Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


5.18.7 例題6(マスタディレクトリ用RDエリアを除くRDエリアを最新の同期点に回復する場合)

例題

次に示すRDエリアを最新の同期点に回復します。

  • データディレクトリ用RDエリア(rddir)

  • データディクショナリ用RDエリア(rddic)

  • レコードを格納しているユーザ用RDエリア(rdarea01)

  • インデクスを格納しているユーザ用RDエリア(rdarea02)

例題中のコマンドおよびコマンドのオプションの詳細については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) RDエリアを閉塞,クローズ状態にする

 pdhold -r rddir,rddic,rdarea01,rdarea02 -c

回復対象のRDエリアをpdholdコマンドで閉塞,クローズ状態にします。

(2) RDエリアを回復する

 pdrstr -m /rdarea/mast/mast01 -b /pdcopy/backup01 -d /unld/unldlog
 -w /tmp/sortwork -r rddir,rddic,rdarea01,rdarea02

pdrstrコマンドでRDエリアを最新の同期点に回復します。

[オプションの説明]

-m:マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名を指定します。

-b:バックアップファイル名を指定します。

-d:アンロードログファイルが格納されているディレクトリ名を指定します。

-w:ソート用ワークディレクトリ名を指定します。

-r:回復対象のRDエリア名を指定します。

(3) RDエリアの閉塞を解除し,オープン状態にする

 pdrels -r rddir,rddic,rdarea01,rdarea02 -o

pdrelsコマンドで,回復したRDエリアの閉塞を解除し,オープン状態にします。

なお,回復作業が完了するまで,業務を停止してください。

(4) SDBディレクトリ情報ファイルを再作成して配布する

 pdsdbdef /usr/control_def_file

pdsdbdefコマンドで,SDBディレクトリ情報ファイルを再作成して全ユニット(高速系切り替え機能を使用している場合は待機系ユニットも含む)に配布します。SDBディレクトリ情報ファイルの配布方法の詳細については,「5.8.1 SDBディレクトリ情報ファイルを作成して配布する場合」を参照してください。

(5) HiRDBを正常終了する

 pdstop

pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します。

(6) pd_structured_shmpool_dicsizeオペランドの指定値を変更する

次に示す場合は,システム共通定義のpd_structured_shmpool_dicsizeオペランドの指定値を変更してください。

SDBディレクトリ情報の合計長は,(4)でpdsdbdefコマンドを実行した際に出力されるKFPB61231-Iメッセージ(sizeに表示されます)で確認できます。

(7) HiRDBを正常開始する

 pdstart

pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します。

(8) 全ユニットのSDBディレクトリ情報が一致していることを確認する

pdsdbarc -cコマンドを実行して,SDBディレクトリ情報の最終更新日時のチェックを行い,全ユニットのSDBディレクトリ情報が一致していることを確認してください。

チェックの結果,問題がある場合は,全ユニットに同じSDBディレクトリ情報ファイルが配布されていません。この場合,「(4) SDBディレクトリ情報ファイルを再作成して配布する」の作業から再実行してください。