9.3.2 XMAP3で使用するプリンタのセットアップ
帳票環境(プリンタ)に関する設定項目について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 使用環境
使用環境のシステム構成を,「スタンドアロン」「C/S」から選択します。
なお,この項目は構成が異なるため,XMAP3/Web for Cosminexusでは指定できません。
(2) 「通常使うプリンタ」を自動的に割り当てる
チェックをオンにすると,「通常使うプリンタ」の自動的に割り当てる機能を使用できます。機能の詳細については,「9.4.1 「通常使うプリンタ」への割り当て機能」を参照してください。
このチェックをオンにした場合に,指定できる印刷モードを次に示します。
-
GDI:ページプリンタ
-
GDI:シリアルインパクトプリンタ
-
PDLスルー:LIPS準拠ページプリンタ
-
PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタ
-
PDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ
-
日立ESC/P(A):用紙吸入量0mmのインサータプリンタ
-
日立ESC/P(B):用紙吸入量19mmのインサータプリンタ
-
日立FAXC/SPOOL出力※:ページプリンタ
-
日立FAXC/SPOOL出力※:シリアルインパクトプリンタ
- 注※
-
日立FAXC/SPOOL出力のための印刷モードは,「使用環境」で「スタンドアロン」を指定したときだけ利用できます。
(3) 仮想端末名
使用環境で「スタンドアロン」を指定した場合,APで使用する仮想端末名を指定します。設定したプリンタ間で仮想端末名が重複しないように留意が必要です。仮想端末名に設定できる最大数は1,000台です。使用環境で「C/S」を指定した場合,この設定項目は表示されません。この設定内容は,仮想端末名ファイル(X3MWHOST)の該当項目に反映されます。プリンタ構成ファイルに指定されているプリンタ名がWindowsマシンに設定されていない場合,一覧の[仮想端末名]に「×」が表示されます。
OLTPサーバ構成では,仮想端末名の指定は無効になります。
(4) サービス名
XMAP3システムで使用するサービス名を指定します。使用環境で「スタンドアロン」を指定した場合は,この内容が「プリンタデバイス名」としても扱われます。
使用環境で「スタンドアロン」を指定した場合,#PRTnn(nnは任意の英数字10桁以内)の形式で始まる名称を指定します。直接入力することもできますが,基本的にはコンボボックスから選択してください。設定したプリンタ間で仮想端末名が重複しないように留意が必要です。
使用環境で「C/S」を指定した場合は,次のようにサービス名を指定します。すでにアプリケーションサーバでC/Sセットアップを使ってC/Sシステム環境のセットアップをしていれば,現在設定しているクライアントに対してサーバ上で指定したサービス名を指定してください。また,C/Sシステム環境のセットアップをしていない場合は,ここで設定した内容を必ずサーバ側のC/Sセットアップで指定してください。
サービス名は,14文字以内の半角英数字で指定します。
この設定内容は,仮想端末名ファイル(X3MWHOST),サービス名ファイル(X3PHOST),および表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の該当項目に反映されます。
(5) プリンタデバイス名
使用環境で「スタンドアロン」を指定した場合には,この項目は表示されません。
使用環境で「C/S」を指定した場合は,すでにアプリケーションサーバでC/Sセットアップを使ってC/Sシステム環境のセットアップをしていれば,現在設定しているクライアントに対してサーバ上で指定したプリンタデバイス名を指定してください。また,C/Sシステム環境のセットアップをしていない場合は,ここで設定した内容を必ずサーバ側のC/Sセットアップで指定してください。
プリンタデバイス名は,プリンタ間で名前が重複しないように留意が必要です。
この設定内容は,サービス名ファイル(X3PHOST),およびプリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。
プリンタデバイス名に「PR1」を指定したときは,プリンタ名に対して,必ず,そのWindowsで設定している「通常使うプリンタ」を指定してください。
(6) プリンタ名(ドライバ名)
「プリンタの追加」ウィザードで作成したプリンタ名がドロップダウンリストに表示されます。ここから,設定対象とするプリンタを選びます。プリンタデバイス名にPR1を指定した場合は,そのWindowsで設定した通常使うプリンタ(標準プリンタ)を選択してください。
