19.8.4 ハードコピー採取の注意
次に,ハードコピー機能を使用するときの注意について説明します。
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ウィンドウの背景色を指定している場合,プリンタドライバによっては,ウィンドウ全体が黒で印刷されるときがあります。Windowsのプリンタの設定で,グラフィックス印刷モードや写真印刷モードなどの画像印刷用のモードがある場合は,そのモードにすることで印刷結果が改善されることもあります。また,ハードコピーの設定で印刷編集に「モノクロ」を指定すると改善されることもあります。この設定をしても改善されない場合,表示・印刷セットアップの表示色の設定で,一時的に背景色を白などの薄い色に変更して印刷してください。
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ディスプレイ内にウィンドウ全体が表示しきれていない場合は,はみ出している部分のハードコピーを採取することはできません。ウィンドウがディスプレイ内に表示されるように,画面の解像度を設定し直してください。
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XMAP3の画面を同時に複数表示していると,目的としたウィンドウのハードコピーが採取できない場合があります。採取したいウィンドウだけを表示して,再度ハードコピーを採取してください。ただし,一次ウィンドウおよび二次ウィンドウの複数表示では問題ありません。
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XMAP3を使用して画面を表示しているAPが同時に複数個表示されている場合は,どの画面が採取されるかは場合によって異なります。ハードコピーを採取するときは,XMAP3を使用するAPは一つだけにしてください。
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256色表示環境でハードコピーを採取する場合,画面の色が不正なままハードコピーが採取されるときがあります。ハードコピーの採取は,6万色以上を表示できる環境で実行してください。
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ハードコピーは,画面上に実際に表示されているウィンドウを採取の対象とします。タスクバーなどのほかのウィンドウが,XMAP3ウィンドウ上に重なって表示されている場合,そのウィンドウも一緒に採取されます。できるだけウィンドウが重なり合わないように十分な広さを持つディスプレイの上でハードコピーを実行してください。
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「黒背景画面での強制モノクロ反転」機能は,ハードコピーを取る画面上に,黒要素が60%以上を占める場合にモノクロ反転して,ハードコピーを採取します。
この機能では黒要素の割合を判定する際,カラーの状態で黒ドット数の占める割合を求めるため,黒以外の背景画面では黒要素0%と判断してモノクロ反転しません。
また,同一画面でも,カーソル選択状態,範囲選択状態によって黒要素の割合が可変となり,モノクロ反転が起こるケースと起きないケースがあります。
なお,印刷対象を「全画面」にすると,デスクトップ上で使用している壁紙の影響でモノクロ反転が起こるときがあります。その場合は,ハードコピーのプロパティで「黒背景画面での強制モノクロ反転」のチェックを外してください。
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[ハードコピー設定]ダイアログで印刷先プリンタを選択する場合,[印刷中]ダイアログが開いているときは,Windowsに設定する「通常使うプリンタ」の変更はシステムに反映されません。
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描画が遅いマシンで実行する場合,XMAP3の画面が完全に描画されないうちにハードコピーが採取される場合があります。その場合は,ハードコピーの設定でハードコピー採取の待ち時間を大きくしてください。
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ハードコピー機能は,画面の重なりを操作して,XMAP3の画面を手前にしてから使用してください。
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一度ハードコピーを採取し,そのあとプリンタを変更しても,変更したプリンタに出力されません。プリンタを変更する場合は,ハードコピーを再起動し,プリンタを変更してからハードコピーを採取してください。
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[プリンタの設定]ボタンをクリックしたときに開かれる[印刷]ダイアログを操作中に,Windowsシステムのプリンタ設定で「通常使うプリンタ」を変更してもシステムには反映されません。ハードコピーのプリンタ設定とWindowsシステムのプリンタ設定を同時には操作しないでください。
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画面のカラーパレットに指定している色数の設定が「256色」で,複数のアプリケーションが動作している場合,バックエンドにあるウィンドウの色が一時的に変わるときがあります。このようなときは,システムのカラーパレットで指定している画面の色数を増やしてください。または,複数のアプリケーションを同時に実行しないでください。
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「テキスト,アプリ,その他の項目サイズ」は「100%」を指定してください。この設定は,[システム]−[ディスプレイ]−[拡大縮小とレイアウト]で確認できます。「100%」以外に設定を変更した場合,画面のハードコピーは正しく取得できません。