画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド
4.1.1 ドローセットアップ機能の概要
XMAP3のドローセットアップで設定する開発環境は,次のように大きく分類されます。
- 分類1:ドローの設定
- ドローの画面・帳票定義,およびプログラムに関する設定です。
- 分類2:運用管理者用の設定
- システム全体の運用に関する設定です。管理者レベルの限られた人が設定することをお勧めします。
(2) 設定項目の区分
ドローセットアップで設定する各項目は,その設定内容が何に関係および影響するかによって,次の区分に分かれます。ドローセットアップでは,設定項目がどの区分であるかを十分に考慮しながら変更することをお勧めします。
A,B,およびCは,このマニュアルで使用する区分コードです。
- ドローの仮定値(A)
ドローで定義する画面・帳票属性や,各種オブジェクトごとの属性の初期値です。「分類1:ドローの設定」に含まれます。画面・帳票の新規作成時や,オブジェクトを新規にレイアウト定義画面に貼り付けたときだけ有効になります。この属性は,定義内容に応じて,ドローのダイアログで変更できます。よく使用する属性に設定しておくことで,画面・帳票定義の省力化を実現できます。
- プログラムの標準値(B)
画面・帳票を使用するプログラムに関係および影響する標準値です。「分類1:ドローの設定」に含まれます。一度設定したら原則として変更できません。
開発途中で変更が発生した場合は,ドローセットアップで新しい環境を設定したあと,ユティリティのセットアップ情報反映機能で既存の定義ファイル(マップ定義ファイル,書式定義ファイル)に対し変更内容を反映する必要があります。さらに,変更した定義ファイルから,論理マップおよび定義体(物理マップ,または書式イメージファイルおよび行制御データファイル)を再度生成する必要があります。また,変更内容によっては,APの変更やリコンパイルが必要になります。
- システムの標準値(C)
システム全体の方針で決める設定項目です。「分類2:運用管理者用の設定」に含まれます。APの内容に関係するため,一度設定したら原則として変更できません。
開発途中で変更が発生した場合は,ドローセットアップで新しい環境を設定したあと,ユティリティのセットアップ情報反映機能で既存の定義ファイルに対し変更内容を反映する必要があります。さらに,変更した定義ファイルから,論理マップおよび定義体を再度生成する必要があります。そして,変更内容によっては,動的変更テーブルが変更される場合もあるため,APや運用方法の見直しが必要です。
ドローセットアップとドローの関係を次の図に示します。
図4-1 ドローセットアップとドローとの関係
- 開発環境のセットアップ
ドローセットアップを使用して,画面や帳票を作成するための開発環境を整えます。この設定内容はファイルに保管されます。ドローセットアップでは,設定内容をプリンタで印刷して確認できます。また,AP実行時の動的変更に使用する修飾名の設定を変更した場合は,その設定内容から動的変更テーブルを生成できます。
- 画面・帳票の定義
ドローを使用して,画面や帳票を定義します。このとき,ドローセットアップの設定内容が参照され,画面・帳票定義に取り込まれます。画面・帳票定義は,定義ファイル(マップ定義ファイルまたは書式定義ファイル)に保管します。
- マップ生成
ドロー(定義の保存操作をすると自動的にマップが生成される)またはユティリティのマップ機能を使って,完成した画面・帳票の定義ファイルから,論理マップと定義体(物理マップまたは書式イメージファイル,および行制御データファイル)を生成します。画面・帳票定義に取り込まれたドローセットアップの設定に従ってマップが生成されます。
- ドローセットアップの設定を変更した場合
新しい設定を既存の定義ファイルに反映するため,ユティリティのセットアップ情報反映機能を実行します。このとき,画面・帳票定義に取り込まれているドローセットアップの区分「B(プログラムの標準値に含まれる設定項目)」の設定が更新されます。詳細については,「15.6 セットアップ情報反映」を参照してください。
さらに,再度マップ生成をすると,生成される論理マップと定義体に,区分「C(システムの標準値に含まれる設定項目)」の新しい設定が反映されます。
(4) 設定項目のマップ定義ファイルへの反映について
ドローセットアップ機能の設定項目が,マップ定義ファイルに,どのように反映されるのか,マップ定義ファイルの新規作成,更新,およびユティリティ機能の「セットアップ情報反映」を利用した場合について説明します。
マップ定義ファイルを新規作成した場合は,設定項目が次の図のように反映されます。
図4-2 マップ定義ファイルの新規作成での設定項目の反映
マップ定義ファイルを新規作成した場合は,設定項目が次の図のように反映されます。
図4-3 マップ定義ファイルの更新での設定項目の反映
ユティリティ機能の「セットアップ情報反映」を利用した場合,設定項目が次の図のように反映されます。
図4-4 「セットアップ情報反映」を利用した場合の設定項目の反映
ドローセットアップの設定には,システム全体に係る項目があります。したがって,チームでの開発をする場合,画面や帳票を定義する方に対して設定を抑止するために,ドローセットアップのアイコンを削除してXMAP3を配ることをお勧めします。
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