6.4.1 抽出処理の運用
抽出処理の運用方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 抽出側Datareplicatorを同時開始する
抽出側Datareplicatorの起動と同時に,抽出と送信を開始します。抽出側Datareplicatorを同時開始する場合の運用例を図6-5に,同時開始の場合の運用手順と抽出側Datareplicatorの動作を表6-1に示します。
注 図中の1,2は,次の表の操作に対応しています。
順序 |
運用手順 |
抽出側Datareplicatorの動作 |
---|---|---|
1 |
hdestartコマンドを実行します(初期起動時はhdestartコマンドを実行する前に,hdestart -iコマンドとhdeprepコマンドを実行します)。 |
抽出側Datareplicatorが起動して,抽出側HiRDBのシステムログファイルからの更新情報の抽出,及び反映側システムへの更新情報の送信を開始します。 |
2 |
− |
|
- (凡例)
-
−:操作は必要ありません。
(2) 抽出側Datareplicatorを送信遅延開始する
抽出側Datareplicatorの起動時には抽出だけを開始し,hdestart -sコマンドによって送信の開始が要求された時点で,送信を開始します。
送信遅延開始するには,次のように操作します。
-
抽出側システムでhdestart -eコマンドを実行して,抽出側Datareplicatorを起動します。
抽出処理だけが開始されます。
-
抽出側システムでhdestart -sコマンドを実行します。
送信処理が開始されます。hdestart -sコマンドに送信先識別子を指定して,特定の送信先への送信処理だけを開始することもできます。
抽出側Datareplicatorを送信遅延開始する場合の運用例を図6-6に,送信遅延開始の場合の運用手順と抽出側Datareplicatorの動作を表6-2に示します。
注 図中の1〜3は,次の表の操作に対応しています。
順序 |
運用手順 |
抽出側Datareplicatorの動作 |
---|---|---|
1 |
hdestart -eコマンドを実行します。 |
抽出側Datareplicatorが起動して,抽出側HiRDBのシステムログファイルからの更新情報の抽出だけを開始します。 |
2 |
抽出プロセスが,抽出側HiRDBの正常終了を検知する前に,hdestart -sコマンドを実行します。 抽出プロセスが抽出側HiRDBの正常終了を検知するまでに送信プロセスを起動していない場合,抽出情報キューファイル内の更新情報は反映側システムに送信されません。 |
反映側システムへの更新情報の送信を開始します。 |
3 |
− |
|
- (凡例)
-
−:操作は必要ありません。
(3) 抽出側Datareplicatorを抽出遅延開始する
抽出側Datareplicatorの起動時には送信だけを開始し,hdestart -eコマンドによって抽出の開始が要求された時点で,抽出を開始します。
抽出遅延開始するには,次のように操作します。
-
抽出側システムでhdestart -sコマンドを実行します。
送信処理だけが開始されます。hdestart -sコマンドに送信先識別子を指定して,特定の送信先への送信処理だけを開始することもできます。
-
抽出側システムでhdestart -eコマンドを実行します。
抽出処理が開始されます。
抽出側Datareplicatorを抽出遅延開始する場合の運用例を図6-7に,抽出遅延開始の場合の運用手順と抽出側Datareplicatorの動作を表6-3に示します。
注 図中の1〜3は,次の表の操作に対応しています。
順序 |
運用手順 |
抽出側Datareplicatorの動作 |
---|---|---|
1 |
hdestart -sコマンドを実行します。 |
抽出側Datareplicatorが起動して,反映側システムへの更新情報の送信だけを開始します。 |
2 |
hdestart -eコマンドを実行します。 |
抽出側HiRDBのシステムログファイルからの更新情報の抽出を開始します。 |
3 |
− |
|
- (凡例)
-
−:操作は必要ありません。
(4) エラー停止中の一部の送信処理だけを再開始する
エラー停止中の一部の送信処理だけを再開始するには,次のように操作します。
-
抽出側システムでhdestateコマンドを実行し,エラー停止している送信処理を調べます。
-
抽出側システムでhdestate -sコマンドにエラーになっている送信処理の送信先識別子を指定して,エラーの原因を調査します。
-
エラーの原因を取り除いた後,抽出側システムで,停止している送信処理の送信先識別子を指定したhdestart -sコマンドを実行します。
前回のモードを引き継いで,指定した送信先識別子の送信処理が開始されます。
(5) 抽出側Datareplicatorの送信先を追加する
送信先を追加するには,いったんデータ連動を停止して,抽出側又は反映側Datareplicator定義を変更します。定義を変更した送信先は初期化が必要ですが,部分初期化を実行することもできます。
送信先を追加する手順については,「6.5.6 抽出側HiRDBの運用手順」を参照してください。