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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


5.25.2 レプリカRDエリアを使用する場合の運用

レプリカRDエリアを使用する場合の運用を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) 更新可能なオンライン再編成でレプリカRDエリアを使用する場合【4V FMB】

更新可能なオンライン再編成では,レプリカRDエリアでの一連番号の枯渇を防ぐため,オリジナルRDエリアとレプリカRDエリアで,それぞれ一連番号の監視を行います。

更新可能なオンライン再編成でレプリカRDエリアを使用する場合の,一連番号の監視の運用について,次の図に示します。

図5‒23 更新可能なオンライン再編成でレプリカRDエリアを使用する場合の,一連番号の監視の運用

[図データ]

[説明]
  1. オンライン運用中に一連番号を監視します。指定した監視値のうち,一連番号使用比率のいちばん大きい値に対応する一連番号の枯渇メッセージまで出力されると,以降,同一RDエリア(オリジナルRDエリア)ではメッセージは出力されません(一連番号の監視完了となります)。

  2. pdorbeginコマンドで更新可能なオンライン再編成を開始します。

  3. pdorchgコマンドでカレントRDエリアをオリジナルRDエリアからレプリカRDエリアに切り替える直前,一連番号の枯渇メッセージの出力状態がオリジナルRDエリアからレプリカRDエリアにコピーされます。

  4. この例の場合,3.の直前でオリジナルRDエリアに対する一連番号の枯渇メッセージの出力が完了しています(一連番号の監視完了の状態となっています)。レプリカRDエリアには,その状態が引き継がれるため,メッセージは出力されません。

  5. SDBデータベースの再編成をすると,一連番号が再利用されるようになります。このため,データロードが完了したRDエリアは,HiRDB/SDデータベース作成ユティリティ(pdsdblod)の終了時に,指定した監視値のうち,一連番号使用比率のいちばん小さい値から監視される状態になります。

  6. RDエリアがクローズ状態の場合,pdopenコマンドを入力してオープン状態にすると,オリジナルRDエリア,レプリカRDエリアそれぞれ別に,指定した監視値のうち,一連番号使用比率のいちばん小さい値から監視される状態になります。

  7. pdorendコマンドで追い付き反映処理を開始します。

  8. 追い付き反映処理で割り当て済み一連番号が監視値を超えた場合,一連番号の枯渇メッセージが出力されます。この場合,SDBデータベース定義のSET句下のOCCURENCE NUMBER句,およびSDBOPTION句下のOCCURRENCE WARNING句の指定値に問題がないか見直してから,SDBデータベースを再作成する必要があります。

  9. 追い付き反映処理が終了します。カレントRDエリアがレプリカRDエリアからオリジナルRDエリアに切り替わります。このとき,一連番号の枯渇メッセージの出力状態は変わりません(レプリカRDエリアでの出力状態は引き継がれません)。

    参考

    一連番号の監視の概要については,「図5-22 一連番号の監視の概要」の説明を参照してください。

(2) 更新可能なオンライン再編成以外でレプリカRDエリアを使用する場合【4V FMB,4V AFM】

pddbchgコマンドまたは環境変数PDDBACCSを指定してレプリカRDエリアを使用した場合,一連番号の枯渇メッセージは出力されません。