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。
(7) 印刷モード(PrintType=)
プリンタ出力時に適用する印刷モードを「印刷モード」のドロップダウンリストから選びます。印刷モードの種類を次に示します。この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。
-
GDI:ページプリンタ(3)
-
GDI:シリアルインパクトプリンタ(3)
-
PDLスルー:LIPS準拠ページプリンタ(2)
-
PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタ(0)
-
PDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ(8)
-
日立ESC/P(A):用紙吸入量0mmのインサータプリンタ(1)
-
日立ESC/P(B):用紙吸入量9mmのインサータプリンタ(1)
-
日立FAXC/SPOOL出力:ページプリンタ(6)※
-
日立FAXC/SPOOL出力:シリアルインパクトプリンタ(6)※
-
PDFファイル出力:網掛け/グラフィック/書式用(7)
- 注※
-
FAXC/SPOOL出力のための印刷モードは,使用環境で「スタンドアロン」を指定した場合だけ利用できます。
Windowsビットマップ形式のカラーグラフィックデータを印刷する場合には,印刷モードには「GDI:ページプリンタ」を選択することをお勧めします。また,ドローで定義した帳票の対象プリンタ種別(ページ,シリアルインパクト)と,印刷モードの対象プリンタ種別が異なる場合には,印字位置にズレが生じる場合があります。このような場合の印刷時の注意については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」を参照してください。
(8) PDFファイル出力(印刷サービス名.PCFPTH="パス名")
サービスごとのPDFファイルの保存先を設定します。
-
PDF共通フォルダに出力
PDFファイルを,[アプリケーション2]タブで設定したPDF共通フォルダに出力するようにします。パラメタの指定を省略すると仮定されます。
PDF共通フォルダについては,「10.2.7 PDFファイルの格納フォルダの指定」を参照してください。
-
サービス毎に指定したフォルダに出力
PDFファイルを,サービスごとに決められたフォルダへ出力するようにします。フォルダは,ラジオボタンの下の「PDFファイルの出力先」テキストボックスで指定します。この設定内容は,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の該当項目に反映されます。
テキストボックスにパスが入力されていない状態で更新した場合,PDFファイルの出力先はPDF共通フォルダとなります。
なお,XMAP3/Web for Cosminexusでは[参照]ボタンを使用できません。直接テキストエディタで,Webクライアントのフォルダパスを指定してください。
(9) オプション
必要に応じて,次の印刷オプションを設定します。
(a) スプール書き出し単位(PrintJob=)
APから出力する印刷データをスプールに登録するタイミングを設定します。
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。なお,パラメタの指定を省略すると,パラメタは無効になります。設定値に不正な値を指定すると,「アプリケーション毎」が仮定されます。
-
1ページ毎(0)
1ページ単位でプリンタスプールに登録します。
FAXC/SPOOLと連携したFAX出力の場合は,印刷命令(SEND要求)ごとの帳票データの先頭にFAX送信情報が付加され,それぞれが別リクエストとしてFAXキューにスプーリングされます。
PDFファイル出力の場合,印刷ドキュメント名が同じ帳票を連続出力すると,出力のたびにPDFファイルが上書きされ,結果的に,クローズ命令(CLOSE要求)直前に出力したPDFファイルだけが登録されます。
-
アプリケーション毎(1)
プリンタスプールへの登録を,XMAP3のオープン命令(OPEN要求)からクローズ命令(CLOSE要求)までの出力(複数ページ)単位にします。一つのAPで連続して複数ページを印刷する業務の場合には,この指定が必要です。
FAXC/SPOOLと連携したFAX出力の場合は,印刷命令(SEND要求)からクローズ命令(CLOSE要求),またはAPの終了までの間に発行されたすべての帳票データがまとめられ,1リクエストとしてFAXキューにスプーリングされます。
