画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド

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10.1.3 スタンドアロン構成での実行環境の配布手順

次に示す手順で環境を配布してください。

  1. 実行環境セットアップファイルのバックアップ
    ユティリティの環境ファイル操作機能を使用し,配布元のPCから「実行環境セットアップファイル」をバックアップします。
  2. ユーザファイルのバックアップ
    配布元のPCから,ユーザが作成したファイルをバックアップします。
    なお,AP独自にインストーラを用意している場合,そのインストーラからインストールされるファイルについては,バックアップする必要はありません。
    • APのバックアップ
      APの動作に必要なファイル(拡張子が.EXEや.DLLのファイルなど)をFDなどにコピーしてください。
    • マップファイルのバックアップ
      ユティリティのマップファイル操作機能を使用し,配布元PCから,マップファイルをFDなどにコピーしてください。
      開発環境では,各種ファイルがありますが,実行時に必要なファイルは,次に示すとおりです。
      ・画面と帳票の場合   :物理マップ(.pmp)
      ・書式オーバレイの場合 :書式イメージファイル(.fmp),
                   行制御データファイル(.pci)
      書式イメージファイルおよび行制御データファイルは,帳票の書式オーバレイ機能を使用する時に必要なファイルです。マップを使った画面や帳票だけを使用する場合には,このファイルはありません。
    • 外字のバックアップ
      独自の外字を使用する場合は,エクスプローラなどで外字ファイルをバックアップします。
    • ポップアップメニューファイルのバックアップ
      ポップアップメニューファイルを使用する場合は,エクスプローラなどでポップアップメニューファイル(.csv)をバックアップします。
    • グラフィックデータのバックアップ
      独自のグラフィックを使用する場合は,エクスプローラなどでビットマップファイル(.bmp),メタファイル(.wmf/.emf),およびJPEGファイル(.jpg/.jpeg)をバックアップします。
    • FAX宛先ファイルのバックアップ
      FAXコネクション(FAXC/SPOOL)との連携で使用するFAX宛先ファイルを,配布先PCでも利用する場合,エクスプローラなどでFAX宛先ファイルをバックアップします。
    • アイコンファイルのバックアップ
      実行時のウィンドウに独自のアイコンを使用している場合は,エクスプローラなどでアイコンファイル(.ico)をバックアップします。
  3. 配布元PCでの起動パスの調査
    APの起動のために,APのパスが指定されている場合があります。あらかじめパスが指定されているかどうかを調査しておいてください。パスは,AUTOEXEC.BATファイルのPATHパラメタに設定してあります。
  4. 配布元PCでのOS設定の調査
    配布元のPCで次に示す内容を,Windowsの画面のプロパティまたはコントロールパネルの「画面」で調査してください。
    • 画面の解像度
    • 使用している色数
    • フォントの大きさ
    • 日本語入力システム(IME)の設定
  5. 配布先PCでのOSの設定
    配布元と配布先でOSが同じであれば,基本的に「画面の解像度」,「使用している色数」,「フォントの大きさ」および「日本語入力システム(IME)の設定」を合わせてください。
    機種が異なる,またはOSが異なるなどの理由で,同じ条件に設定できない場合は,配布元のPCと表示形式が異なります。
  6. 配布先PCへのプリンタドライバの組み込み
    プリンタを接続する場合は,対応するプリンタドライバを組み込んでおいてください。プリンタドライバが組み込まれていないと,XMAP3でのプリンタの設定ができません。
  7. 配布先PCへのプログラムのインストール
    配布先PCへは,あらかじめ必要となるプログラムをインストールしておいてください。XMAP3のランタイムシステムは必ずインストールしておく必要があります。XMAP3のインストーラがインストールフォルダに関する情報などを設定しますので,必ずインストーラ(FDからの場合はXMAP3のSETUP.EXE)を用いて組み込んでください。単純に,XMAP3の実行形式ファイルだけをコピーしても動作しません。
  8. 実行環境セットアップファイルのリストア
    配布先PCに,「手順1. 実行環境セットアップファイルのバックアップ」でバックアップしておいたファイルを,ユティリティの環境ファイル操作機能を使用してリストアしてください。
  9. ユーザファイルのコピー
    AP独自のインストーラを用意している場合は,インストーラを使ってインストールしてください。
    インストーラのない場合は,配布先PCに,「手順2. ユーザファイルのバックアップ」でバックアップしておいたファイルをコピーしてください。コピーするフォルダは,配布元PCと同じフォルダ構成にすることをお勧めします。
    配布元のPCとは別フォルダにコピーした場合は,次の作業が必要です。
    • APの場合
      配布元PCでAPのフォルダをパス指定している場合は(AUTOEXEC.BATファイルなどで指定),配布先のPCのコピー先フォルダを指定してください。
    • バックアップしたファイルの場合
      配布先PCの表示・印刷セットアップの「アプリケーション1」タブおよび「アプリケーション2」タブで,格納フォルダのパスを変更してください。
    • アイコンファイルの場合
      配布先PCの表示・印刷セットアップの「デザイン2」タブで,ファイルのパスを変更してください。
  10. 個々のPCに必要な設定
    次に示す設定は,それぞれのPCで必要になります。
    • 自PCにプリンタを接続するとき,配布先PCで接続するプリンタ名称が異なる場合,表示・印刷セットアップの「プリンタ」タブで設定を変更してください。
    • デスクトップPCからノートPCに配布するなど,PCの機種や使用するキーボードの種別が異なる場合は,配布先のPCの表示・印刷セットアップで,キーに関する設定を変更する必要があります。
  11. 動作の確認
    1.から10.までの作業が終了したら,配布したAPを一とおり動かして,正常に動作するかどうかを確認してください。確認のポイントを次に示します。
    《画面》
    ウィンドウが画面の中に収まっているか。
    色は正常か。
    キーボードやマウスによる操作ができるか。
    《帳票》
    印刷した帳票が用紙に収まっているか。
    連続印刷したとき,印刷のずれが発生していないか。