画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


6.2.11 XMAP3クライアントを複数起動するC/S構成の設定例

1台のWindowsマシンで複数のXMAP3クライアントを起動する場合の設定例を,2台のサーバと1台のクライアントでのアプリケーションサーバ型C/Sシステムの構成例で説明します。SERVER1でxpwのXMAP3サーバを,SERVER2でxpwのXMAP3サーバを起動し,接続する構成にしています。

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) 設定

サーバとクライアントで必要な設定について,システム構成に沿った内容で説明します。

設定するファイル間で名称を合わせる必要があります。ファイル間の関係を確認してください。

(a) サーバ側の設定

  • TCP/IPポート番号の設定

    WindowsのSERVICESファイルに,ポート番号を設定します。

    • SERVER1,SERVER2共通

      [図データ]

  • TCP/IP用IPアドレスおよびホスト名の設定

    HOSTSファイルに次の項目が指定されていない場合は追加します。

    • XMAP3サーバのIPアドレスとホスト名

    • XMAP3クライアントのIPアドレスとホスト名

    IPアドレスは[コントロールパネル]−[ネットワーク]−[TCP/IPプロトコル]のプロパティで指定した内容を,ホスト名は[システム]−[コンピュータ名]で指定した内容を追加します。なお,ホスト名は大文字と小文字が区別されます。

    • SERVER1

      [図データ]

    • SERVER2

      [図データ]

  • XMAP3のC/Sシステム環境の環境設定ファイルの内容例

    サービス名ファイル(X3PHOST)の内容は,次のとおりです。

    • SERVER1

      [図データ]

    • SERVER2

      [図データ]

    仮想端末名ファイル(X3MWHOST)の仮想端末の設定内容は,次のとおりです。

    • SERVER1,SERVER2共通

      [図データ]

    上記,XMAP3のC/Sシステムと仮想端末の設定は,C/Sセットアップで定義します。上記ファイルを直接設定することもできますが,C/Sセットアップを使用することをお勧めします。

(b) クライアント側の設定

  • TCP/IPポート番号の設定

    WindowsのSERVICESファイルに,サーバ側で設定した値と同じポート番号を設定します。

    [図データ]

  • TCP/IP用IPアドレスおよびホスト名の設定

    HOSTSファイルに次の項目が指定されていない場合は追加します。

    • XMAP3サーバのIPアドレスとホスト名

    • XMAP3クライアントのIPアドレスとホスト名

    IPアドレスは[コントロールパネル]−[ネットワーク]−[TCP/IPプロトコル]のプロパティで指定した内容を,ホスト名は[システム]−[コンピュータ名]で指定した内容を追加します。なお,ホスト名は大文字と小文字が区別されます。

    [図データ]

(2) ソフトウェア構成

XMAP3クライアントを複数起動するC/Sシステムのソフトウェア構成を次に示します。

サーバ/クライアント

使用するソフトウェア

XMAP3

コンパイラ※1

DB※2

サーバ

XMAP3 Server Runtime

COBOL2002(Runtime)またはVisual C++

HiRDB※3

またはISAM※4

クライアント

XMAP3 Server RuntimeまたはXMAP3 Client Runtime

(凡例)

−:なし。

注※1

使用するコンパイラが必要になります。

注※2

DB連携しない業務では,DBに関するソフトウェアは不要です。

注※3

HiRDBのほかに,SQL ServerやOracleなども使用できます。

注※4

ISAMのプログラムインタフェースは,COBOL2002に標準添付されています。

(3) XMAP3システムを起動する手順

次の手順でXMAP3システムを起動してください。

  1. 複数のサーバ側で,「XMAP3サーバ」アイコンを選び,XMAP3サーバを起動します。

  2. クライアント側で次のコマンドを実行して,XMAP3クライアントを起動します。

    xmap3clt.exe /h SERVER1 /srv xpw

  3. XMAP3クライアントとXMAP3サーバの接続が確立されたことを確認します。

    次のどちらかの方法で確認してください。

    • XMAP3クライアントの起動引数に/tkを指定していない場合

      タスクトレイに表示されるXMAP3クライアントのアイコンで確認します。

      XMAP3クライアントのアイコンの表示

      XMAP3サーバとの接続状態

      アイコンに×印が付いている

      接続が確立していない

      アイコンに×印が付いていない

      接続が確立している

    • XMAP3クライアントの起動引数に/tkを指定している場合

      XMAP3クライアントウィンドウの状態欄と実行情報欄で確認します。

      XMAP3クライアントウィンドウの表示

      XMAP3サーバとの接続状態

      状態欄の表示

      実行情報欄の表示

      XMAP3クライアント サーバデーモンと接続待ちです。

      接続が確立していない

      XMAP3クライアント サーバデーモンと接続しました。

      MM/DD hh:mm:ss (ホスト名)と接続しました。

      接続が確立している

      (凡例)−:何も表示されないことを示します。

    XMAP3クライアントとXMAP3サーバの接続が確立すると,XMAP3クライアントによって,そのクライアントに定義された表示サービスが自動的に起動され,起動された表示サービスに対応するAPがサーバ側で起動されます。

  4. クライアント側で次のコマンドを実行して,二つ目のXMAP3クライアントを起動します。

    xmap3clt.exe /h SERVER2 /srv xpw

    二つ目のXMAP3クライアントに一つ目のXMAP3クライアントと同じサービス名を使用すると,PBXP07xxx-Eのメッセージが表示されることがあります。この場合は,一つ目のXMAP3クライアントの接続が確立されたことを確認した(確認方法については手順3.参照)あと,二つ目のXMAP3クライアントを起動し直してください。

    XMAP3クライアントとXMAP3サーバの接続が確立すると,XMAP3クライアントによって,そのクライアントに定義された表示サービスが自動的に起動され,起動された表示サービスに対応するAPがサーバ側で起動されます。

(4)  注意

同一のWindowsクライアント上で起動するXMAP3クライアントは,それぞれ別のXMAP3サーバに接続する必要があります。

Windows/UNIXサーバ上で起動する複数のXMAP3サーバが参照するサービス名ファイル(X3PHOSTファイルまたはXPWhostsファイル)で,表示・印刷サービス名はシステム全体で重複しない名称を指定してください。同一のWindowsクライアントに対して重複する表示/印刷サービス名を指定した場合,同一のWindowsクライアント上で2番目以降に起動するXMAP3クライアントでは,該当する表示/印刷サービスを起動できません。