画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


9.4.5 複数の印刷部数を指定する帳票印刷の設定

スタンドアロン構成およびC/S構成の場合,APの起動前に環境変数で印刷部数を指定すると,複数ページの帳票をひとまとまりとして,指定した部数分印刷できます。環境変数で印刷部数を設定すると,あらかじめプリンタドライバに部数が設定されている場合でも,環境変数の指定値で印刷されます。

〈この項の構成〉

(1) 複数の印刷部数を指定する帳票印刷の概要

複数の印刷部数を指定する帳票印刷の概要を次の図に示します。1台のプリンタに2種類の印刷部数を設定する例で説明します。

図9‒12 環境変数で印刷部数を指定する帳票印刷の概要

[図データ]

この図では,二つの仮想端末それぞれに,異なる印刷部数を環境変数で指定します。AP実行時には,仮想端末に指定された部数の指定に従って,複数ページをひとまとまりとした帳票がプリンタへ印刷されます。

印刷部数を指定できるシステム構成,印刷モード,および帳票の種類を次に示します。

(2) 印刷部数の指定方法

印刷部数は,仮想端末ごとに環境変数「XMAP3_PRINTSETS_仮想端末名」で指定します。環境変数「XMAP3_PRINTSETS_仮想端末名」は,AP起動前にバッチファイルなどで設定します。印刷部数を指定して印刷するためには,APでの仮想端末の設定と,XMAP3実行環境での印刷設定が必要です。

印刷部数を指定して印刷する設定の概要を次の図に示します。ここでは,C/S構成で,2種類の印刷部数を設定し,3ページの帳票A,2ページの帳票Bを印刷する例で説明します。

図9‒13 印刷部数を指定して印刷する設定の概要

[図データ]

この図の場合,環境変数で,仮想端末「PRT001」に3部,仮想端末「PRT002」に2部の印刷部数を指定します。APでは,3ページの帳票Aを3部,2ページの帳票Bを2部印刷するために,帳票Aを仮想端末「PRT001」へ,帳票Bを仮想端末「PRT002」へ印刷する処理をコーディングします。

(a) 環境変数の設定

環境変数「XMAP3_PRINTSETS_仮想端末名」に印刷部数を1〜9999の範囲で指定します。省略すると,「1」が仮定されます。範囲外の値を指定した場合は,指定なしとして扱われます。

環境変数を指定すると,プリンタドライバにあらかじめ部数が設定されている場合でも,帳票はXMAP3によって環境変数の指定値で印刷されます。

(b) APでの設定

APでは,印刷したい部数が設定された仮想端末に対して,帳票を印刷する処理をコーディングしてください。

また,AP起動前に,バッチファイルなどで環境変数「XMAP3_PRINTSETS_仮想端末名」を設定してください。

(c) XMAP3実行環境の設定

[表示・印刷セットアップ]ダイアログの[プリンタ]タブで,仮想端末に対応する印刷サービスの「スプール書き出し単位」に「アプリケーション毎」を選択してください。

(3) 印刷枚数および印刷部数指定時の印刷動作の違い

XMAP3には,帳票を印刷する数を設定できる機能が2種類あります。

印刷枚数および印刷部数を指定した場合の動作の違いを次の表に示します。

表9‒19 印刷枚数および印刷部数指定時の動作の違い

印刷枚数※1の指定

印刷部数※2の指定

3ページの帳票の出力結果

指定なし

指定なし

「1」「2」「3」

2

指定なし

「1」「1」「2」「2」「3」「3」

指定なし

2

「1」「2」「3」「1」「2」「3」

2

2

「1」「1」「2」「2」「3」「3」「1」「1」「2」「2」「3」「3」

(凡例)

n」:帳票のページ(n=1〜3)を示します。

注※1

印刷枚数は,帳票属性または制御項目「マップ名-COPIESO」で指定します。

注※2

印刷部数は,環境変数「XMAP3_PRINTSETS_仮想端末名」で指定します。