4.2.1 同一形式の表にデータ連動するパターン
同一形式の表にデータ連動するパターンについて説明します。
(1) 抽出対象表を,すべて同一の表に反映する例
抽出対象表を,形式,表名,列名などがすべて同一の表に反映する例を次の図に示します。
(説明)
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対象とする表
抽出側では,抽出対象とする表を抽出定義の抽出文で「認可識別子.表識別子」の形式で指定します。
反映側では,反映対象とする表を反映表定義のto句で「認可識別子.表識別子」の形式で指定します。
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抽出対象にする列
抽出側では,抽出対象にする列を,抽出文で指定します。すべての列を,並び順を替えないで抽出する場合,「*」で列名の指定を省略できます。
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更新情報の名称
一つの表に対する抽出条件を,一つの抽出文で定義します。この抽出条件で抽出された更新情報の名称を抽出文のto句で定義します。この名称を更新情報名といいます。一つの表から複数の抽出条件で抽出する場合は,抽出条件の数だけ,抽出文を指定します。
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抽出した更新情報の送信先
抽出定義の送信文で,抽出した更新情報の送信先を指定します。送信文では,送信先ごとに送信する更新情報名を一つ指定します。一つの送信先に対して複数の更新情報名を送信する場合は,送信する更新情報名の数だけ,送信文を指定します。
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マッピングキー
抽出/反映の対象とする行は,マッピングキーで特定します。このため,抽出対象表と反映対象表とで,マッピングキーを対応させる必要があります。
マッピングキーは,抽出文のkey句で指定します。
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反映定義の省略
同一形式の表で,さらに表名,列名も同じであるため,反映定義を省略できます。反映定義を省略した場合,抽出定義を反映定義と仮定して,データ連動を実行します。ただし,認可識別子,表識別子,及び列名として仮定される値は,抽出側DBによって異なります。反映定義を省略したときに認可識別子,表識別子,及び列名に仮定される値を次の表に示します。
表4‒3 反映定義を省略したときに認可識別子,表識別子,及び列名に仮定される値 抽出側DB
反映側DB
HiRDB
XDM/SD E2※
XDM/RD E2
ADM
PDMII E2
TMS-4V/SP
RDB1 E2
HiRDB
認可識別子
スキーマ名
認可識別子
データベース名
DBM名
認可識別子
認可識別子
認可識別子
表識別子
最下位のレコード型名
表識別子
セグメント
データセット名
表識別子
表識別子
表識別子
列名
構成要素名
列名
フィールド名
フィールド名
列名
列名
列名
- 注※
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1個の抽出定義内で,構成要素名と抽出再定義RESTRUCT文で指定した再定義項目名がユニークでない場合は,再定義項目名に対応する反映表の定義ができないため,反映定義は省略できません。
(2) 抽出対象表の表名,又は列名を変更して反映する例
抽出対象表の表名,又は列名を変更して反映する例を次の図に示します。
(説明)
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列名の定義の変更
更新情報フィールド定義のname句で,変更後の列名を定義します。更新情報フィールド定義のname句には,更新情報のすべてのフィールドの名称を定義します。ここで定義したフィールド名称のうち,反映対象とするフィールドを,反映表定義のload文で指定します。ただし,すべてのフィールドの並び順を替えないで反映する場合は,更新情報フィールド定義を省略できます。
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表名,又は列名の変更
反映表定義のload文に変更後の列名を指定し,to句で変更後の表名を指定します。