6.1.3 データ抽出・反映の付加機能
ここでは,SQL Serverからのデータ抽出・HiRDBへのデータ反映時の機能の中で,特に次の機能について説明します。
-
データ抽出時のSQLユーザ指定機能
-
ローダのパラメタユーザ任意指定機能
-
文字コード変換機能
(1) データ抽出時のSQLユーザ指定機能
HiRDB Dataextractorでは,SQL Serverからデータを抽出する際に発行するSELECT文に対して,ユーザ任意の指定を行うことができます。
この機能の適用範囲を次の表に示します。
データ連携種別 |
抽出側 |
反映側 |
適用可否 |
---|---|---|---|
HiRDB Dataextractor連携 |
SQL Server |
HiRDB |
○ |
バイナリ形式ファイル |
○ |
||
DAT形式ファイル |
○ |
- (凡例)
-
○:適用できます。
(a) HiRDB Dataextractor連携での使用方法
HiRDB Dataextractor連携でSQL Serverからデータ抽出する場合にこの機能を使用するときは,xtrepSコマンドを実行します。
■ 環境変数
抽出側に,環境変数XTSQLを必ず指定します。
■ コマンドオプション
この機能で指定が必要,不要となるオプションを次に示します。
コマンド |
オプション |
指定値 |
HiRDB反映 |
バイナリ,DATファイル作成 |
||
---|---|---|---|---|---|---|
XTSQL |
XTSQL |
|||||
0 |
1 |
0 |
1 |
|||
xtrepS |
−r |
〔スキーマ名.〕表識別子 |
△ |
○ |
× |
× |
−R |
− |
× |
× |
○ |
○ |
|
{bin|dat} |
||||||
−s |
列名記述ファイル名 |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
−w |
表式記述ファイル名 |
△ |
× |
△ |
× |
|
〔スキーマ名.〕表識別子 |
− |
○ |
× |
○ |
× |
|
表式記述ファイル名 |
− |
× |
○ |
× |
○ |
- (凡例)
-
○:必ず指定してください。
△:省略できます。
×:指定できません。
−:指定値はありません。
-
−r 〔スキーマ名.〕表識別子
環境変数XTSQLに1を指定した場合,このオプションまたは−Rオプションを必ず指定します。
-
−R 〔{bin|dat}〕
環境変数XTSQLに1を指定した場合,このオプションまたは−rオプションを必ず指定します。
-
−s 列名記述ファイル名
必要に応じて列名記述ファイルの名称を絶対パスで指定します。
-
−w 表式記述ファイル名
環境変数XTSQLに1を指定した場合,このオプションは指定できません。
-
〔スキーマ名.〕表識別子
環境変数XTSQLを省略,または0を指定した場合に指定します。
-
表式記述ファイル名
環境変数XTSQLに1を指定した場合,このオプションを指定します。
各オプションの詳細については,「6.1.2 xtrepSコマンド」を参照してください。
■ ファイルの指定方法
オプションで指定するファイルの指定方法について説明します。
-
表式記述ファイル
SELECT文の表式を指定します。
環境変数XTSQLの指定によって,次のようにファイル内容を指定します。
XTSQL
指定内容
0
SELECT文"FROM 表名"以降の表式を指定します。
1
SELECT文"FROM"以降の表式を指定します。
■ 注意事項
環境変数XTSQLに1を指定した場合,ナル値情報ファイルに列名を指定できません。ナル既定値,繰返し列データ形式などを指定する場合,フィールド番号で指定してください。列名を指定した場合は,エラーになります。
(2) ローダのパラメタユーザ任意指定機能
HiRDB Dataextractorでは,HiRDBへデータを反映する際,HiRDBのデータベース作成ユティリティ(pdload)を起動しています。ローダのパラメタユーザ任意指定機能では,pdloadのパラメタをユーザ任意に指定できます。
この機能の適用範囲を次の表に示します。
データ連携種別 |
抽出側 |
反映側 |
適用可否 |
---|---|---|---|
HiRDB Dataextracotr連携 |
SQL Server |
HiRDB |
○ |
- (凡例)
-
○:適用できます。
(a) 使用方法
SQL Serverからデータを抽出する場合に,この機能を使うときは,xtrepSコマンドを実行します。
■ 環境変数
反映側に次の環境変数を必要に応じて指定します。
-
XTLPRMxxxx
-
XTPDSRxxxx
■ コマンドオプション
この機能で指定が必要,不要となるオプションを次に示します。
コマンド |
オプション |
指定値 |
指定要否 |
---|---|---|---|
xtrepS |
−d |
− |
1' |
−f |
サーバ名 |
△ |
|
−i |
{c|s|n|x} |
1' |
|
−I |
XTPDCFxxxx |
△ |
|
XTLPRMxxxx |
○1 |
||
XTPDSRxxxx |
○2 |
||
−j |
RDエリア名 |
△ |
|
−l |
{a|p|n} |
1' |
|
−n |
バッファ面数 |
1' |
|
−q |
エラーデータファイル名,件数 |
2' |
|
−v |
ナル値情報ファイル |
△ |
|
−z |
− |
1' |
- (凡例)
-
○:この機能を使用する場合,どちらかは必ず指定してください。
△:省略できます。
−:指定値はありません。
1,1':1と1'は同時に指定できません。
2,2':2と2'は同時に指定できません。
- ●−I 〔XTPDCFxxxx〕〔,XTLPRMxxxx〕〔,XTPDSRxxxx〕
-
指定値は一つ以上指定します。複数指定する場合は,コンマ(,)で区切り,順不同に指定できます。
-
XTPDCFxxxx(pdload制御情報環境変数名)
必要に応じて指定してください。この環境変数の詳細は,「2.2.3 環境変数の設定」を参照してください。
-
XTLPRMxxxx(pdloadコマンドライン情報環境変数名)
この機能を使用する場合は,XTLPRMxxxxとXTPDSRxxxxのどちらかの環境変数は必ず指定してください。
- 注意事項
-
-
この環境変数を指定する場合,次のオプションは指定しないでください。
−dオプション
−iオプション
−lオプション
−nオプション
−zオプション
-
この環境変数名を指定する場合,HiRDB Dataextractorはpdload起動時に表名,制御情報ファイル名,−bオプション,−kオプション,−vオプション以外のパラメタを指定しないため,必要なオプションはすべてpdloadコマンドライン情報ファイルに指定してください。
-
-
XTPDSRxxxx(pdload制御情報ファイルsource文情報環境変数名)
この機能を使用する場合は,XTLPRMxxxxとXTPDSRxxxxのどちらかの環境変数は必ず指定してください。
- 注意事項
-
この環境変数を指定する場合,−qオプションは指定できません。
-
(3) 文字コード変換機能
SQL Serverからの抽出データの文字コードを環境変数の指定に従って,文字コード変換して反映できます。
この機能の適用範囲を次の表に示します。
データ連携種別 |
抽出側 |
反映側 |
適用可否 |
---|---|---|---|
HiRDB Dataextractor連携 |
SQL Server |
HiRDB |
○ |
バイナリ形式ファイル |
○ |
||
DAT形式ファイル |
○ |
- (凡例)
-
○:適用できます。
(a) 文字コード変換機能の使用方法
環境変数およびナル値情報ファイルを指定することによって,データ反映時に文字コードが変換されます。
環境変数の詳細については,「4.2.3(3)文字コード変換機能」を参照してください。また,ナル値情報ファイルについては,「6.1.4(4)ナル値情報ファイル」を参照してください。
外字のコード変換については,「4.2.3(3)文字コード変換機能」を参照してください。