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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


14.5.2 FETCH(レコードの検索)

〈この項の構成〉

(1) 機能

1つのレコード実現値を取得します。また,操作対象レコードの位置づけを行います。

(2) 指定形式

指定形式については,「17.4.2 FETCH文」の「(2) 形式」の「DMLコマンドで記述するFETCH文」を参照してください。

注意事項
  • 最後にセミコロン( ; )の指定が必要です。

  • オペランドの指定順序は変更できません。

(3) オペランドの説明

オペランドの説明については,「17.4.2 FETCH文」の「(3) オペランドの説明」を参照してください。

(4) 使用例

■SD FMBのSDBデータベースのルートレコードの検索例
 FETCH FIRST "FMB1000";

次の実行結果が表示されます。

 FETCH INFORMATION
   FETCH DATA
       1 "KEYDATA1"                       'AAAA'
       2 "KEYDATA2"                       'BBBB'
       3 "USERDA0"                        123.45
   ROWID                           : X'070000001900000000000100'
KFPB64050-I FETCH command processing completed
■SD FMBのSDBデータベースの子レコードの検索例
 FETCH FIRST "FMB101" WITHIN OWNER;

次の実行結果が表示されます。

 FETCH INFORMATION
   FETCH DATA
       1 "DBKEY"                          1
       2 "USERDB0"                        'bbbb'
   FETCH SERIAL NUM                : 1
   ROWID                           : X'070000001900000000000200'
   RECORD POINTER STATUS           : FIRST_LAST
 KFPB64050-I FETCH command processing completed

(5) FETCHコマンドの実行時に表示される情報

FETCHコマンドの実行が終了した際,次に示す実行結果が表示されます。

 FETCH INFORMATION
   FETCH DATA
       1 "OCNUM"                     1                       ...1
       2 "USERDATA"                  '00000001'              ...1
   FETCH SERIAL NUM           : 1                            ...2
   ROWID                      : X'280000001900000000008000'  ...3
   RECORD POINTER STATUS      : FIRST                        ...4
[説明]

上記のすべての情報が常に表示される訳ではありません。検索対象のレコードや,検索結果によって表示される項目が異なります。

  1. 構成要素の通番,構成要素名,検索データが表示されます。

    検索データは次の形式で表示されます。

    項番

    構成要素のデータ型

    検索データの表示形式

    表示例

    1

    CHARACTER

    文字列定数の形式で表示されます。

    'aaabbb'

    2

    XCHARACTER

    16進文字列定数の形式で表示されます。

    X'01020304'

    3

    PACKED DECIMAL FIXED

    10進数定数の形式で表示されます。

    123.456

    4

    INTEGER

    SMALLINT

    整数定数の形式で表示されます。

    100

    各定数の形式については,マニュアル「HiRDB SQLリファレンス」の「定数」を参照してください。

  2. 検索したレコードの一連番号が表示されます。

  3. 検索したレコードのROWIDが表示されます。

  4. レコード格納時のレコードポインタ情報が表示されます。

    FIRST:検索したレコードは,FIRSTポインタで示されています。

    LAST:検索したレコードは,LASTポインタで示されています。

    FIRST_LAST:検索したレコードは,FIRSTポインタおよびLASTポインタで示されています。

    NONE:検索したレコードは,FIRSTポインタおよびLASTポインタのどちらにも示されていません。

(6) 留意事項

  1. FETCHコマンドにFOR UPDATEを指定する場合,SDB用UAP環境定義のsubschemaオペランドの-aオプションにupdateを指定してください。SDB用UAP環境定義については,「9.3 SDB用UAP環境定義【SD FMB】」を参照してください。

  2. FETCHコマンドは,個別開始している状態で実行してください。

そのほかの留意事項については,「17.4.2 FETCH文」の「(4) 共通規則」を参照してください。