Hitachi

HiRDB データ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 10


6.12.1 チューニングの要否

次の観点から,チューニングの要否を判断してください。

〈この項の構成〉

(1) 抽出側Datareplicatorの送信性能

次のように情報を取得し,送信性能のチューニング要否を判断してください。

  1. 定期的にhdestateコマンドを実行し,Queue write position,及びQueue read positionの情報を取得してください。

  2. Queue write positionのオフセット位置からQueue read positionのオフセット位置を引いた値を算出してください。

  3. 経過時間に比例して,2.で算出した値が増加している場合は,次のチューニングを検討してください。

    • 送信間隔

    • 更新情報編集バッファサイズ

    • 送信マスタプロセス送信間隔

    • 更新情報編集バッファ長

    • 送信プロセスの抽出情報キューファイル読み込み間隔

    • 抽出情報キューI/Oバッファサイズ

    ただし,反映情報キューファイルが満杯の場合や,通信回線に障害が発生した場合も,経過時間に比例して2.で算出した値が増加します。その場合は,障害要因を取り除いた後で,再度オフセット位置を取得し,経過時間とオフセット差分の推移を見直してください。

(2) 反映側Datareplicatorの反映性能

次のように情報を取得し,反映性能のチューニング要否を判断してください。

  1. 定期的にhdsstateコマンドを実行し,Queue write position,及びQueue read positionの情報を取得してください。

  2. Queue write positionのオフセット位置からQueue read positionのオフセット位置を引いた値を算出してください。

  3. 経過時間に比例して,2.で算出した値が増加している場合は,次のチューニングを検討してください。

    • SQLの性能

    • 反映処理コミット間隔

    • トランザクション単位反映方式での反映処理コミット間隔

    • 表単位反映方式での反映処理コミット間隔

    • 反映トランザクション内最大更新SQL数

    • COMMIT発行間隔

    • 反映処理の同時実行性

    • 反映プロセスの反映情報キューファイル読み込み間隔

SQLの性能は,HiRDBのSQLトレースを取得することで判断できます。SQLトレースを取得する場合,環境変数PDSQLTRACEを設定する必要があります。環境変数PDSQLTRACEは,UNIXの場合は反映側Datareplicatorの環境変数に設定してください。Windowsの場合はシステム環境変数又はhirdb.iniに設定してください。PDSQLTRACEの詳細については,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。