画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


15.1.4 表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)

表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)とは,XMAP3/Web for Cosminexusを使用したシステム構成で,画面表示や帳票印刷環境を定義するファイルです。

表示・印刷環境ファイルは,XMAP3 Cosminexus連携機能の場合は起動HTMLの環境設定ファイルパスで,XMAP3 TP1/Web連携機能の場合はサーバ環境定義ファイルの環境設定ファイルパスで定義したフォルダに格納します。

表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の記述形式を次に示します。

形式

サービス名.パラメタ = 設定値

コメント行の設定

定義項目の前に「#」を付けると,コメント行として扱われます。ただし,「#DSP」および「#PRT」で始まる行はコメント行として扱われません。

注意事項
  • 表示・印刷環境ファイルの定義項目は,項目ごとに行末で改行してください。

  • 変更した設定は,次回起動HTMLを読み込んだタイミングで反映されます。

  • XMAP3/Web for Cosminexusでは,Webクライアント単位に表示・印刷環境を設定できません。

〈この項の構成〉

(1) XMAP3/Web for Cosminexusで無効になる定義項目

C/S構成やスタンドアロン構成のシステムの表示・印刷環境ファイルでは有効となる定義でも,XMAP3/Web for Cosminexusを利用したシステムでは,無効となる定義項目があります。XMAP3/Web for Cosminexusで無効になる定義項目を次の表に示します。なお,表示・印刷セットアップでは,無効になる定義項目は不活性で表示されるか,または表示されないため,設定できません。

表15‒2 XMAP3/Web for Cosminexusで無効になるX3PCONFの定義項目

表示・印刷環境ファイルでの記述形式

意味

*.COCLTCNF

C/S構成のクライアント側で,表示・印刷環境ファイルの有効/無効の設定(ローカルコンフィグ)

*.COGPTH

グラフィックファイルパス※1

表示サービス名.DCICFN

アイコンファイルパス※2

表示サービス名.DCCMPR

印刷サービス名.PCCMPR

マップデータ圧縮機能使用有無

*.PCFAXF

ファックス宛先フォルダ※1

表示サービス名.DCXCLS

閉じるボタンでの一次ウィンドウの破棄

表示サービス名.DCKDIV = EXECUTE

テンキーボード側/キーの動作

表示サービス名.DCKDIV = RETURN

表示サービス名.DCKMUL = EXECUTE

テンキーボード側*キーの動作

表示サービス名.DCKMUL = RETURN

表示サービス名.DCKSUB = EXECUTE

テンキーボード側−キーの動作

表示サービス名.DCKSUB = RETURN

表示サービス名.DCKADD = EXECUTE

テンキーボード側+キーの動作

表示サービス名.DCKADD = RETURN

表示サービス名.DCONCP

カーソル位置の1文字をコピーする

表示サービス名.DCWNTL

ウィンドウタイトル表示有無※3

表示サービス名.DCMPTH

ポップアップメニューファイルパス※1

表示サービス名.DCMCSH

ポップアップメニューファイル読み込み契機の指定

表示サービス名.DCWNCT

コントロールボタンの有無※2

表示サービス名.DCWNMX

最大化ボタンの有無※2

表示サービス名.DCWNMN

最小化ボタンの有無※2

表示サービス名.DCMPCS

クローズボタン表示有無※2

表示サービス名.DCWNSW

全画面表示の指定※2

表示サービス名.DCMPPS

1次ウィンドウの位置

表示サービス名.DCWSRS = COMMON

1次ウィンドウの画面のサイズを変更してサービス毎に保存

表示サービス名.DCWPRS

1次ウィンドウの画面の位置を保存

表示サービス名.DCVTSL

画面より大きい場合,スクロールバーを付ける※4

表示サービス名.DCOPFC

CUIフォーカスなしオペレータインジケータ背景色

表示サービス名.DCGOFC

GUIフォーカスなしオペレータインジケータ背景色

印刷サービス名.POPASZ=MAP

印刷用紙サイズ

印刷サービス名.PCSPCR=HARDINIT

改ページ動作

*.COGNK5

*.COGNK6

*.COGNK7

元号

*.COGNE5

*.COGNE6

*.COGNE7

元号の略称

*.COGNS5

*.COGNS6

*.COGNS7

元号の開始年月日

*.CODHCP

サーバの一括有効化の有効/無効

*.CONAT

NATを利用する環境でのC/Sシステムの通信設定簡略化機能の使用有無

表示サービス名.DCAHIN

先行入力の使用有無

注※1

XMAP3 Cosminexus連携機能の場合は起動HTMLのデータファイルパスで,XMAP3 TP1/Web連携機能の場合はサーバ環境定義ファイルのデータファイルパスで定義します。定義方法については,「15.1.9 サーバ環境定義ファイル(X3WEBSRV)」を参照してください。

