ」の設定を見直す。
KBXP51901 起動時の引数が不正です。 引数の設定を見直す。
KBXP52001 すでにXMAP3サーバが使用されています。 XMAP3サーバ終了後,再起動する。
ターミナルサービスクライアントから起動した場合には,サーバのデスクトップ上にXMAP3サーバのエラーダイアログが表示されていないか確認する。
KBXP52101 構成定義情報を取得できません。 構成定義情報(C/Sセットアップ,またはX3PHOSTファイル)の設定を見直す。
KBXP52201 すでにXMAP3クライアントが使用されています。 XMAP3クライアント終了後,再起動する。
KBXP52301 接続時に割当てが要求された表示・印刷サービスは、他のクライアントで使用中です※7 ※8 ※9 クライアント側でXMAP3クライアント起動時に指定した実行時オプション「/attach」の指定に誤りがないか見直す。または,サーバ側のX3PHOSTファイルに定義した表示・印刷サービスを複数のクライアントに割り当てていないかXMAP3の運用環境を見直す。
KBXP52401 正常に開始しました。

(凡例)
−:なし。

イベントログには,SERVICESファイルのサービス名が表示されます。

注※1
イベントログには,エラーのある行の番号が表示されます。

注※2
イベントログには,アクセスに失敗したファイル名が表示されます。

注※3
イベントログには,作成に失敗したソケットのプロトコル名が表示されます。

注※4
イベントログには,情報の取得に失敗したホスト名が表示されます。

注※5
イベントログには,情報の取得に失敗したSERVICESファイルのサービス名が表示されます。

注※6
イベントログには,起動に失敗したプロセスのファイル名が表示されます。

注※7
イベントログには,ほかのクライアントで使用中の表示・印刷サービス名が表示されます。

注※8
イベントログには,要求された表示・印刷サービスを実行しているクライアントのIPアドレス(16進数表記)が表示されます。

注※9
イベントログには,表示・印刷サービスの要求を行ったクライアントのIPアドレス(16進数表記)が表示されます。

表19-12 Windowsサービス出力メッセージの内容と対処方法

メッセージID メッセージ 対処方法
KBXP80101 システムコールエラーが発生しました。 システムを再起動する。
KBXP80201 メモリ領域が確保できません。他のプログラムを終了後、再起動して下さい。 ほかのプログラムを終了後,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
KBXP80301 XMAP3サーバのプロセス生成に失敗しました。※1 ほかのプログラムを終了する。または,複数起動するXMAP3サーバの数を少なくしてから,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
KBXP80401 XMAP3サーバを開始中にタイムアウトが発生しました。※1 システムに過剰な負荷が掛かっていないか確認する。または,複数起動するXMAP3サーバの数を少なくしてから,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
KBXP80501 XMAP3サーバの停止中にタイムアウトが発生しました。システムを再起動して下さい。※1 システムを再起動する。
KBXP80601 サーバ起動ファイルにエラーがあります。※2 サーバ起動ファイルを開き,エラーのある行を訂正後,Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。
KBXP80701 XMAP3サーバが異常終了しました。※1
  • アプリケーションログに異常終了の原因となったメッセージが出力されていないか確認する。
  • Windowsサービス中の「XMAP3 Server」を再起動する。または,XMAP3サーバ管理コマンドを使用してXMAP3サーバを開始する。
KBXP80801 XMAP3サーバ管理コマンドでXMAP3サーバを開始中にタイムアウトが発生しました。※1 システムに過剰な負荷が掛かっていないか確認してから,XMAP3サーバ管理コマンドを再実行する。
KBXP80901 XMAP3サーバ管理コマンドでXMAP3サーバを停止中にタイムアウトが発生しました。※1 対象のXMAP3サーバがまだ開始していないときは,「KBXP52401 正常に開始しました。」がアプリケーションログに出力されてからXMAP3サーバ管理コマンドを再実行する。対象のXMAP3サーバが開始しているときは,システムを再起動する。

注※1
イベントログには,SERVICESファイルのサービス名が表示されます。

注※2
イベントログには,エラーのある行の番号が表示されます。