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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


3.6.1 ユティリティ実行時のファイル容量の見積もり

〈この項の構成〉

(1) HiRDB/SDデータベース作成ユティリティ(pdsdblod)実行時のファイルの容量

HiRDB/SDデータベース作成ユティリティ(pdsdblod)で使用するファイルの容量の計算式を次の表に示します。

表3‒34 ファイル容量の計算式(pdsdblod)

ファイルの種類

計算式(単位:バイト)

入力データファイル

[図データ]

実行結果ファイル

[図データ]

論理エラー情報ファイル

[図データ]

インデクス情報ファイル

[図データ]

上記の計算式で,1インデクス情報に必要な容量が求まります。作成対象のインデクスごとに,該当するインデクス格納用RDエリア数分を計算して合計してください。

ワークファイル(infmsglvl=lvl2指定時)

[図データ]

中間ファイル

[図データ]

変数の説明
  • a:レコード長

  • b:入力行数

  • c:レコード格納用RDエリア数

  • d:レコード型の数

  • e:エラーデータ件数

  • g:プリフィクス長

  • Kij:インデクスのキー長

    インデクスのキー長の計算式については,「3.5.5(8) インデクスを格納するページ数の見積もり」を参照してください。

  • m:インデクス数(1レコード型当たり)

  • q:レコード型名長

  • r:インデクス名称長

  • s:RDエリア名称長

  • t:サーバ名称長

  • u:MIN(150,インデクス情報ファイルの絶対パス名長)

  • v:SDBデータベースのキー長

  • Wi:レコード型の階層レベル(ルートレコードを1とする階層番号)

  • indxrec:

    ・データロードの場合

    インデクスを定義したレコード型の入力データファイル中のレコード件数(RDエリア単位の値)を代入してください。ただし,4V AFMのSDBデータベースのシーケンシャルインデクスについて見積もる場合は,「入力データファイル中に存在するデータベースキーの数(RDエリア単位の値)×2」を代入してください。

    ・インデクスの再作成の場合

    0を代入してください。

  • stkrec:

    ・初期データロードの場合(environment文のpurgeオペランドにyesを指定した場合)

    0を代入してください。

    ・追加データロードの場合(environment文のpurgeオペランドにnoを指定した場合)

    インデクスを定義したレコード型のSDBデータベース中に格納済みのレコード件数(RDエリア単位の値)を代入してください。

    ・インデクスの再作成の場合

    インデクスを定義したレコード型のSDBデータベース中に格納済みのレコード件数(RDエリア単位の値)を代入してください。ただし,4V AFMのSDBデータベースのシーケンシャルインデクスについて見積もる場合は,「SDBデータベース中に格納済みのデータベースキーの数(RDエリア単位の値)×2」を代入してください。

  • pgwng:事前ページ割り当て警告件数

(2) HiRDB/SDデータベース再編成ユティリティ(pdsdbrog)実行時のファイルの容量

HiRDB/SDデータベース再編成ユティリティ(pdsdbrog)で使用するファイルの容量の計算式を次の表に示します。

表3‒35 ファイル容量の計算式(pdsdbrog)

ファイルの種類

計算式(単位:バイト)

アンロードデータファイル

[図データ]

アンロードの実行結果ファイル

500+140×d

変数の説明
  • a:レコード長

  • b:プリフィクス長

  • c:レコード実現値

  • d:レコード型数

(3) データベース複写ユティリティ(pdcopy)実行時のファイルの容量

データベース複写ユティリティ実行時のファイル容量については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「データベース複写ユティリティ(pdcopy)実行時のファイルの容量」を参照してください。

参照時には,差分バックアップファイルの容量算出式について,次の計算式で算出してください。

[図データ]

変数の説明
  • P:バックアップ対象RDエリアの更新ページ数

  • L:ページ長

  • n:複写するRDエリアの数

変数Pのバックアップ対象RDエリアの更新ページ数は,前回のフルバックアップまたは差分バックアップの取得時から,現在までの間に更新されたページ数を意味しています。

レコードを格納しているRDエリアとインデクスを格納しているRDエリアをそれぞれ計算してください。

・レコードを格納しているRDエリアの場合

バックアップ対象RDエリアの更新ページ数(P)は,次の計算式に従って計算します。

P = MIN(R,fi)