注※2

Webブラウザウィンドウの表示設定に依存します。

注※3

この項目でWebブラウザのウィンドウタイトルの非表示にはできません。

注※4

画面がWebブラウザのウィンドウよりも大きい場合,Webブラウザの機能によってスクロールバーが付けられます。

(2) XMAP3/Web for Cosminexusで有効になる定義項目

C/S構成やスタンドアロン構成のシステムの表示・印刷環境ファイルでは無効となる定義でも,XMAP3/Web for Cosminexusを利用したシステムでは,有効になる定義項目があります。XMAP3/Web for Cosminexusで有効になる定義項目を次の表に示します。表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)をテキストエディタで開いて,定義項目を追加してください。なお,表示・印刷セットアップで有効になる定義項目については,「8.1.3 設定項目の一覧」,「9.1.3 設定項目の一覧」および「10.1.3 設定項目の一覧」を参照してください。

表15‒3 XMAP3/Web for Cosminexusで有効になるX3PCONFの定義項目

表示・印刷環境ファイルでの記述形式

意味

*.DCGMSW

メニューバー拡張機能の使用有無

*.DCHCEX

ハードコピー機能の使用有無

*.DCHCWN

ハードコピー機能の対象

*.DCHCKY

ハードコピー機能のショートカットキー

*.DCHCWT

ハードコピー機能の最大印刷待ち時間

*.DCHCST

ハードコピー機能の印刷開始までの待ち時間

(a) メニューバー拡張機能の使用有無(*.DCGMSW=)

Webブラウザのメニューバーに混在して表示していたXMAP3のメニューを,XMAP3 ActiveXコントロール画面内に表示できます。

XMAP3画面に定義したメニューだけを分離して表示するため,メニューが参照しやすくなり,オペレータの操作ミスの防止に役立ちます。

[図データ]

メニューバー拡張機能は「Webシステムの一次ウィンドウ」が対象です。二次ウィンドウのメニューバー表示については変更ありません。また,パラメタの指定を省略するとOFFが仮定されます。

  • メニューバー拡張機能を使用する(ON

    XMAP3 ActiveX コントロール画面内に,XMAP3のメニューを表示します。

  • メニューバー拡張機能を使用しない(OFF

    Webブラウザのメニュー内にXMAP3のメニューを混在して表示します。

    注意事項

    メニューバーを操作する場合は,画面上に見える状態で操作してください。スクロールしてメニュー項目が見えない状態では使用できません。

(b) ハードコピー機能の使用有無(*.DCHCEX=)

ハードコピー機能を使用すると,XMAP3のCUI画面やGUI画面,またはWindowsのデスクトップ画面を通常使うプリンタに印刷できます。APから出力したデータが正しく画面に表示されているか確認したいときや,トラブルが発生したときのデバッグなどに利用できます。

パラメタの指定を省略すると,ONが仮定されます。

  • ハードコピー機能を使用する(ON

    ショートカットキーを押すと,ハードコピーを印刷できます。

  • ハードコピー機能を使用しない(OFF

    ショートカットキーを押してもハードコピーは印刷されません。誤操作を防止できます。

ハードコピー機能を使用するときの注意を次に示します。

  • ハードコピー機能を実行すると,オペレータインジケータの表示が変化します。オペレータインジケータ以外の画面の表示状態は変化しません。

  • ハードコピーの出力先は,ハードコピーの出力時に選択できません。ハードコピー機能を使用する前に,通常使うプリンタの設定を変更してください。

  • ハードコピーはプリンタドライバの設定に従って印刷されます。印刷設定を変更したい場合は,ハードコピー機能を使用する前に,用紙の大きさ・向きなど,プリンタドライバの設定を変更してください。

  • ハードコピーは,FILEポート接続のプリンタへの出力はできません。

  • XMAP3画面を表示していない状態では,ハードコピー機能を使用できません。XMAP3画面を表示してください。

  • 日本語入力システム(IME)とハードコピーのショートカットキーが重複している場合,IMEの起動中にキーを押すと,IMEのショートカットキーの処理を行うので,ハードコピー機能を実行できません。

  • ハードコピーの出力紙には,タイトルの付加や印刷イメージの中央寄せなどの加工は行えません。用紙の印字できる領域に対して,左上寄せでハードコピーの画像だけを印刷します。

  • オペレータインジケータ部分は,ハードコピーを実行する前(「キーOK」または「レディ」)と異なり,ハードコピーの印刷中を示すメッセージ(「プリントチュウ」または「ハードコピーを印刷中です。」)を表示している状態で印刷されます。

