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7.16.1 透かし情報ファイルの作成

透かし情報ファイルは,メモ帳など,テキストファイルが編集できるエディタを起動して編集します。任意の拡張子のファイルを使用できます。

<この項の構成>
(1) 透かし情報ファイルの構文
(2) 透かし情報ファイルのキーワード
(3) 透かし情報ファイルの文字コード
(4) 透かし情報ファイルの注意事項

(1) 透かし情報ファイルの構文

キーワード=値▼
キーワード=値▼
   :
(凡例)
▼:改行コードまたはEOFを示します。
注※
改行コードだけの行は無視されます。

キーワードに指定できる値を次に示します。

表7-30  透かし情報ファイルの構文

キーワード
IMAGE_FILE 複写検知用の画像ファイルを指定します。
IMAGE_STYLE 複写検知用の画像ファイルの展開方法を指定します。
IMAGE_STARTPOS 複写検知用の画像を貼り付ける開始座標を指定します。
IMAGE_ENDPOS 複写検知用の画像を貼り付ける終了座標を指定します。
TINT_DATA 地紋透かしとして埋め込むデータを指定します。
TINT_COLOR 地紋透かしの色を指定します。
TINT_DENSITY 地紋透かしの濃度を指定します。
TINT_STARTPOS 地紋透かしを埋め込む領域の左右を指定します。
TINT_ENDPOS 地紋透かしを埋め込む領域の上下を指定します。

キーワードの指定は,PDF形式ファイルに複写検知機能を追加する場合と,PDF形式ファイルに偽造・改ざん検知機能を追加する場合とで異なります。キーワードと対応する出力機能について,次に示します。

必ず指定するキーワードを省略した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。複写検知機能と偽造・改ざん検知機能のどちらか,または両方を指定できます。どちらも指定しない場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

表7-31  キーワードと対応する出力機能

キーワード 複写検知機能 偽造・改ざん検知機能
IMAGE_FILE
IMAGE_STYLE
IMAGE_STARTPOS
IMAGE_ENDPOS
TINT_DATA
TINT_COLOR
TINT_DENSITY
TINT_STARTPOS
TINT_ENDPOS
(凡例)
◎:必ず指定するキーワードです。
○:指定を省略できるキーワードです。
△:指定しても無視されるキーワードです。

(2) 透かし情報ファイルのキーワード

(a) IMAGE_FILE

複写検知用の画像ファイルを指定します。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードIMAGE_FILEの形式
IMAGE_FILE=画像ファイル名
画像ファイル名
PDF形式ファイルに埋め込む画像ファイル名を指定します。
指定できるファイル名は,フルパスの場合は259文字以内,相対パスまたはファイル名だけの場合は255文字以内です。
なお,相対パスまたはファイル名が指定されている場合は,環境変数EURPS_IMAGEPATHを参照してフルパスにします。環境変数EURPS_IMAGEPATHが設定されていない場合は,EUR Developer,またはEUR Print Service Enterpriseのインストール先フォルダが設定されます。
指定できる画像ファイルのデータ形式は,Windows BITMAP(Windows 3.0以前のビットマップ形式を除く)またはJPEGです。
Windows BITMAPまたはJPEG以外の形式の画像ファイルを指定した場合は,エラー(KEEU082-E)になります。GIFまたはTIFFを指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。
指定できる画像ファイルの詳細については,紙の番人のドキュメントを参照してください。
(b) IMAGE_STYLE

複写検知用の画像ファイルの展開方法を指定します。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードIMAGE_STYLEの形式
IMAGE_STYLE=〔ONE | TILE〕
ONE
指定開始座標の位置へ貼り付けます。
TILE
指定開始座標から終了座標までタイリングで貼り付けます。
(c) IMAGE_STARTPOS