PDFファイル出力の場合,1枚目に指定した印刷ドキュメント名のPDFファイルにすべての帳票が格納されます。
PDLスルー(印刷モードが「PDLスルー:LIPS準拠ページプリンタ」,「PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタ」,「PDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ」または「日立ESC/P」)での印刷の場合,印刷したページ数分の印刷データが一つのドキュメントとしてプリンタスプールに登録されますが,Windowsのプリンタスプールの「ページ数」には常に「1」が表示されます。
(b) 用紙サイズ(IgnorePagesize=)
帳票の用紙サイズを,ドローで定義でした用紙サイズに従うか,Windowsのプリンタ設定値とするかを設定します。
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。なお,パラメタの指定を省略すると,パラメタは無効になります。設定値に不正な値を指定すると,「OS設定優先」が仮定されます。
-
マップ定義優先(0)
Windowsのプリンタのプロパティでの設定値を無効にし,ドローの帳票定義で定義した用紙サイズを優先して印刷します。
-
OS設定優先(1)
表示・印刷セットアップの「印刷モード」で,「GDI:ページプリンタ」または「GDI:シリアルインパクトプリンタ」を指定したときに有効になります。ドローで定義した用紙サイズを無効にし,Windowsのプリンタのプロパティの用紙設定を優先して印刷します。
(c) 用紙の確認通知(UsePrintManager=)
帳票管理ソフトウェアと連携して用紙の確認通知を行う場合,帳票管理ソフトウェアのスプールファイルのドキュメント名を定義します。このスプールファイルのドキュメント名として,マップ名を登録するかどうかを設定します。
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。なお,パラメタの指定を省略すると,パラメタは無効になります。設定値に不正な値を指定すると,「物理マップ名で確認する」が仮定されます。
PDF出力の場合は,表示・印刷セットアップの「用紙の確認通知」の設定には影響されません。印刷ドキュメント名をフルパスで指定した場合は,表示・印刷セットアップでの出力先設定にかかわらず,そのパスに出力します。
OLTPサーバ構成では,印刷ドキュメント名は「OpenTP1」固定になります。
-
行わない(0)
APから指定された印刷ドキュメント名や,環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」で指定された印刷ドキュメント名を,スプールファイルのドキュメント名とします。APからの印刷ドキュメント名の指定がない場合,「XMAP3」をスプールファイルのドキュメント名とします。
-
物理マップ名で確認する(1)
「XMAP3△△△FNAM-物理マップ名(8文字)」※をスプールファイルに登録します。物理マップ名は,物理マップファイル名から拡張子(.PMP)を除いた名称です。
- 注※
-
次の場合は,「印刷ドキュメント名△△△FNAM-物理マップ名(8文字)」となります。
・APから印刷ドキュメント名が指定されている
・環境変数「XMAP3_PRINT_DOCNAME」で印刷ドキュメント名が指定されている
(d) 印刷中ダイアログを表示する(UsePrintDialog=)
APから印刷データがスプールに登録された時点でWindowsの画面上に印刷中であることを示すダイアログを表示するかどうかを設定します。表示する場合は,チェックボックスをオンにします。なお,パラメタの指定を省略すると,「表示しない」が仮定されます。
-
表示しない(0)
-
表示する(1)
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。
- 注意事項
-
XMAP3サーバをWindowsのサービスとして起動させた環境では次の場合だけ有効になります。
Windowsの[管理ツール]−[サービス]で,「デスクトップとの対話をサービスに許可」をチェック
OLTPクライアント構成およびJP1/AJSと連携して運用する場合は,印刷中ダイアログを表示できないので,チェックをオフにしてください。
次に,[印刷中]ダイアログに表示される内容と表示に関する注意について説明します。
- [印刷中]ダイアログに表示される内容
-
