画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド
(1) ターミナルサービス構成の実行環境で利用できる機能
ターミナルサービス構成の実行環境で利用できるXMAP3の機能を次の表に示します。
表5-5 XMAP3の提供機能ごとの適用範囲(ターミナルサービス構成の実行環境)
機能名 |
ターミナルサービス構成での運用可否 |
サーバ(デフォルトデスクトップ) |
クライアント(ターミナルサービス) |
実行系機能 |
スタンドアロン |
○ |
△ |
C/S |
○ |
× |
メインフレーム連携※ |
○ |
× |
大量外字 |
○ |
× |
Web |
○ |
× |
実行環境設定機能 |
表示・印刷セットアップ |
○ |
△ |
C/Sセットアップ |
○ |
× |
トラブルシュート機能 |
ロギング支援 |
○ |
△ |
ハードコピー |
○ |
△ |
保守機能 |
ユティリティ(環境ファイル操作) |
○ |
△ |
- (凡例)
- ○:機能を利用できる。
- △:機能を利用できる。ただし,利用できる機能の一部に制限がある。
- ×:機能を利用できない。
- 注※
- OpenTP1およびCommuniNetとの連携には対応していません。
- XMAP3(XMAP3/Webを除く)のすべての製品で,ターミナルサービスを利用した運用ができます。ターミナルサービスのクライアントでは,XMAP3各製品のスタンドアロン構成での実行機能およびトラブルシュート機能を利用できます。また,サーバでXMAP3を使用する場合には,ターミナルサービスを利用しない場合のXMAP3と同様の運用ができます。
- ターミナルサービス構成では,XMAP3のC/S機能の運用はできません。ただし,ターミナルサービスを利用しない構成で,サーバにXMAP3のC/S環境を構築して利用することはできます。また,WindowsのサービスとしてのXMAP3サーバの起動や停止などの運用は,ターミナルサービスから操作できます。
- ターミナルサービスを利用してXMAP3を運用する場合,XMAP3の実行環境設定ファイルなどはサーバで管理します。サーバでの一元管理によって,すべてのクライアントからサーバ上の一つの環境設定ファイルを参照することになり,各クライアントで共通の実行環境を動作させることができます。クライアントごとに異なる実行環境を設定することはできません。
したがって,表示・印刷セットアップ機能,ユティリティの環境ファイル操作機能,およびユティリティのインポート機能のオプション設定は,一つのクライアントからだけ操作できます。複数のクライアントから同時にこれらの機能を利用することはできません。また,これらの操作は,運用管理者が実施してください。
- ロギング支援機能およびハードコピー機能の環境情報の設定は,一つのクライアントからだけ操作できます。複数のクライアントから同時に設定することはできません。
(2) 画面表示機能の制限事項
XMAP3スタンドアロン実行での画面表示機能については,クライアントおよびサーバのどちらで実行した場合でも,ターミナルサービスを利用しない場合と同様にXMAP3の機能を利用できます。ただし,Windowsが提供するターミナルサービス機能の仕様によって,次に示す利用制限がありますのでご注意ください。
- ターミナルサービスの機能では,クライアントPC固有のデバイスに対して直接アクセスすることはできません。このため,MCR装置は使用できません。
- ターミナルサービスの機能では,エラー発生時にシステムから通知されるエラービープ音をクライアントから発信できません。このため,入力不可項目に対してユーザがアクセスしたときなどに,ユーザにエラーを通知する場合は,表示・印刷セットアップの「エラーをダイアログ表示する」の設定し,明示的にエラーを通知する手段を設ける必要があります。
- ターミナルサービスの機能では,最良のパフォーマンスを得るために,実際の画面解像度に関係なく,クライアントの画面に対して256色の表示色を割り当てます。このため,XMAP3で設定した表示色のカスタマイズは,実行時に256色の表示色の範囲に制限されて動作します。
- ターミナルサービスの機能では,クライアントのディスプレイ解像度を意識しません。このため,XMAP3で設定した解像度ごとのフォントのカスタマイズ(サイズとフォント種別)は,サーバの解像度によって決定されます。したがって,実際のクライアントでの解像度に合ったフォント表示はできません。運用の際は,サーバとクライアントの解像度を調整して,適切な値を設定してください。
(3) 帳票印刷機能の制限事項
XMAP3スタンドアロン実行での帳票印刷機能については,クライアントおよびサーバのどちらで実行した場合でも,ターミナルサービスを利用しない場合と同様にXMAP3の機能を利用できます。ただし,Windowsが提供するターミナルサービス機能の仕様によって,次に示す利用制限がありますのでご注意ください。
- ターミナルサービスの機能では,クライアントに接続されたローカルプリンタの名称は,ターミナルサービスのセッション確立のたびに異なる名称が割り当てられます。このため,XMAP3で,クライアントに接続されたローカルプリンタ名称を特定した帳票出力機能は利用できません。ネットワークプリンタとして利用するか,「通常使うプリンタ」を利用してください。
- 日立拡張プリンタマネージャと連携する場合,クライアントに接続されたプリンタへの帳票印刷は利用できません。
- 日立拡張プリンタマネージャと連携する場合に,障害発生時のリカバリ操作をクライアントで行うことはできません(サーバで操作する必要があります)。
- FAXC/SPOOLとの連携機能は利用できません。
- JP1/NPSとの連携機能は利用できません。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2001, 2006, Hitachi, Ltd.