複写検知用の画像を貼り付ける開始座標を指定します。用紙の左上を原点としたX座標とY座標で指定します。単位はミリメートルです。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードIMAGE_STARTPOSの形式
IMAGE_STARTPOS=x,y
x
開始座標のX座標を,3桁以内の正の整数値で指定します。
y
開始座標のY座標を,3桁以内の正の整数値で指定します。
注※
キーワードIMAGE_STARTPOSで指定できる範囲を,次に示します。
[図データ]
(d) IMAGE_ENDPOS

複写検知用の画像を貼り付ける終了座標を指定します。用紙の左上を原点としたX座標とY座標で指定します。単位はミリメートルです。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードIMAGE_ENDPOSの形式
IMAGE_ENDPOS=x,y
x
終了座標のX座標を,3桁以内の正の整数値で指定します。
y
終了座標のY座標を,3桁以内の正の整数値で指定します。
注※
キーワードIMAGE_ENDPOSで指定できる範囲を,次に示します。
[図データ]
なお,キーワードIMAGE_STYLEに「ONE」を指定した場合,キーワードIMAGE_ENDPOSは省略できます。キーワードIMAGE_STYLEに「TILE」を指定した場合,キーワードIMAGE_ENDPOSを省略すると「ONE」を指定した場合と同じ動作になります。
(e) TINT_DATA

地紋透かしとして埋め込む文字を指定します。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードTINT_DATAの形式
TINT_DATA=文字列
文字列
PDF形式ファイルに埋め込む地紋透かしの文字を指定します。Shift JIS範囲内の文字集合の文字を指定できます。Shift JIS範囲外の文字集合の文字を指定した場合,「?」に変換されて出力されます。指定できる文字列は,Shift JISエンコード後の文字列で1,024バイトまでです。
(f) TINT_COLOR

地紋透かしの色を指定します。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードTINT_COLORの形式
TINT_COLOR=〔B | Y〕
B
地紋透かしの色を黒に指定します。
Y
地紋透かしの色を黄色に指定します。
(g) TINT_DENSITY

地紋透かしの濃度を指定します。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードTINT_DENSITYの形式
TINT_DENSITY=〔D | L〕
D
地紋透かしの濃度を「濃い」に指定します。
L
地紋透かしの濃度を「薄い」に指定します。
(h) TINT_STARTPOS

地紋透かしを埋め込む領域の左右を指定します。用紙の左右の端から,地紋透かしを埋め込む領域の左右の端までの距離で指定します。単位はミリメートルです。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードTINT_STARTPOSの形式
TINT_STARTPOS=x,y
x
用紙の左端から,地紋透かしを埋め込む領域の左端までの距離を,3桁以内の正の整数値で指定します。
y
用紙の右端から,地紋透かしを埋め込む領域の右端までの距離を,3桁以内の正の整数値で指定します。
注※
キーワードTINT_STARTPOSで指定できる範囲を,次に示します。
[図データ]
(i)  TINT_ENDPOS

地紋透かしを埋め込む領域の上下を指定します。用紙の上下の端から,地紋透かしを埋め込む領域の上下の端までの距離で指定します。単位はミリメートルです。複数指定した場合は,エラー(KEEU081-E)になります。

■キーワードTINT_ENDPOSの形式
TINT_ENDPOS=x,y
x
用紙の上端から,地紋透かしを埋め込む領域の上端までの距離を,3桁以内の正の整数値で指定します。
y
用紙の下端から,地紋透かしを埋め込む領域の下端までの距離を,3桁以内の正の整数値で指定します。
注※
キーワードTINT_ENDPOSで指定できる範囲を,次に示します。
[図データ]

(3) 透かし情報ファイルの文字コード

透かし情報ファイルの文字コードを次に示します。

表7-32  透かしファイルの文字コード

Windows環境の場合 UNIX/Linux環境の場合
CP932(Shift JISエンコード)
UTF-8
UTF-16
(凡例)
−:該当する項目はありません。
注※
日本語環境限定です。

(4) 透かし情報ファイルの注意事項