[印刷中]ダイアログでは,プリンタ名,帳票名,ページ数が表示されます。プリンタ名には出力先のプリンタ名が表示されます。帳票名には,印刷ドキュメント名が指定されている場合は印刷ドキュメント名が,印刷ドキュメント名が指定されていない場合は物理マップファイル名から拡張子(.PMP)を除いた名称が表示されます。ページ数には,現在印刷中の帳票のページ(何ページ目)が表示されます。
PDF出力の場合,プリンタ名の代わりに,出力中のPDFのファイル名が表示されます。
UNIX サーバホストとWindows クライアントのC/S 構成の場合,UNIX 側の機能である論理ハードコピーを実行すると,帳票名は「HardCopy」となります。
- [印刷中]ダイアログの表示に関する注意
-
-
[印刷中]ダイアログは,APがCOBOL2002の場合は,クローズ命令(CLOSE要求)が発行されるか,APが終了するまで表示されます。
-
Windowsの仕様によっては,印刷中ダイアログが最前面に表示されない場合があります。ただし,印刷中ダイアログ表示中には,タスクバーに印刷中ダイアログが表示中であることを示すボタンが表示されます。ボタンをクリックすると,印刷中ダイアログを最前面に表示できます。
-
印刷中ダイアログを表示する設定をした複数の印刷サービスが,同時に起動すると,それぞれの[印刷中]ダイアログが,重なって表示されます。この場合は,タスクバーのボタンで切り替えて表示してください。
-
XMAP3のスタンドアロン構成で,長時間,印刷ダイアログを表示するAPを実行すると,システムリソースが減少する場合があります。
-
(e) 高度な設定
[プリンタ]タブの[高度な設定]ボタンをクリックすると,[高度な設定:プリンタ]ダイアログが表示されます。なお,次の画面で選択されている設定は標準値です。
XMAP3/Web for Cosminexusの[高度な設定:プリンタ]ダイアログは次の画面になります。
-
抹消線の形状を指定します。AP実行時の動的変更で,フィールドに印刷されるデータの上に抹消線を重ねることができます。ただし,この設定が有効なのは,印刷モードで「GDI:ページプリンタ」,「PDLスルー:LIPS準拠ページプリンタ」または「PDFファイル出力:網掛け/グラフィック/書式用」を指定した場合だけです。
この設定内容は,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の該当項目に反映されます。
-
一重線:抹消線の形状を「−」にします(SINGLE)。
-
二重線:抹消線の形状を「=」にします(DOUBLE)。
-
-
グラフィックデータのモノクロ化(印刷サービス名.PCGRC=)
カラーのグラフィックデータを印刷する方式を指定します。
カラーのグラフィックデータをそのままの色で印刷したいときには「プリンタドライバにまかせる」を指定してください。
この設定内容は,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の該当項目に反映されます。
-
プリンタドライバにまかせる(PRINTER_DRIVER)
カラーのグラフィックデータをそのままプリンタに送り,プリンタドライバに印刷を任せます。印刷モードにGDIを指定している場合だけ指定できます。
-
XMAP3がモノクロ化する(THRESHOLDING)
カラーのグラフィックデータをXMAP3が自動的にモノクロ化したあと,プリンタに印刷データとして送ります。
-
-
印刷モードに「GDI:ページプリンタ」または「PDLスルー:LIPS準拠ページプリンタ」を指定したとき,ドローでのページプリンタ用の帳票定義で給紙サイズに「フリー」を定義した場合に仮定する用紙のサイズを指定します。または,旧バージョンのXMAP3で作成したマップ定義ファイルに,用紙サイズの指定がなかったときに用いる給紙サイズを指定します。ただし,[表示・印刷セットアップ]ダイアログの[プリンタ]タブの「用紙サイズ」で,「OS設定優先」を指定すると,この指定は無効となります。
印刷時にプリンタにセットしている用紙を使用する場合は,「プリンタ依存」を指定します。GDI印刷またはPDFファイル出力の場合に,マップ定義のマージンと印字領域を基に帳票の用紙サイズを決定して出力するときは,「マップ定義依存」を指定します。
この設定内容は,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の該当項目に反映されます。
設定できる値は次のとおりです。プリンタによっては使用できないサイズがあります。ハードウェア仕様を確認してから設定してください。
指定パラメタ
用紙のサイズ
GDIページ
GDIシリアル
LIPS
A3P
A3縦
○
×
○
A3L
A3横
A4P
A4縦
A4L
A4横
A5P
A5縦
A5L
A5横
B4P
B4縦
B4L
B4横
B5P
B5縦
B5L
B5横
DEF
