画面・帳票サポートシステム XMAP3 プログラミングガイド


2.2.1 出力論理マップと画面の表示

XMAP3では,次の条件に基づいて,出力論理マップに格納されたデータを画面に表示します。

XMAP3では,画面の表示を次の条件で制御しています。

ここでは,マッピングオプションと表示形態について説明します。

〈この項の構成〉

(1) マッピングオプション

マッピングオプションには,「マージ」「論理マップだけ」「物理マップだけ」の三つの指定項目があります。これらは,COBOLでSEND文およびTRANSCEIVE文を使用したときはMAPPING MODE句で,COBOLのCALL文,C言語,または汎用関数を使用したときはマッピングインタフェースで指定します。

なお,OLTPサーバ構成で使用する場合,「物理マップだけ」は指定できません。画面の表示モードは「マージ」,または「論理マップだけ」を指定してください。

図2‒3 画面の表示モード

[図データ]

  1. マージ:

    論理マップに代入したデータと物理マップをマージして画面を表示します。同一画面を書き換えるときに使用します。

    表示属性の変更要求をしないオブジェクト属性については,画面定義時に指定した表示属性になります。

    同じ画面に対し,2回目以降の表示では固定部分(タイトルやけい線)は再描画しません。

  2. 論理マップだけ:

    論理マップに代入したデータを使用して画面を表示します。一般的に,2回目以降の表示で,入力した状態をそのままにして部分的に書き換えるときに使用します。表示属性の変更指定をしないオブジェクト属性については,直前の表示属性になります。

  3. 物理マップだけ:

    論理項目,または制御項目に指定したデータを無視して,画面定義時の情報(物理マップ)だけで画面を表示します。論理マップをすべてデータ有無コードでクリアしたときと同じで,メニューなどの初期表示に使用します。

    注※

    画面属性ダイアログで「入力・選択状態の扱い」の「初期状態」を選んでいる場合,入力データは消去されます。入力データを残したい場合は,「初期状態」以外を選んでください。

(2) 表示形態

表示形態には,「全面書換」,「一部上書」,および「自動」の三つの指定があります。

全面書換

表示中の画面を消去し,次の画面を全画面描画します。

一部上書

直前に表示した画面の,一部のオブジェクトだけを変更して表示します。

なお,直前の画面と異なるマップ名のときは「全面書換」の動作となります。

自動

「一部上書」と「全面書換」をXMAP3に任せて,特にAPでは意識しません。直前の画面と同じマップ名のときは「一部上書」を仮定します。

標準は「自動」です。

(3) マッピングオプションと表示形態の組み合わせ

指定した表示形態によって,指定できるマッピングオプションが変わります。

マッピングオプションと表示形態の組み合わせを次の表に示します。

表2‒6 マッピングオプションと表示形態の組み合わせ(1回目:新しいマップ名で表示する場合)

表示形態

マッピングオプション

マージ

論理マップだけ

物理マップだけ

全面書換

×

一部上書

×

×

×

自動

×

×

(凡例)

○:指定できる。

×:指定できない。

表2‒7 マッピングオプションと表示形態の組み合わせ(2回目以降:同じマップ名で表示する場合)

表示形態

マッピングオプション

マージ

論理マップだけ

物理マップだけ

全面書換

×

×

一部上書

×

自動

×

(凡例)

○:指定できる。

△:指定できるが,すべて表示し直すため効率が悪い。

×:指定できない。