格納,更新,削除対象以外のレコードに対して,レコード中のポインタを更新することによって,Pの数が見積もりより多くなることがあります。

変数の説明
  • R:前回のフルバックアップまたは差分バックアップの取得時から,次の機能で操作したレコードの数(同一レコードの操作は加算しない)

    ・レコードの格納(HiRDB/SDデータベース作成ユティリティ(pdsdblod)で追加するレコードを含む)

    ・レコードの更新

    ・レコードの削除

    ・一括削除(SDBデータベースを操作するAPI1回の実行について,操作したレコードの数を1とする)

  • fi:RDエリアの使用ページ数

    データベース状態解析ユティリティ(pddbst)のRDエリア単位の状態解析(物理的解析)結果から得られる使用ページ数です。

・インデクスを格納しているRDエリアの場合

インデクスを格納するユーザ用RDエリアの更新ページ数(P)は,次の計算式に従って計算します。

P = MIN(X,fi)
変数の説明
  • X:インデクスが定義されたレコード型に対して,前回のフルバックアップまたは差分バックアップの取得時から,次の機能で操作したレコードの数(同一レコードの操作は加算しない)

    ・レコードの格納(HiRDB/SDデータベース作成ユティリティ(pdsdblod)で追加するレコードを含む)

    ・レコードの更新

    ・レコードの削除

  • fi:RDエリアの使用ページ数

    データベース状態解析ユティリティ(pddbst)のRDエリア単位の状態解析(物理的解析)結果から得られる使用ページ数です。

(4) 統計解析ユティリティ(pdstedit)実行時のファイルの容量

統計解析ユティリティ(pdstedit)で使用するファイルの容量の計算式を次の表に示します。その他,統計解析ユティリティ(pdstedit)実行時に使用するファイルの容量見積もりについては,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「統計解析ユティリティ(pdstedit)実行時のファイルの容量」を参照してください。

表3‒36 ファイル容量の計算式(pdstedit)

ファイルの種類

容量の計算式(単位:バイト)

ワーク用ファイル

UAPに関する統計情報

(840×実行UAP数または実行トランザクション数)×2

DAT形式ファイル

1,650×実行UAP数または実行トランザクション数

(5) データベース状態解析ユティリティ(pddbst)実行時のファイルの容量

データベース状態解析ユティリティ(pddbst)の「RDエリア単位の論理的解析」で使用するファイルの容量の計算式を次の表に示します。

表3‒37 ファイル容量の計算式(pddbst)

ファイルの種類

容量の計算式(単位:キロバイト)

ワーク用ファイル

RDエリア単位の論理的解析

[図データ]

注※

上記計算式中のインデクスは,SDBデータベースのインデクス,およびRDBのB-treeインデクスの両方が該当します。

変数の説明

a:解析対象のRDエリア数

データベース状態解析ユティリティ(pddbst)実行時に使用するそのほかのファイルの容量見積もりについては,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「データベース状態解析ユティリティ(pddbst)実行時のファイルの容量」を参照してください。

なお,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」に記載されている計算式を使って計算する際,計算式中の係数を4.1から6.2に変更して計算してください。

(例)

「RDエリア単位の物理的解析」のワーク用ファイルの容量を求める場合は,次のように計算式中の係数を4.1から6.2に変更して計算してください。

1+4.1×a → 1+6.2×a

注※

マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」に記載されている計算式です。

(6) DMLプリプロセサ(pdsdbcbl)実行時のファイルの容量【SD FMB】

DMLプリプロセサ(pdsdbcbl)実行時のファイル容量の計算式を次の表に示します。

表3‒38 ファイル容量の計算式(pdsdbcbl)

ファイルの種類

容量の計算式(単位:キロバイト)

ポストソースファイル

uapsrc+150×0.1×dmln+100×0.1

簡易ダンプファイル

コマンドプロセス(pdsdbcbl)が使用するプロセス固有領域サイズ+(0.1×16)

変数の説明

uapsrc:UAPソースファイルの容量

dmln:UAPソースファイル内のDMLの数