  • ハードコピーは,画面上の見た目と同じ大きさで印刷されます。ただし,画面サイズが用紙の印字可能領域よりも大きい場合は,画面の縦横比を維持したまま縮小し,用紙の印字可能領域いっぱいの大きさで印刷されます。

  • 常に手前に表示されるウィンドウ(タスクマネージャなど)は,ハードコピー機能を使用すると,手前に表示されて印刷されます。

  • XMAP3画面のメニューバー,またはXMAP3画面を表示しているWebブラウザのメニューバーを操作している状態,マウスボタンを押している状態(クリックやドラッグ中など),および日本語入力システム(IME)を起動している状態では,ハードコピー機能を使用できません。

  • ハードコピー機能を使用する場合は,Webブラウザ上のXMAP3画面にフォーカスを移してください。Webブラウザをアクティブにしている場合は,ハードコピー機能を使用できません。

  • ハードコピーを印刷中は,画面を操作できません。

ハードコピーのログについては,「20.3.2(3) ハードコピーログ」を参照してください。

(c) ハードコピー機能の対象(*.DCHCWN=)

ハードコピー機能が印刷の対象とする画面を選択します。パラメタの指定を省略すると,XMAPが仮定されます。

  • XMAP3の画面を印刷する(XMAP

    XMAP3のアクティブウィンドウを印刷できます。

    印刷範囲はXMAP3画面を表示したWebブラウザのウィンドウです。Webブラウザ内のXMAP3画面だけを印刷することはできません。なお,二次ウィンドウが表示されている場合,フォーカスのある二次ウィンドウを印刷します。

  • デスクトップ画面を印刷する(DESKTOP

    デスクトップ画面を印刷できます。

    デスクトップ画面の範囲外にある領域は印刷されません。

(d) ハードコピー機能のショートカットキー(*.DCHCKY=)

ハードコピー機能を実行するためのショートカットキーを指定します。パラメタの指定を省略すると,Pが仮定されます。

  • 割り当て可能なショートカットキー

     Ctrl + A   Ctrl + B   Ctrl + C

     Ctrl + D   Ctrl + E   Ctrl + F

     Ctrl + G   Ctrl + H   Ctrl + J

     Ctrl + K   Ctrl + L   Ctrl + M

     Ctrl + N   Ctrl + O   Ctrl + P

     Ctrl + V  Ctrl + W   Ctrl + X

     Ctrl + Y   Ctrl + Z

    アルファベット1文字を指定します。

    注※

    CまたはVを指定した場合,コピー&ペースト操作キー(表示サービス名.DCCPKY=)に[Ctrl]+[C]と[Ctrl]+[V]が指定されていると,ハードコピー機能のショートカットキーの指定は無効になり,Pが仮定されます。

(e) ハードコピー機能の最大印刷待ち時間(*.DCHCWT=)

印刷処理をキャンセルするまでの最大印刷待ち時間を秒数で指定します。パラメタの指定を省略すると,300が仮定されます。

  • 最大印刷待ち時間(10〜28800

ハードコピーの印刷中は画面を操作できません。ハードコピーの印刷が完了するか,最大印刷待ち時間を超えて印刷ジョブが自動的にキャンセルされると,画面を操作できるようになります。

(f) ハードコピー機能の印刷開始までの待ち時間(*.DCHCST=)

マウスの右クリックで表示されるメニューから印刷を実行すると,メニューの印刷ボタンが印刷される場合があります。印刷開始までの待ち時間に1以上の値を設定することで,メニューの印刷ボタンが印刷されることを防ぎます。パラメタの指定を省略すると,0が仮定されます。

  • 印刷開始までの待ち時間(秒)(0〜99

(3) XMAP3/Web for Cosminexusで仮定値が異なる定義項目

XMAP3/Web for Cosminexusを利用したシステムでは,C/S構成やスタンドアロン構成と仮定値が異なる定義項目があります。XMAP3/Web for Cosminexusで仮定値が異なる定義項目を次の表に示します。

表15‒4 XMAP3/Web for Cosminexusで仮定値が異なるX3PCONFの定義項目

表示・印刷環境ファイルでの記述形式

意味

XMAP3/Web for Cosminexusでの仮定値

*.PCFPTH

PDFファイルの出力先フォルダの設定

次のフォルダが仮定されます。

  1. 環境変数TMPに指定されているフォルダ。

  2. 環境変数TMPがない場合,環境変数TEMPに指定されているフォルダ。

  3. 環境変数TMP環境変数TEMPともにない場合,次のフォルダ。

    システムドライブ\WINDOWS\TEMP