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HiRDB データ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 10


9.2.4 抽出側システムでエラーが発生したときの対処

抽出側システムでエラーが発生した場合の障害対策について説明します。ここでは,次の項目について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 抽出側DBと反映側DBとの不整合発生時

抽出側システムでの障害のために,抽出側DBと反映側DBとの間に不整合が発生した場合は,反映側DBの再作成が必要です。抽出側と反映側の両方のデータ連動の環境を同期を取って初期化し,抽出側DBを基に反映側DBを再作成してください。

(2) 複数の抽出側システムから反映している場合の反映側DBの再作成

一つの反映側システムで複数の抽出側システムから受信して反映している場合に,ある特定の抽出側システムで障害が発生したときは,反映側システムでは部分初期開始を使用すると,障害が発生した抽出側システムに対する反映処理だけを初期化できます。この場合,障害が発生した抽出側システムに対する反映処理だけを部分初期開始し,障害が発生した抽出側システムの反映対象DBを再作成してください。

この場合の運用手順を次に示します。

  1. 障害が発生した抽出側のデータ連動対象DBを閉塞して,データ連動対象DBの更新を抑止します。

  2. 抽出側システムがHiRDBの場合は,抽出側Datareplicatorをhdestopコマンドで終了します。

    抽出側システムがメインフレームの場合は,抽出側のXDM/DSを終了します。

  3. 反映側Datareplicatorをhdsstopコマンドで終了します。

  4. 障害が発生した抽出側システムの反映対象DBだけを,抽出側DBを基に再作成します。

    この場合,HiRDB Dataextractorを使うと,抽出側DBから反映側DBを効率的に作成できます。

  5. 抽出側システムのデータ連動の環境を初期化します。

    抽出側システムがHiRDBの場合は,抽出側Datareplicatorの環境を初期化します(hdestart -iコマンドを実行)。

    抽出側システムがメインフレームの場合は,抽出側のXDM/DSの環境を初期化します。

  6. 障害が発生した抽出側システムを指定して,反映側Datareplicatorを部分初期開始します(hdsstart -i -Dコマンドを実行)。

  7. 抽出側システムがHiRDBの場合は,抽出側Datareplicatorをhdestartコマンドで起動します。

    抽出側システムがメインフレームの場合は,抽出側のXDM/DSを起動します。

  8. 抽出側のデータ連動対象DBの閉塞を解除します。