指定なし(プリンタ依存)
○
○
○
MAP※
マップ定義依存
○
○
×
- 参考
-
印刷サービス名.POPASZ=MAP指定時の用紙サイズの決定方法
用紙サイズの決定方法を帳票種別ごとに説明します。
用紙サイズ(用紙長と用紙幅)は,ドローで定義した帳票属性の指定値から決定します。
-
けい線帳票(印刷モード:GDIシリアルインパクトプリンタ)の場合
用紙サイズは,次に示す計算式で求められます。
・用紙長(mm)
用紙長=(上オフセット(ます目数)+レイアウト領域の縦サイズ(ます目数))×25.4/行の間隔(LPI)
(例)上オフセットが2ます,レイアウト領域の縦サイズが64ます,行の間隔が6LPIのとき
用紙長(mm)=(2+64)×25.4/6=279.4
・用紙幅(mm)
用紙幅=(左オフセット(ます目数)+レイアウト領域の横サイズ(ます目数))×基準ます目の幅(ドット)×25.4/180
基準ます目の幅は,[ます目設定]の指定によって決まります。
表9‒9 CPI指定時の基準ます目の幅 ます目の幅(CPI)の指定
基準ます目の幅(ドット)
10
18
12
15
15
12
表9‒10 「自由な設定」指定時の基準ます目の幅 文字の間隔(ポイント)の指定
基準ます目の幅(ドット)
0
12
1
13
2
15
3
16
4
18
5
19
6
21
7
22
(例1)ます目の幅に10CPI(18ドット)に指定し,左オフセットに2ます,レイアウト領域の横サイズに78ますを指定したとき
用紙幅=(2+78)×18×25.4/180=203.2mm
(例2)「自由な設定」で文字の間隔に2ポイント(15ドット)を指定し,左オフセットに3ます,レイアウト領域の横サイズに127ますを指定したとき
用紙幅=(3+127)×15×25.4/180≒275.2mm
-
プレプリント帳票(印刷モード:GDIシリアルインパクトプリンタ)の場合
用紙サイズは次に示す計算式で求められます。
・用紙長
用紙長(mm)=上オフセット(mm)+レイアウト領域の縦サイズ(mm)
・用紙幅
用紙幅(mm)=左オフセット(mm)+レイアウト領域の横サイズ(mm)
-
網掛け帳票(印刷モード:GDIページプリンタ,または,PDFファイル出力)の場合
帳票属性の給紙サイズに「フリー」以外を指定したとき,用紙サイズは,指定した給紙サイズになります。
帳票属性の給紙サイズに「フリー」を指定したとき,用紙サイズは,次に示す計算式で求められます。
・用紙長
用紙長(mm)=上マージン(mm)+(上オフセット(ます目数)+レイアウト領域の縦サイズ(ます目数))×25.4/行の間隔(LPI)
(例)上マージンに9.0mm,上オフセットに2ます,レイアウト領域の縦サイズに64ます,行の間隔に6LPIを指定したとき
用紙長=9.0+(2+64)×25.4/6=288.4mm
・用紙幅
用紙幅(mm)=左マージン(mm)+(左オフセット(ます目数)+レイアウト領域の横サイズ(ます目数))×基準ます目の幅(ドット)×25.4/240
基準ます目の幅(ドット)は,[ます目設定]の指定によって決まります。
表9‒11 CPI指定時の基準ます目の幅 ます目の幅(CPI)の指定
基準ます目の幅(ドット)
10
24
12
20
15
16
[ます目設定]が「自由な設定」の場合,基準ます目の幅(ドット)は「文字サイズ(ドット)+字間値(ドット)」で求められます。
表9‒12 文字サイズ(ドット)の概算値 文字サイズ(ポイント)の指定
文字サイズ(ドット)
7
12
9
16
表9‒13 文字の間隔(ポイント)と字間値(ドット)の対応 文字の間隔(ポイント)の指定
字間値(ドット)
0
0
1
2
2
3
3
5
4
6
5
8
6
9
7
11
(例1)ます目の幅に10CPI(24ドット)を指定し,左マージンに9.0mm,左オフセットに2ます,レイアウト領域の横サイズに78ますを指定したとき
用紙幅=9.0+(2+78)×24×25.4/240=212.2mm
(例2)「自由な設定」で文字サイズに9ポイント(16ドット)と,文字の間隔に5ポイント(8ドット)を指定し,左マージンに5.0mm,左オフセットに3ます,レイアウト領域の横サイズに57ますを指定したとき
用紙幅=5.0+(3+57)×(16+8)×25.4/240=157.4mm
-
グラフィック帳票または書式オーバレイ(印刷モード:GDIページプリンタ,または,PDFファイル出力)の場合
帳票属性の給紙サイズに「フリー」以外を指定したとき,用紙サイズは,指定した給紙サイズになります。
帳票属性の給紙サイズに「フリー」を指定したとき,用紙サイズは,次に示す計算式で求められます。
・用紙長
用紙長(mm)=上マージン(mm)+上オフセット(mm)+レイアウト領域の縦サイズ(mm)
・用紙幅
