hdeinfoget(抽出側障害情報の取得)
機能
抽出側Datareplicatorで障害が発生した場合,障害の原因を調査するために定義情報,及び障害情報を取得します。
UNIX版Datareplicatorだけで使用できるコマンドです。Windows版Datareplicatorでは使用できません。
このコマンドはDatareplicator管理者が実行してください。
形式
hdeinfoget 〔 -n 抽出側Datareplicator識別子 〕 -e 初期情報出力先ディレクトリ
オプション
-
-n 抽出側Datareplicator識別子
取得対象とする抽出側Datareplicator識別子を指定します。
このオプションを省略した場合,サーバマシン上のすべての抽出側Datareplicator識別子が取得対象となります。
-
-e 初期情報出力先ディレクトリ
初期情報ファイル(障害原因の切り分けに必要な情報をまとめたファイル)を出力する既存のディレクトリ名を絶対パスで指定します。
指定したディレクトリが存在しない,又は書き込み権限がない場合は,エラーメッセージを出力して処理を打ち切ります。
初期情報出力先ディレクトリには,初期情報ファイルと取得処理結果ログが出力されます。初期情報ファイルはアーカイブファイルであり,複数のファイルが格納されています。それぞれのファイル名を次に示します。
出力ファイル
ファイル名
初期情報ファイル
hdeinfoget_<ホスト名※1>_init_<年月日時分秒※2>.tar.gz
取得処理結果ログ
hdeinfoget_comlog_<ホスト名※1>_<年月日時分秒※2>
- 注※1
-
ホスト名の長さが32バイト以上の場合,先頭から32バイト分の文字を使用します。
- 注※2
-
年月日時分秒は「YYYYMMDDhhmmss」(YYYY:西暦年,MM:月,DD:日,hh:時,mm:分,ss:秒)です。
初期情報ファイルに取得される情報を次に示します。
分類 |
取得する情報 |
取得の有無 |
|
---|---|---|---|
定義情報 |
Datareplicator定義ファイル |
抽出システム運用ディレクトリパス情報 |
○ |
抽出システム定義ファイル |
○ |
||
抽出環境定義ファイル |
○ |
||
送信環境定義ファイル |
○ |
||
抽出定義ファイル |
○※1 |
||
二重化定義ファイル |
○ |
||
障害情報 |
Datareplicator運用ファイル |
抽出定義プリプロセスファイル |
△ |
抽出情報キューファイル |
× |
||
抽出マスタステータスファイル |
△ |
||
抽出サーバステータスファイル |
△ |
||
抽出マスタエラー情報ファイル |
○ |
||
抽出ノードマスタエラー情報ファイル |
○ |
||
抽出マスタトレースファイル |
○ |
||
抽出ノードマスタトレースファイル |
○ |
||
データ連動用連絡ファイル |
△ |
||
コマンドログファイル |
○※2 |
||
二重化制御ファイル |
○ |
||
UXPLログファイル |
× |
||
Datareplicator運用情報 |
Datareplicatorバージョン情報 |
○ |
|
hdestateコマンド実行結果 |
○ |
||
hdefstateコマンド実行結果 |
○ |
||
hdsfstatfsコマンド実行結果 |
○ |
||
共用メモリ情報 |
× |
||
pdls -d rpl -jコマンド実行結果 |
○ |
||
抽出側Datareplicator運用ディレクトリ下のファイルリスト |
○ |
||
データ連動対象の表,インデックス定義情報 |
× |
||
OS情報 |
Datareplicatorインストールディレクトリ下のファイルリスト |
○ |
|
プロセスリスト |
○ |
||
ipcs -aコマンド実行結果 |
○ |
||
netstat -nコマンド実行結果 |
○ |
||
hostsファイル |
○ |
||
servicesファイル |
○ |
||
inetd情報 |
○ |
||
syslogファイル |
○ |
- (凡例)
-
○:この情報を取得します。
△:UNIXのキャラクタ型スペシャルファイルである場合は取得しません。レギュラーファイルの場合だけ取得します。
×:この情報を取得しません。
- 注※1
-
hdeprepコマンドを実行していないサーバマシンでは取得しません。
- 注※2
-
環境変数hde_command_log_fileの指定によって任意のファイル名が付与されている場合は,この情報を取得しません。
規則
-
抽出側Datareplicator起動時のファイル格納場所を基に情報を取得します。そのため,抽出側Datareplicatorが正常に起動していない環境では,このコマンドで情報を取得できません。なお,このコマンド実行時に抽出側Datareplicatorが起動している必要はありません。
-
コマンドを実行するユーザにアクセス権限がないファイルは取得できません。KFRB09275-Wメッセージを出力して,取得はスキップされます。
-
コマンドの結果は,コマンド実行時のリターンコード,又は取得処理結果ログ中のメッセージで確認できます。リターンコードの意味と対処方法を次に示します。
リターンコード
終了状態
意味と対処方法
0
正常終了
コマンドは正常に終了しました。
コンソールや取得処理結果ログに警告メッセージが出力されている場合,一部の情報が取得できていないおそれがあります。メッセージを参照して,個別に取得してください。
8
異常終了
コマンドは異常終了しました。
コンソールや取得処理結果ログに出力されたエラーメッセージを参照して,エラーの原因を取り除いてから,コマンドを再度実行するか,個別に取得してください。
12
割り込み(シグナル発生)による終了
割り込み(シグナル発生)によって処理を打ち切りました。