9.5.3 システムログファイルによる回復手順
システムログファイルによる回復手順の概要を次の図に示します。
システムログファイルによる回復手順の詳細を次の表に示します。
項目 |
対象 |
操作内容とコマンド実行例 |
確認内容 |
---|---|---|---|
手順1: 現象の把握 |
抽出側又は反映側 |
障害要因を特定します。 |
− |
手順2: 抽出処理を停止 |
抽出側 |
抽出側Datareplicatorを停止します。
|
− |
手順3: 反映処理を停止 |
反映側 |
反映側Datareplicatorを停止します。
|
− |
手順4: 回復情報ファイルを転送 |
反映側 |
回復情報ファイルを,抽出側へバイナリモードで転送します。 抽出側システムに対応する回復情報ファイルが複数ある場合,すべての回復情報ファイルを,それぞれ該当するBES(障害の発生していないBESも含む)の$HDEPATH下に転送します。 回復情報ファイルがUNIXのキャラクタ型スペシャルファイルの場合,ddコマンドで通常ファイルとしてコピーし,コピーした回復情報ファイルを転送します。
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− |
手順5: 障害要因を排除 |
抽出側又は反映側 |
障害要因を取り除きます。 |
− |
手順6: 反映の初期化 |
反映側 |
反映側Datareplicatorの初期化を実行します。
|
− |
手順7: 抽出の初期化 |
抽出側 |
抽出側Datareplicatorの初期化を実行します。
|
− |
手順8: 回復処理 |
抽出側 |
データ連動回復で,抽出側Datareplicatorを起動します。
|
回復を完了したときに出力されるメッセージ(KFRB05041-I)が出力されていることを確認します。※ |
- (凡例)
-
−:特に確認内容はありません。
- 注1
-
回復実行中に障害が発生した場合のDatareplicatorの動作は,通常のデータ連動時に障害が発生した場合と同じです。対処方法については,「9.1 抽出側Datareplicatorの障害時の対処」及び「9.2 反映側Datareplicatorの障害時の対処」を参照してください。
- 注2
-
回復途中の抽出側Datareplicatorを再開する場合,前回稼働時までに回復開始メッセージを出力済みの場合,再開時にメッセージは出力されません。
また,回復情報ファイルが指定されていない場合,又は回復情報ファイルの内容が前回起動時と異なっている場合,回復開始のメッセージ出力時に指定されていた回復情報ファイルの内容で動作します。
- 注3
-
回復情報ファイルに関して次に示すような障害が発生した場合,hdestart - vコマンドによる起動時にKFRB05007-Eメッセージが出力され,エラー終了します。この場合は,アンロードログファイルによる回復を実行してください。
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回復情報ファイルへのI/Oエラー
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反映側Datareplicatorが正常終了していない場合の回復情報ファイルを,回復時に抽出側Datareplicatorに割り当てた場合
1.が発生し,エラーメッセージが出力された後も,処理は続行されます。ただし,その後回復情報は更新されません。
2.のように,反映側Datareplicatorが正常終了していない場合(異常終了や電源断など)では,回復情報が正しく更新されていないことがあります。この不完全な回復情報ファイルによって回復を実行した場合,通常のデータ連動時に反映済みであった更新情報を再度送信して反映することがあります。
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- 注※
-
メッセージ出力後,抽出側Datareplicatorは通常のデータ連動処理を続行し,更新情報を送信します。