用紙幅(mm)=左マージン(mm)+左オフセット(mm)+レイアウト領域の横サイズ(mm)
-
-
印刷時,ドローで定義したページ長に従うか,または指定したページ長(連続紙の1ページ当たりの行数)に従うかを設定します。
この設定内容は,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の該当項目に反映されます。
-
マップ定義に従う(00)
ドローの帳票定義で定義したページ長で印刷します。帳票定義の印刷動作で「改ページしない」を指定した場合は,有効データがある行まで印刷し,それ以降は改行しません。また,「印刷前改ページ」,「印刷後改ページ」の指定があった場合には,帳票定義で指定された行数を連続紙の1ページの長さと仮定して改ページします。
-
ページ長を設定する(01〜99)
指定したページ長で印刷します。連続紙の1ページ当たりの行数を指定しておきます。行数の指定範囲は01〜99です。
ドローの帳票定義の印刷動作で「改ページしない」を指定した場合は,帳票定義で定義したページ長で印刷します。また,「印刷前改ページ」,「印刷後改ページ」の指定があった場合には,ここで指定した行数を連続紙の1ページの長さとして改ページします。ただし,帳票定義で指定したページ長が,指定の行数に収まらない場合は,帳票定義が収まる分だけの指定行数のn倍の行数で改ページします。
ドローの帳票定義で定義した行数が物理的な連続紙の1ページ(ミシン目からミシン目まで)と一致していない場合は,必ずここでの行数を設定してください。
ただし,この設定は印刷モードがESC/Pのときだけ有効になります。
- 注意事項
-
連続紙を設定してあるプリンタに対して表示・印刷環境ファイルの行間隔(POLNPC)に3/4LPIの行間隔を設定し,64行以上の行数の帳票を印刷すると,改ページ制御が不定になります。
-
-
印刷モードに「日立FAXC/SPOOL出力:ページプリンタ」または「日立FAXC/SPOOL出力:シリアルインパクトプリンタ」を指定したとき,FAX出力する場合のデータ圧縮形式を設定します。圧縮形式には,MH方式とMR方式の2種類があります。それぞれの方式の特徴を次に示します。なお,パラメタの指定を省略すると,パラメタは無効になります。
圧縮形式
データ圧縮効率
データ復元時の信頼性
MH方式
△
○
MR方式
○
△
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。
-
印刷モードに「日立FAXC/SPOOL出力:ページプリンタ」または「日立FAXC/SPOOL出力:シリアルインパクトプリンタ」を指定した場合に,FAX出力するときの副走査線密度を設定します。副走査線密度は帳票データの解像度を示すもので,ファインとノーマルの2種類があります。
これらは,FAX送信モードのファインモード/ノーマルモードに対応します。
パラメタの設定値
副走査線密度
FAX送信量
印字品質
0,00,01
ファイン
△
○
1
ノーマル
○
△
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。なお,パラメタの指定を省略すると,パラメタは無効になります。
- 参考
-
副走査線密度を次に示します。
-
「ファイン」の密度は,縦方向が196dpi,横方向が203dpiです。
-
「ノーマル」の密度は,縦方向が98dpi,横方向が203dpiです。
-
-
マージン開始位置(バージョン02-01以前との互換オプション)(UseDriverMargin=)
マージン開始位置を設定します。
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。なお,パラメタの指定を省略すると,パラメタは無効になります。
-
用紙の左上(0)
帳票定義および印刷上の基点を,用紙の左上からとします。
-
プリンタドライバのマージン値を加算(1)
バージョン02-01以前のXMAP3と同様に,用紙の左上からプリンタドライバのマージン値分加算した個所を帳票定義および印刷上の基点にします。02-01以前に,マージンを指定して定義したページプリンタ用の帳票をGDI印刷していた場合はこの指定をしてください。この指定は,「印刷モード」を「GDI:ページプリンタ」または「GDI:シリアルインパクトプリンタ」を指定したとき有効になります。
-
-
LIPS2+の機能範囲で印刷(以前のバージョンとの互換オプション)(PDLLevel=)
印刷モードに「PDLスルー:LIPS準拠ページプリンタ」を指定したときに有効となるオプションです。チェックをオンにすると,印刷機能の範囲がLIPSII+で実現できる範囲に限定されます。
