Hitachi

インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option Version 10


1.5 インナレプリカ環境で注意が必要な運用

インナレプリカ環境で注意が必要な運用を次の表に示します。運用開始前に手順の確認,検討をしてください。

表1‒1 インナレプリカ環境で注意が必要な運用

運用種別

注意が必要な運用

注意事項

注意事項の関連個所

環境構築

系切り替え環境の構築

実行系でRDエリアの閉塞解除(pdrelsまたはpdorchgコマンド)を実行する前に,実行系と待機系の両系で副ボリュームをアクセスできるようにVG情報などを反映してください。

日立ディスクアレイシステム使用時の注意事項および操作手順」の表「日立ディスクアレイシステム MRCF機能,またはShadowImage機能使用上の注意事項および操作手順(HP-UX)」の項番7

更新可能なオンライン再編成運用時のシステムログファイルの容量見積もり

更新可能なオンライン再編成を実行中(pdorbeginコマンド実行からpdorendコマンド完了まで)は,システムログファイルは上書き禁止状態になります。更新可能なオンライン再編成が終了するまでに十分なシステムログファイルの容量が必要です。

また,オンライン再編成の追い付き反映(pdorendコマンド)を実行する場合は,追い付き反映処理でもログを取得するため,2倍の容量のシステムログファイルが必要です。

RDエリア切り替えコマンド(pddbchgまたはpdorchg)のRDエリア指定数

処理対象のRDエリア数が多い場合,短期間に多数のメッセージが出力されるため,ネットワークやディスクに負担が掛かります。RDエリアの切り替え時間を短くしたい場合,1度に処理できるメッセージの上限数(900)を考慮し,処理対象のRDエリア数を800以下にしてください。

注 表名指定で更新可能なオンライン再編成を行う場合も,表が格納されているRDエリアだけでなく,表に関連するRDエリアの数がカレントRDエリア切り替え時間に影響します。

表に関連するRDエリアについて

運用中

RDエリアの状態表示(pddbls -r all -aコマンド)

レプリカの実体作成(ペアボリュームの分離)前にpddblsコマンドなどでレプリカRDエリアを参照するとエラーになります。エラーを回避するためには,pddblsコマンドを実行する前にレプリカRDエリアをコマンド閉塞およびクローズ状態にしてください。

運用開始後の業務変更

更新可能なオンライン再編成対象RDエリアへの表,インデクス追加

インデクス追加時

  • 更新可能なオンライン再編成が終了した状態(ボリュームがペア状態)でインデクスを追加してください。

表追加時

  • 更新可能なオンライン再編成が終了した状態(ボリュームがペア状態)で表を追加してください。

  • ユニークインデクスの定義が必要です。ユニークインデクスを構成する列には,非ナル値制約を付けてください。

表,インデクス追加後

  • 表,インデクスの追加後は,pdorcheckコマンドで更新可能なオンライン再編成の適用条件を満たしているかを確認してください。次のメッセージが出力されていれば,適用条件が満たされています。

    KFPT02022-I Pdorcheck:all resources conformed to Online DB Reorganization

表,インデクス追加時

表追加時

RDエリアの拡張

RDエリア拡張前

  • HiRDBファイルを追加するために,pdfmkfsコマンドで新たなHiRDBファイルシステム領域を作成した場合,HiRDBファイルシステム領域のレプリカ用領域の世代番号を割り当ててください。

  • 物理ディスクを追加した場合は,日立ディスクアレイシステムのMRCF(Multiple RAID Coupling Feature)機能,またはShadowImage機能の再設定をしてください。

RDエリア拡張時

  • RDエリアの拡張はボリュームがペア状態で行ってください。

RDエリア拡張後

  • RDエリアの構成情報の複写を行ってください。pdmodコマンドのdefine copy rdarea文を実行し,次のメッセージを確認します。

    KFPX14250-I Processing of define copy rdarea statement ended return code=0

インナレプリカグループ内のRDエリアの構成変更と構成情報の複写