この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)の該当項目に反映されます。なお,パラメタの指定を省略すると,パラメタは無効になります。
-
出力するPDFファイルを圧縮するかどうかを設定します。
-
圧縮する(ON)
出力するPDFファイルを圧縮します(推奨)。
-
圧縮しない(OFF)
出力するPDFファイルを圧縮しません。
この設定内容は,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の該当項目に反映されます。
-
-
改ページ動作(印刷サービス名.PCSPCR=)
印刷モードに「PDLスルー:ESC/P準拠シリアルインパクトプリンタ」,「PDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ」,「日立ESC/P(A):用紙吸入量0mmのインサータプリンタ」,または「日立ESC/P(B):用紙吸入量19mmのインサータプリンタ」を選択したときに有効になるオプションです。けい線帳票またはプレプリント帳票を連続紙に印刷するときの,改ページ動作について設定します。
-
XMAP3が制御する(SOFT)
帳票作成時に定義した用紙サイズや,表示・印刷セットアップなどで定義した実行環境の設定に従って,XMAP3が改ページします。
-
プリンタにまかせる/初期化命令なし(HARD)
プリンタが保持する用紙の長さに従って改ページします。この設定にすると,プリンタが保持する用紙長などを別のアプリケーションで変更していた場合,そのまま設定を引き継ぎます。
-
プリンタにまかせる/初期化命令あり(HARDINIT)
プリンタが保持する用紙の長さに従って改ページします。この設定にすると,プリンタが保持する用紙長などを別のアプリケーションで変更していた場合でも,ESC/Pの設定をデフォルト値にリセットして印刷するため,改ページ位置のずれを防げます。なお,この項目はXMAP3/Web for Cosminexusではサポートしていません。
- 参考
-
[高度な設定:プリンタ]ダイアログでは,[プリンタにまかせる]オプションボタンを選択すると,[初期化する]チェックボックスを選択できます。
プリンタが保持する用紙長などを別のアプリケーションが変更すると,改ページ位置がずれることがあります。[初期化する]チェックボックスを選択すると,ESC/Pの設定をデフォルト値にリセットして印刷するため,改ページ位置のずれを防げます。
この設定内容は,表示・印刷環境ファイル(X3PCONF)の該当項目に反映されます。
-
-
拡張ESC/Pコマンド
印刷モードに「PDLスルー:拡張ESC/P シリアルインパクトプリンタ」を選択したときに有効になるオプションです。単票(カット紙)・連票(連続紙)の自動切り替え,および排出先指定(ホッパまたはスタッカ)が利用できるプリンタに対して指示するコマンド群の名称を設定します。この設定内容は,プリンタ構成ファイル(X3PPINF)で該当するプリンタデバイス名のExESCPCmdに設定されます。
指定パラメタ
説明
EPSON_Rトラクタ_RCSF1
EPSON社製のプリンタで「(連票)後トラクタ」,「(単票)後CSFビン1」の場合に指定する。
EPSON_Rトラクタ_RCSF2
EPSON社製のプリンタで「(連票)後トラクタ」,「(単票)後CSFビン2」の場合に指定する。
EPSON_Rトラクタ_テサシ
EPSON社製のプリンタで「(連票)後トラクタ」,「(単票)手差し」の場合に指定する。
FUJITSU_Rトラクタ
富士通社製のプリンタで「(連票)後トラクタ」,「(単票)はハードの設定に従う」の場合に指定する。
FUJITSU_Rトラクタ_テサシ
富士通社製のプリンタで「(連票)後トラクタ」,「(単票)手差し」の場合に指定する。
FUJITSU_Rトラクタ_RCSF
富士通社製のプリンタで「(連票)後トラクタ」,「(単票)後CSF」の場合に指定する。
FUJITSU_Rトラクタ_FCSF
富士通社製のプリンタで「(連票)後トラクタ」,「(単票)前CSF」の場合に指定する。
FUJITSU_Fトラクタ
富士通社製のプリンタで「(連票)前トラクタ」,「(単票)はハードの設定に従う」の場合に指定する。
FUJITSU_Fトラクタ_テサシ
富士通社製のプリンタで「(連票)前トラクタ」,「(単票)手差し」の場合に指定する。
FUJITSU_Fトラクタ_RCSF
富士通社製のプリンタで「(連票)前トラクタ」,「(単票)後CSF」の場合に指定する。
FUJITSU_Fトラクタ_FCSF
富士通社製のプリンタで「(連票)前トラクタ」,「(単票)前CSF」の場合に指定する。
なお,この項目はXMAP3/Web for Cosminexusではサポートしていません。